2012.01.12

SKYRIM

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日本語版発売の12月8日からつい先日まで夢中になって遊んでいました。
「The Elder Scrolls V:SKYRIM」はオープンワールドのシングルプレイ専用RPGとなっており、前作「The Elder Scrolls IV:OBLIVION」から正統進化した傑作に仕上がっています。

ファミ通のクロスレビューで40点満点を獲得したのは置いておくとしても、前作で感じられた洋ゲー臭さは形を潜め、多くの方にお奨めしても差し障りのない面白さを提供していると思います。

まずストーリーに大きな核が存在している部分が大きいですね。前作では何か受動的にお使いさせられていつの間にかクリアしていたと云う感じだったのですが、今回は特殊な出生を背負った主人公が自ら道を切り開いて行くかのように進んで行きます。ここは日本人好みな展開と云えるでしょうね。
個人的には前作ののんびりした雰囲気も好きなのですが、物語に核がある事でメインクエストとサブクエストの違いが明確になった利点もあると思います。

ゲームプレイに関するところでは戦闘が面白くなったのが特筆すべき部分ですね。
私は前作の単調な戦闘が好きだったのですが、今作の適度に改良された戦闘アクションの後ではもう前作を楽しめないような気がします。
しかしアクション自体が激しい訳ではないので、モンハンなどのような楽しさを期待している方にはお奨め出来ません。
どちらかと云うと隠密行動や遠距離射撃をメインにして、敵に近付かれたら軽いアクションの肉弾戦に切り替えると云うシステムだと云えるでしょう。

RPGとしてのキャラクター成長要素がスキル振り分けによって成立しており、これが戦闘を面白くしている部分でもあります。
スキルには特殊な効果を持つものが多くグラフィックスでも表現される事から、感覚的にテクニカルな雰囲気を味わえます。後半に配置されているスキルほど効果が絶大で、ものによっては強力すぎると思われるものの、ゲーム性を高める事に一応成功していると感じられます。


私はダウンロード販売のSteamで日本語版を購入したのですが、字幕翻訳ではない日本語音声版がこれほど素晴らしいものだとは思ってもいませんでした。
当初は英語版を購入して後日、有志の方々が手掛ける日本語化MODが完成し提供されてからプレイしようと考えていたのですが、日本語版を購入して良かったと思っています。

吹き替えの出来映えも決して悪くありませんし、とにかく全ての会話が耳に情報として入って来る事の自然が没入感を提供してくれます。字幕を読む手間が如何にプレイを寸断していたのかを悟ったようでもあります。
最近は日本語音声を入れた海外作品も少しずつ増えてはいるので、このままの流れで進んで欲しいなと切に願っています。


夢中で遊んでいたもののストーリーが気になって、80時間ほどでメインクエストをクリアしました。これは失敗だったと今になって後悔しています。
やはり一度クリアしてしまうとモチベーションが下がってしまうものですね。クリア後もSKYRIM地方をかけた三つ巴の勢力争いと云うストーリーが残されているのですが、少し進ませて見たところ若干ダークな内容になっていたので、ちょっと時間を置いてからサブクエストを片付けて行こうかなと思っています。または新しいキャラを作って2周目もありかな。

唯一不安なのは日本語版のアップデート・パッチが全然上がって来ない事です。これから続々と大小様々なMODが出て来るでしょうから、独自EXEを持つ日本語版は置いてきぼりになる可能性が高いですね。その場合には仕方がないので改めて英語版を導入しようとは考えているのですが。


現在Steamでは$59.99で販売されているSKYRIMですが、今月1月26日に日本でもパッケージ版が発売されます。価格はオープンになっているものの多分倍近い値段になるものと思われます。
Steam認証が必須のゲームとなっているので、購入を予定している方は今のうちにダウンロード購入する事をお奨めします。パッケージ版が発売されると同時にSteamでも値上げするパターンでしょうから本当に今のうちだと思いますよ。
値段が幾らになろうとも絶対に損をしない素晴らしい作品ではあると請け合いますが。
 
 
 
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2011.12.09

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 46

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●ディープダンジョン
DOG 1986年12月19日発売(FCD)

ファミコン初の全編3DダンジョンRPGですね。操作性やゲームバランスに難のある作品だったと思うのですが、この手のRPGに飢えていた私は発売日に書き換えして楽しませてもらいました。
3Dマップを方眼紙に書き起こして行く作業の充実感は、それだけで冒険していると云う気分にさせてくれたものです。

今はとてもじゃありませんが、そんな悠長なプレイスタイルを楽しむ余裕なんてありません。いつの頃から時間に追われる忙しない大人になってしまったんだろう……。


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●闘いの挽歌
カプコン 1986年12月24日発売

原作は同年に発表されたAC版となっています。AC版の記事は以下でどうぞ。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/12/post_11.html

忠実な移植を目指したと云うよりは、ファミコン向けにマイナーアレンジを加えた作品となっています。
これまであった同社の移植作品とは違っていて、純粋にゲーム部分を再現しようとしている節が見受けられます。
今迄がグラフィックス7、サウンド2、ゲーム性1……と云う案配だとすると、本作はゲーム性6、グラフィックス4、サウンド2……ほどに変化していると云えるでしょう。

これにより「魔界村」などと較べて断然まともに遊べるレベルとなっています。
どのような理由で以て移植方針が変わったのかを知る術はありませんが、これは歓迎すべき方向転換には相違ありませんね。
穿った見方をするならば、ファミコン性能では致し方ないと云う理由で、AC版グラフィックスの再現を諦めて見たら、ゲームとして遊べるレベルのフレームレートを入手する結果が付いて来ただけ……とも考えられます。

原作であるAC版がマイナーであるが故、見逃され易い作品ではありますが、ゲームメーカーであるカプコンがファミコンへオリジナル作品を提供する前夜に、その岐路を確認させてくれる重要なゲームであったと云えるのかも知れません。

高難度で知られる原作をマイルドな風合いに調整した事で、現在でもそれなりに楽しめる作品となっています。スクリーンショットを撮る為にプレイして見たのですが、25年後に改めてゲームとしての「不朽」を考えさせられました。売上本数と話題性に優れ未だ語られる事の多い「魔界村」よりもずっと楽しめるゲームであると肯える皮肉を以てして。


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●聖飢魔Ⅱ 悪魔の逆襲
CBSソニー 1986年12月24日発売

旧態依然としたゲームシステムのキャラクター版権物……としか云いようがありません。内容としては横に2画面分の広さを持ったフィールドで行われるサイドビューのジャンプアクション物で、地形に阻まれた形で配置されているターゲットを全て回収すると1面クリア。ちょっとしたパズルアクションシューティングとも捉えられます。。

全てに於いて中途半端な出来でアイディアにも何ら創意工夫を見出だすこと能わず。低俗凡庸を地で行く作品と云えるでしょう。
しかし当たり前のゲームシステムであるが故、なんとなく遊び続ける事も出来てしまいます。聖飢魔Ⅱを目当てに購入したライトユーザーであれば、これはこれで良かったのかも知れません。否、そんな筈ありませんね。このようなやっつけ仕事で垂れ流されて行くゲームがファミコン業界を斜陽へと陥れて行った訳ですから。

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2011.11.22

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 45

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●光神話 パルテナの鏡
任天堂 1986年12月19日発売(FCD)

基本的にはサイドビューのジャンプアクションシューティング物となっていますが、最終面だけ強制横スクロールのシューティング面となっています。

最近ですと任天堂の作品と云うだけでゲーム内容のクオリティは保証されており、まずハズレはないだろうとする安心感が定着していますが、この当時はアタリハズレのムラがある印象が強かったと云えます。
特にディスクシステムの作品にはハズレが多いとされていました。「謎の村雨城」はもとより、現在では名作の誉れ高い「メトロイド」も駄作扱い、「スーパーマリオ2」もその難度が高すぎる事から賛否両論がありました。ゼルダの続編「リンクの冒険」もジャンプアクションにゲームシステムが変更された事で怪訝を催した方も多いかと思います。

本作「光神話 パルテナの鏡」もクソゲーのレッテルを貼られていたと云えるでしょう。
地味なゲーム内容、冴えないグラフィックス、理不尽な難易度、人を小馬鹿にしたようなふざけた演出……などなど、クソゲーまでは行かないにしても良質な作品とは云い難いとするのが正直なところでした。

ギリシャ神話をモチーフにした世界観が受けてか海外では人気があり続編も出ているものの、私たち日本人には感情移入出来るものではなかったと云わざるを得ません。とは云いながら本作は売上109万本のミリオン作品となっています。ディスクシステムのユーザーが新作に飢えていた事の証明かも知れません。併せてクリスマス商戦に乗ったのが大きかったと見るべきでしょうか。

ゲームシステムだけ見ると「メトロイド」の義兄弟か従兄弟あたりに位置する内容となっています。メトロイドは探索に重きが置かれて、パルテナの鏡はジャンプアクションに傾いていると云えば良いでしょうか。この相違は「ゼルダ」と「村雨城」の関係にも近いと云えますね。

本作では他のアクションゲームではあまり見られない経験値システムが取られています。
敵を倒した際に出現するハンマーを取得する事で経験値が溜まって行くのですが、リアルタイムではなく、面クリア時に溜めたハート相応のレベルが上昇するものとなっています。
これは他のゲームで云うと「ウィザードリィ」の宿屋でレベルアップするシステムと同様であると云えますね。

敵が無限湧きするシステムなので、如何に序盤で我慢して経験値を稼ぐかが重要となります。ちまちまと地道に経験値稼ぎするのが好きな方でしたら楽しめるとは思うものの、これは一般的に面白い作業とは云えないでしょうね。敵の動きもいらやしいものが多い事から苛々させられるのもマイナス部分ですし、アイスクライマーよろしくスクロールさせた後に画面外に落ちてしまっても死亡。挙げ句「ヤラレチャッタ」と云う文字とおちゃらけた音楽……これはクソゲーと呼ばれても致し方ないでしょう。

個人的には地味な経験値稼ぎも含めて嫌いなゲームではありません。我慢を積み重ねた末に入手出来るパワーアップの爽快感はなかなかのものでしたし、ゲーム内容も最初に受ける印象よりもバラエティに富んでいて楽しませてくれます。最終面の横スクロールシューティングもワクワクさせられます。

しかし今から遊び始めて楽しめる作品ではないでしょうから、カービィの桜井政博さんが現在制作しているNITENDO3DSの新作に期待した方が良さそうですね。

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2011.11.20

有野課長が来た!!

昨日「ゲームセンターCX チャリティーイベント~東北出張 2011秋」が実施され、私の働いている店舗へ有野課長並びに番組スタッフの方々が来店されました。

このイベントは東日本大震災を受けてのボランティア活動となっており、内容としては有野課長、また番組スタッフの方たちとの握手会と呼べるものでした。600人を越えるファンの方々が集まり、皆が皆大いに喜び勇気付けられる結果を得ました。

イベント終了後の有野課長は普段私たちが使っている休憩室でNINTENDO3DSを操作していました。多分、すれ違い通信の整理か何かをしていたのかと思います。
茶目っ気も発揮していただき、灰皿や机に悪戯書きまで残して行ってくれました。私がいつも座っている場所には「有野課長の席」と書いてありました。
またクルーの女の子がからかわれて嬉し泣きすると云う一幕も。彼女は震災の被害が大きかった地域に住んでいる子なので喜びもひとしおだったと思います。

私はカメラマン阿部さんのファンなのですが、氏がとても礼儀正しい方で安堵しました。
イベント後に挨拶すると丁寧な受け応えで労いの言葉を掛けていただきました。優しい笑顔が印象的でもっと好きになってしまいそうです。
管さん、タニーさん、中山さん、皆さん気さくな方で番組を見たままと云った感じでした。

同日に福島と仙台でイベントが行われると云う強行軍の中、尽力していただいた関係者の方々には感謝し尽くしても足りないくらいです。集まったファンの方たち同様、一被災者である私たち店舗クルーも本当に勇気付けられました。未だ個々に残る震災の爪痕ですが、このような力添えを元にでも消えて行ったら良いなあと思った次第です。

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2011.09.20

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 44

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●ガルフォース
HAL研究所 1986年12月10日発売(FCD)

原作はモデルグラフィックス誌で連載されていた模型を使ったフォトストーリー物となっており、以後OVAや小説、ゲームとマルチメディア展開がなされました。

技術力のHAL研が制作した作品でなるほど良く出来ているのですが、ゲームとしては単調の域を出ていません。これは以前も以降も同社の抱える問題点と云えるでしょう。
「ザナック」になれなかった作品……この一言で片付けられるものとなっています。


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●謎の壁 ブロックくずし
コナミ 1986年12月13日発売(FCD)

同年に大ヒットしたAC版「アルカノイド」の影響下に作られた作品として良いでしょう。
アルカノイドはゲーセンで暇を潰すサボリーマンを中心に支持された大人向けの作品でしたが、「謎の壁 ブロックくずし」はファミコン用と云う事で、ポップなキャラクターとグラフィックスを用意した子供向け作品と云う印象で纏まっています。タイトルにある通りちょっとした謎要素が当時のトレンドを偲ばせます。

ゲームとしても良く出来ており、ゲーム性は緩いものの十分楽しめる内容となっていました。独創性が高いとは云えませんが、ただのパクリゲーとせずにコナミならではの味付けを感じさせるのが良いところですね。


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●メトロクロス
ナムコ 1986年12月16日発売

原作は前年に発表されたAC版でナムコ黄金期最後の佳作群のひとつとなっています。AC版の記事は以下でどうぞ。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/11/post_10.html

良く出来た移植物で個人的にも大好きな作品なのですが、クラッカージャンプの判定がシビアで原作よりも難しく感じられます。ファミコンのみの隠しアイテムがある事で軽減されているものの、大きくジャンプする爽快感とテクニカルな操作感覚は減殺されていると云わざるを得ません。でも隠れキャラの女の子に祝福のキスをされるのは嬉しいかも。

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2011.09.16

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 43

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●たけしの挑戦状
タイトー 1986年12月10日発売

歴代クソゲー十指に数えられるであろう作品として有名ですが、ビートたけし氏のネームバリューにより売上80万本のヒットを記録しています。
実際の中身はと云うと……やはりクソゲーである事に変わりません。本作の制作過程に於いてたけし氏自身が深く関わっている事は有名です。当時メーカー名や内容は伏せられていたものの、氏は自身のラジオ番組でゲームの企画に携わっている事実を何度となく口にしていました。その口調からは新しい仕事に対する責任と自信、玩具を与えられた子供の嬉々とした感情が同時に伝わって来たものです。

現在では一流映画監督としての地位を築いている氏が、それ以前に関わった初めてとも云える形として残るクリエイティブな仕事であったとして良いでしょう。そのような欲求があったればこそのゲーム制作への介入だったのだと思います。

しかし完成した作品は押しも押されぬ歴代十指に残るクソゲーであった。
これには当然とも云える理由があります。氏がラジオで語っていたゲームの制作方法は、アイディアの羅列にのみ終始していました。これまでにないゲームを作ろう、今迄あったゲームの常識を覆そうとする姿勢は、業界へのアンチテーゼとして立派な行いだったと思います。
ただ、それを実行しようとする為にはビデオゲームの歴史を知っていなければなりません。ビデオゲームとは一本の根幹のみで楽しませるエンターテイメントなのです。根幹とは即ちゲームシステムに他ありません。ポンからインベーダー、ヘッドオンからパックマンへと変遷して云ったゲームシステムの理解が重要なのです。ゲームシステムの理解なく付け足されたアイディアは蛇足となるかゲームバランスを崩壊させる結果をしか生まないでしょう。

たけし氏は本業に於けるお笑いでも王道を揶揄するカウンター勢力の旗手として名を馳せた方だと思います。既存のワンパターンを善とする芸に冷水や熱湯を浴びせるかのような過激さに私たちは痺れたものです。
たけし氏は、「挑戦状」制作以前に当時一大ブームを巻き起こしていたたファミコンへ興味を示し一部のゲームを夢中で遊んでいた事実もあります。「ポートピア連続殺人事件」には特に感銘を受けていたようで、テレビで犯人をバラしてしまったのも有名な逸話ですね。

この事から察するに氏はアドベンチャーゲームのように物語性の高い作品を意識していたのではないかと思います。氏がゲーム制作に携わる以前に「挑戦状」は既に横スクロールのアクション物として企画され制作も始まっていたのではないでしょうか。そこに氏がアイディアを持参してリスタート。制作期間の問題からゲームシステムの改変は不可能だったので、横スクロールアクションにアドベンチャー要素を加えて行った。熱心にも日々持ち込まれる荒唐無稽な発想のアイディア。「ビートたけし」と云うビッグネームに尻込みをして操舵出来ないゲームプロデューサー。作品はゲームシステムにそぐわないアイディアを羅列するものとなり歪曲するだけして行った……私はこのように演繹します。

このような工程であったかは分かりませんが、結果としては同様な制作方法であったのではないでしょうか。これは以前書いた「MOTHER 3」に於ける糸井重里氏と任天堂の関係とも同じくしています(どちらとも私の想像の域を出ていませんが)。

私は個人的に芸人ビートたけし氏の大ファンであるのですが、映画を含めた氏の映像作品には敬意を表せない立場にいます。詰まるところ氏の映画も「挑戦状」と同様な制作態度から作られているようにしか見えないのがその理由です。
映画の根幹とは間違いなく「シナリオ」なのですが、氏の作品はそのシナリオに力がありません。大雑把な梗概に小さなアイディアを後から乗せて行き、それなりに綺麗な映像で形を整える……これが北野たけし作品の特徴だと思います。
それでも映画として楽しめるものとなっていて評価されているのは、映画制作がプロフェッショナルの集団で作られているからでしょう。制作、脚本、カメラ、照明、記録それぞれの部門にプロが存在し、大きなリスクと多くのマンパワーによって完成へと漕ぎ着けるのです。
そのような制作過程に於いて、たけし氏の奇抜な発想や独善的な表現が一般レベルへと均されて行くのです。これにより見るに堪える作品が完成する。

私はこれを「5/10理論」としています。
どれだけ斬新で素晴らしいアイディアを几案したとしても、具体的な形へと行き着く間にそれが平均的なものへと落ち着いてしまうと云う意味です。
本当に斬新なアイディアを形とする為には「20」の発想を用意しなければなりません。そうすれば「10」の発想を具体化出来る訳です。
発想力は無限の力を欲しいままに出来ますが、表現力には限界があると考えるからに他ありません。云い変えれば個人の行動に制限は付けられませんが、団体行動には規律が必要になるとも云えます。
規律とは中庸であり粗暴と怯懦の間に存在する客観的な「徳」であるのです。

スタッフ関係者への気遣いを心掛けるたけし氏の作品には、内容とは別にこのような「美」が感じ取れるような気がします。氏の作品は彼のものではありますがスタッフの作品でもあるのです。

当時の少ない開発メンバーで作られた「挑戦状」には、たけし氏が敬意を表せるスタッフも、斬新とは云えないただの我儘を矯正し得るプロデューサーも存在しなかった。そうして何よりも氏がビデオゲームを理解していなかった……。歴史的クソゲーは生み出されるべくして生まれたとするべきでしょう。

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2011.09.08

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 42

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●プロ野球ファミリースタジアム
ナムコ 1986年12月10日発売

「コンピューターのスポーツゲームがこんなに面白いわけがない」と独りごちてしまうほどのエポックメイキングな作品と云えるでしょう。
野球と云う複雑なルールで成り立つスポーツを、合理的な操作方法に落とし込んだのが本作の画期的な部分です。

とは云っても決して簡単な操作で纏められているのではなく、初見から野球そのものの醍醐味を味わえる訳ではありませんでした。まともな試合を行えるようになる為には、それ相応の鍛錬が必要であり複雑な操作システムを熟知しなければならないのです。

普通であれば諦めてしまってもおかしくないほど難しい操作方法であると云っても良いと思います。しかしゲームの導入部であるバッティングとピッチングが直接的な操作方法となっており、猶且つ高いゲーム性を所持している事から簡単には放擲したくないと思わせます。

そうして複雑な守備、走塁を思う通りこなせるようになると、こちらの方にこそ麻薬的なほど中毒性の高い面白さが隠されている事に気付かされます。
投球と打撃がアクションとしての面白さを喚起させ、守備と走塁にはリアルタイムストラテジー的な楽しさが内包されていると云えば良いでしょうか。

また守備面のシステムには本作ならではの大発明が組み込まれています。
画面外へはみ出してしまった飛球を音の高低とスクロール速度で認識させると云うものです。初心者が本作のシステムで最初に蹉跌する部分ではあるのですが、これこそがファミスタであると云い切っても良いほどの大胆で画期的な施策だったと思います。

容量の少なさが災いして阪急と近鉄、ロッテと日本ハムが合同チームとなっていますが、日本プロ野球12チームを網羅し、ほぼ実名に近い選手が個々のパラメータを持ち登録されている事もファンには堪らない部分でした。

そして対戦プレイの面白さは口や筆では書き表せないほどの素晴らしさを毎試合提供してくれました。これまで以前にあった任天堂のスポーツゲームも素晴らしかった事に疑いを挟めませんが、ファミスタの面白さは別次元とも取れるほどの代物だったと云えるでしょう。これを証拠付けるように本作は売上205万本の大ヒットを記録しています。

現在はコナミの「パワプロ」にスタンダードの座を奪われてしまった感のあるファミスタですが、祖にして革命児である彼の名がこれからも朽ちる事は決して有り得ません。

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2011.09.02

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 41

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●きね子
アイレム 1986年11月28日発売(FCD)

原作は同年にソニーがMSX2用に発売したものだそうです。私はずっとアイレムのオリジナル作品だとばかり思っていました。

チープ感漂うタイトルからゲーム内容が想像出来ない作品のひとつと云えるでしょう。簡単に説明すると「動く絵のジグソーパズル」となっています。
アイディア性に優れており、ピースの反転要素がパズル性の構築に深みを与えています。

操作性に難があるものの当時は夢中になって最後まで遊び込みました。現在にプレイしてもパズルゲームとしての楽しさは色褪せていませんが、どうせだったらマウスによる軽快な操作で新作を楽しみたいところです。

因みにタイトルの「きね子」は「キネティックコネクション」の略称である訳ですが、擬人化した事で本来の意味をなくし、内輪受けの曖昧さと狙い過ぎた衒気を入手してしまったと思われます。
ゲーム内容自体はパズル好きへ訴えかけられるに十分なものを持っていたものの、タイトルの印象からユーザーを遠ざけてしまったのではないでしょうか。この事から多くの評価を得られなかった残念な作品のひとつとなっています。


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●キャッスルエクセレント
アスキー 1986年11月28日発売

1985年に国産PC用に発売された「ザ・キャッスル」。そのヒットを受けて作られた難易度の高くなった続編「キャッスルエクセレント」が原作となっています。
ジャンルとしてはアクションパズル物なのですが、その場その場でパズルを解くのではなく、全100画面あるプレイフィールドの繋がりを考えて効率よく立ち回る……と云うものになっています。
限られた資源を有効に使わなければならない部分は、直後に発売された国産PCゲーム最大のヒット作「ザナドゥ (1985)」と同様で、対応する鍵と扉の関係はAC版「イシターの復活 (1986)」に近いと云えるでしょう。

システマチックなゲーム内容で素晴らしい作品なのですが、ファミコンのゲームとしては地味すぎた嫌いがありますね。それを知ってか原作にはない攻撃アイテムが追加されているものの蛇足をしか感じられません。画面切り替えのテンポが悪いのもファミコン版の特徴となっています。

原作のPC-88版は現在に遊んでも腰を据えて楽しめる名作だと思いますが、ファミコン版は些細な点が重なる事でちょっと幼稚過ぎるかな。


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●タイガーヘリ
ポニーキャニオン 1986年12月5日発売

原作は前年に発表されたアーケード版となっており、東亜プランが制作したシューティングゲームの処女作として有名です。AC版の記事は以下でどうぞ。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2005/03/post_16.html

忠実に移植しようとしている感じが見えなくもありませんが、技術が追い着いていないような駄目移植作品となってしまっています。
縦画面のシューティングゲームが横画面になった際に生じるプレイアビリティの低さも露呈。敵が放つ弾の射出方向が少ない為か変な難しさも感じます。グラフィックスも彩りが少なく地味な印象を助長しているかのようです。画面のチラつきも酷かった(スクリーンショットの自機も消えちゃっていますね)。
形だけでも似せようとしたものの如何ともし得なかった。移植に携わった方々の不思議顔が目に浮かびますね。一夜漬けで試験に臨んだのだけれど公式を理解出来ていなかったので答えが書けなかった……みたいな感じでしょうか。

ハドソンのスターフォースに続けとばかりに、ACゲームの椅子取り合戦を繰り広げる金儲けをしか考えていないメーカーならではの駄作と云えますね。

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2011.08.31

Plants vs. Zombies

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カジュアルゲームの大手である米PopCap Gamesが2009年に発表した作品です。
ジャンルとしてはタワーディフェンス系の戦略ゲームとなっていますが、敵が一直線にしか進んで来ない都合上、それほど厳密な戦略性は必要ありません。
とは云うものの、ダウンロード販売されてから2年ほど経た現在でも売れ続けている長寿作品となっています。

実際タワーディフェンスゲームの火付け役とも云える2007年発表の「Desktop Tower Defense」などを既に遊んだ事のある方からすれば、かなり物足りない内容であると云えるでしょう。

しかし、これほどまでに「Plants vs. Zombies」が支持されている理由も存在すると考えます。
PopCap Gamesはこれまでに「Bejeweled (2001)」「Zuma (2003)」「Bejeweled 2 (2004)」「Peggle (2007)」と優れたカジュアルゲームを世に送り出して来ました。コアなゲーマーからすればアウト・オブ・眼中であったこれらの作品ですが、いずれも良く出来たゲームとして一般層を中心に支持されていたのです。
特にBejeweledシリーズは5億回のダウンロード本数を売り上げているモンスタータイトルとなっています。日本ではマッチ3と呼ばれる本システムのクローン「ズーキーパー」の方が有名ですね。

このように一般ゲーマーから絶大な支持を受けているPopCap Gamesの新作として発表された「Plants vs. Zombies」。それまでタワーディフェンスのタの字さえ知らなかったカジュアル層に戦略ゲームの楽しさを提供したと見るのが自然だと考えます。

戦略性が低いと書きましたが、本作では面スタート時にタワーユニットを自分で選択する仕様が取られています。登場する敵ゾンビーを確認しながら有効なデッキを組む訳です。
ここに戦略性の殆どが集約されていて、あとはプレイすればすぐに気付くであろうセオリーに則って、生産、配置を繰り返して行きます。

面白いのは生産する為にヒマワリが出す「サン」を回収しなければならない部分で、ここにクリックゲームの忙しないアクション要素が加わっています。

ラウンド終盤になると、敵ゾンビーのラッシュが始まるのですが、こちらのユニット配置も完了していて画面内が敵味方入り交じった混沌を提供します。
ここに至ってサンの回収と敵が落とすコインの回収が重なり、戦略ゲームと云うよりもアクション要素の強い作品に変化するのです。またカジュアルゲームの特徴である「見てるだけ」の要素もなくなっていません。

このように「Plants vs. Zombies」は色々な意味で多くのユーザーを楽しませる作品に仕上がっていると思います。本編以外でも多くのミニゲームが用意されていますし、戦略ゲームとしては2周目の方が楽しめます。
ダウンロード販売サイトの「STEAM」では常に$10以下で売られていますので、興味がおありの方にはお奨めしたいと思います。これから秋の夜長にゆっくりと楽しむには最適な作品ですよ。

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2011.08.30

WALKMAN

Walkman

先日、7年ものあいだ使っていたiPod mini(第2世代4GB)が壊れてしまいました。
購入して1年後には充電池が不調を来たしACアダプターなしでは動かせなくなったものの、普段から音楽を携帯して楽しむと云う習慣のない自分には問題なしでした。
不眠症気味の私は音楽プレイヤーを寝るまでの慰謝として使っていたと云えるでしょう。布団に入り小一時間ほど音楽に意識を集中する事でやっと正体をなくす事が出来るのです。

そんなこんなで音楽プレイヤーがないと云うのは死活問題となる訳です。iPodが壊れた翌日早速ヨドバシカメラへ買い物に出掛けました。
今回購入したのはSONY「WALKMAN」のSシリーズとなります。去年試しにエントリーモデルのEシリーズを購入していたのですが、記憶容量が小さすぎた事から殆ど使っていませんでした。

iPodとWALKMANの音質の差はよく比較されるところですが、個人的にはどちらも悪くないと思っています。総合的にはクリアで分離された音質のWALKMANに軍配が上がるものの、iPodのモノラルっぽい暖かな音も嫌いではありません。

今回WALKMANを選んだ理由の大なるところは操作系統によります。
購入候補にあった「iPod nano」は第6世代になりタッチパネル専用になってしまったのが痛かった。店頭で操作感覚を試したのですが、以前のホイール操作に慣れていた為かしっくりと来ませんでした。
「iPod classic」にすると云う手もあるのでしょうけれど、予算的に厳しく却下せざるを得なかったのです。

それでも今回購入したWALKMANには満足しています。音質が良い事はもちろん、操作性も良好、液晶画面もここまで必要なのかと思えるほど高性能です。iPodで悩ませられた充電稼働時間の不備もありません。
ただひとつ不満があるとすれば別途PC上で使う音楽管理ソフトウェア「X-アプリ」が使い難い事ですね。
iPodを管理する「iTunes」が万能だとは思わないのですが、それに輪をかけるほど使い勝手が悪い……と云うか性能が低い。WALKMANの最大のウイークポイントは本体云々宣伝効果云々よりも却ってここにあるのではないかと考えてしまいます。

現状、iTunesを経由してX-アプリからWALKMANへ曲を転送すると云う手順を踏んでいます。ここさえ何とかなればWALKMANに完全鞍替えしても良いのですけどねえ。

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2011.06.23

道草 その3

今回はここ最近聴いていた音楽CDの一口感想などを記してみたいと思います。


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●Lady Gaga 「Born This Way」

三枚目のスタジオアルバムなのですが、過去二作と較べると凡庸の域を出ていませんね。お金と時間をかけてしっかりと練り込んだ大作なのは肯えるものの、聴いていて詰まらないアルバムに仕上がっています。

1stにはあった「Poker Face」「Paparazzi」のような奇抜でありながら聴き易いキャッチーな曲、2ndからのメガヒットチューン「Bad Romance」ほどの完成度を有した曲がありません。
アルバム全体としての完成度は高いと思うのですが、いずれも普通に纏まっていてガガらしさが欠如していると云えるでしょう。

とは云ってもガガ自体がマドンナやアギレラを意識した二番煎じなのは間違いのないところで、それを奇抜な言動やファッションで独自性があるかのように見せているアイコンだと思います。
これ自体には悪を感じませんし、80年代ポップスの継承者たる彼女のソングライティング術は素晴らしいと云う他ありません。
多作な彼女の事ですから早々に次のオリジナルアルバムを作ってくれるものと期待しています。

http://www.youtube.com/watch?v=wV1FrqwZyKw


Abemao_2

●阿部真央 「ロンリー」

四枚目のシングル。有線放送で聴いたのを機に「ふりぃ」「ポっぷ」とアルバムを買い揃えました。
歌い方などから矢井田瞳フォロワーなのは判然しますが、一般性を抜けばオリジナルを凌駕している部分を多く持つ新人だと思います。

矢井田瞳は云わずもがな椎名林檎のフォロワーで、オリジナルが持つ毒を中和して一般に敷衍した存在と云えるでしょう。
しかし一般性を得た要因である歌詞に普遍性のあるワードを使い過ぎている嫌いがあり、見方によっては衒気を感じてしまいます。もっと簡潔に云えば「ダサい」のです。

阿部真央の詩はまだまだ未熟な部分を残しているものの、この「ダサさ」を感じさせないだけの現代性と言葉選びのセンスを発揮しています。椎名林檎ほど狙っていなくて、矢井田瞳ほどあざとくないと云えば良いでしょうか。ただ核となるワードが少なくインパクトが弱いですね。ここらをメロにからめられる技術があれば大成する可能性を秘めています。

しかしメロディに言葉を上手く乗せる技術はありますし譜割りも斬新、歌唱力をそれほど必要としないボーカルスタイルではありますが、上記二人よりも断然上手い。これからが期待出来るソングライターだと思います。
新しいアルバム「素」は未視聴ですが近い内に購入する予定です。

http://gyao.yahoo.co.jp/player/00025/v08789/v0992500000000541887/


Avril_2

●Avril Lavigne 「Goodbye Lullaby」

四枚目のスタジオアルバムで個人的にはアヴリルの最高傑作だと思っています。
これまでの作られたキャラクター性や無駄にハードなロックナンバーが薄らいだ為か、まともに聴き易くなりました。離婚した事で大人になったのかな。
これまでガキンチョロックとして敬遠していた方にもお奨め出来る作品だと思いますよ。

http://www.youtube.com/watch?v=rRRO_0NPoQg

因みに先日zepp sendaiで元旦那デリックくん率いるSUM 41のライブがあったのですが、会場前に並んでいた客数を見るとガラガラの入りでした。彼らがグリーンデイのように復活する事はないでしょうね。


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●Perfume 「レーザービーム」

去年発売されたシングル3曲「不自然なガール」「VOICE」「ねぇ」が良く出来すぎていた為に見劣りしてしまいますが、Perfumeらしいポップな佳曲に仕上がっています。

「ポリリズム」がディズニー映画「CARS 2」の挿入歌に抜擢されたのは嬉しいニュースですね。これを機に世界進出してくれる事を願っています。3人のキャラクター性とダンスを絡めたプロモーションが上手く行けばビルボード常連も夢ではないと考えます。

http://www.youtube.com/watch?v=UGP_hoQpLZQ&feature=related

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2011.06.21

道草 その2

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●Oblivion

今年の暮れに続編である「The Elder Scrolls V: Skyrim」が発売となる事から新しいPCの購入を考えています。
Oblivionは以前にも遊んでいたのですが、そのあまりの面白さに時間を消費させられる事を剣呑だとしてアンインストールした経緯を持っています。

本作は作り込まれた箱庭世界の中で自由に行動する事が許された、所謂サンドボックス型RPGの代表格とも云える作品です。
基本が西洋ファンタジーRPGであるので、戦闘をメインとしてクエストを消化して行く流れなのですが、無数のサブクエストの他、様々なイベントが用意されており、全クリアするのに200から300時間は必要とされています。

戦闘以外での行動でもキャラクターをレベルアップさせられる事から、戦闘を副次的なものとして扱い草花収集をして錬金術に明け暮れたり、我が家を住み易いようにコーディネートすると云った楽しみ方も可能です。

私が最も好きなプレイスタイルは「お散歩」ですね。ただ街道沿いに歩いて美しい背景を楽しむ。途中、山賊やモンスターに襲われる事もありますが、その時は仕方がないので正義の剣を揮います。遺跡や洞窟を発見したら忍び足を使って極力戦闘をしないようにしてアイテム収集……または闇討ちのみで敵グループを殲滅。こんな感じで遊ぶ人によって様々なプレイスタイルが生まれる融通を具えたゲームとなっています。

戦闘自体もアクションRPGとして及第点以上の楽しさを持っています。
剣と盾を使った肉弾戦。遠距離魔法や弓矢によるFPS的戦闘。召喚魔法を使った敵味方入り交じっての乱戦……戦闘のプレイスタイルもまた好みで自由に決める事が出来ます。

経験値稼ぎが重要なRPGではないものの、自らの行動により好みのステータスを上げて行くシステムは、ちくちくと育成するのが楽しくて止め時が難しく感じられます。

何をしてもどうやっても楽しいと思えるのが「Oblivion」と云う作品の私の評価となっています。

X-BOX360、PS3でも発売されている本作ですが、PC版は有志の作成したmodを導入出来る点で断然優れています。
素のままでは若干使い難いインターフェイスを改良したり、ゲームシステム面でもこのようにしたらもっと面白くなるだろうなと云う部分を、自分好みに改善出来る幅広い融通性は中二病の夢を叶えてくれるようでもあります。
根本的なゲームシステムを大きく変えてしまうmodから、細かなバランス調整を行うmodまで無数に用意されている事から、これ一本で何年でも遊び続けられる事でしょう。

日本では一部のPCゲーマーからしか評価されていない本作ですが、これほど面白いRPGはないと断言出来るほどの傑作となっています。未プレイの方には是非ともお奨めしたいところです。私はこれまでN64版の「ゼルダの伝説」がアクションRPGの最高峰だと信じて疑わなかったのですが、本作の存在がその評価を簡単に覆してしまったほどです。

取り敢えず今年いっぱいは「Oblivion」で遊んで、来年早々にでも「Skyrim」が恙なく動作するPCを新調したいなあと思っているところです。

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2011.06.19

道草 その1

震災後に訪れた精神の弛緩から長いこと内側にとぐろを巻いていました。
ファミコンの記事が中途になっている事も気分に影を差す要因と云えばそうなのですが、現在今ひとつ乗り切れない或るものが残留しているような気がして休ませてもらっています。出来るならば近い内に再開してこちらからでも健常を取り戻したいところです。

全く何もしていなかったと云う訳でもないのですが、自らに課した仕事以外ではPCゲームをして時間を蝕んでいたと云う事になります。
今回はお慰め程度に最近遊んだPCゲームの一口感想でも記したいと思います。


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●Half-Life 2: Episode Two

Half-Life 2本編のあと中編程度の作品を3回に分けて発売、以後「3」へ繋げると云うのが発売元Valveの構想でした。
前作が偉大すぎたが為に評判の悪い「2」ですが、私は嫌いではありません。ストーリーが勿体ぶっているだけで陳腐な事、FPSであるのにシューティング部分が少なくパズル部分が多すぎる事、プレイ時間を引き延ばす為だけと思われる乗り物による移動シーンの操作性が悪い事など、様々な負があるものの、世界観の雰囲気を味わうには良い作品だと思っています。

次いで発売された「Episode One」はお世辞にも可愛いとは云えない女の子と一緒に行動するパズルゲームでした。ジャンルとすればアクションアドベンチャー色が強く、シューティング部分がより一層少なくなっていました。こちらは無理をして最後まで遊んだものの正直楽しめませんでした。

「Episode Two」はアクションパズル半分シューティング半分と云ったところでしょうか。「Episode One」の不評をもとに作られたと思われて、なかなか楽しめる作品となっています。シューティング部分に盛り上がる要素が多く含まれていたからでしょう。特に最後の攻防戦は熱くなれるシチュエーションと難易度でした。リプレイ性が皆無なのでもう二度と遊ぶ事はないでしょうが、1回クリアする分には十分に楽しめるかな。

ただValveはこのまま「Episode Three」を出さずにしらばっくれる積もりでしょうね。


Portal

●Portal

「Episode Two」のオマケとしてOrange Boxに収録されていた元インディーズ作品です。
こちらは最高の出来映えを誇るオリジナリティに充ち充ちた作品として光り輝いています。「Episode Two」が糞に思えてしまうほどの完成度です。
簡単に説明すると空間と空間を繋ぐPortal Gunを使いゴール地点へと進む、FPS視点のアクションパズル物となっています。文章で面白さを伝えるのが難しいタイプの作品ですので以下に動画を貼って置きます。

http://www.youtube.com/watch?v=TluRVBhmf8w

今迄どうしてプレイせずに過ごしたのだろうと後悔するほどの傑作で、最後まで一気に夢中で遊び耽ってしまいました。個人的にこれまで遊んだPCゲームの中で最も優れた作品ではないかとさえ思っています。FPSの操作に慣れてさえいれば決して難しいゲームではないので是非多くの方に遊んでもらいたいものです。


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●Dead Space

こちらは三人称視点のサバイバルホラーシューティングです。かなりグロテスクな表現がある作品で日本では発売禁止となっています。ゲームシステム上で敵の体を部位ごとに破壊する部分が引っ掛かったのでしょう。しかし、敵は全てモンスターであり聞いていたほどの残虐さはないと思います。
敵の腕を破壊すれば攻撃力がなくなり、足を破壊すれば移動力が低くなると云うのは良いシステムですね。それに伴い自分のプレイスタイルを変えられるのもよく考えられているところです。

とは云うものの、殆どのゲームシステムが何処からかちょっぱって来たパクリゲーでもあります。本作の優れているのは過去のヒット作のパクリや良いとこ取りであるものの、それを破綻なく一つの作品として纏めたところにあると云えるでしょう。だからこそゲームとして最上の面白さを提供してくれています。

お金で自分の装備をパワーアップさせていくシステムが取られているのですが、幾通りものルートを好みで強化して行くRPG要素も面白く、一度のプレイでは全てを最強まで成長させられない為リプレイ性も高く仕上がっています。

ゲーム中盤以降に二度遭遇する不死身のモンスターとの戦闘は、「ドルアーガの塔」の59階や「忍者くん」のヨロイ24面を想起させるほどの熱さを提供してくれます。
ゲームとしてかなり面白い作品であることに疑いを持ちませんので、こちらもグロを気にしない方には是非ともお奨めしたいところです。


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●Call of Duty 4: Modern Warfare

現在世界で最も売れているシリーズ物となった「COD」なのですが、個人的には肌に合わない作品群となっています。
これまでは第二次世界大戦もののFPSとして制作されて来ましたが、「4」以降は現代戦を舞台にしたより身近でドライなテーマを扱っています。
この手の作品は敵がリアルな人間である為に、どうしても後味の悪さを感じてしまいます。

ゲームとしては過剰演出が鼻を突きますし、制作側の考えた展開からの逸脱を許さない窮屈さを提供させられます。特に敵が無限沸きするシーンが多い事が気に入らない部分です。しかし、これが本シリーズの売りであり、現代のユーザーが求めている形なのも分かります。ハリウッド映画のような詭弁に充ちた勧善懲悪に疑念を持たない方でしたら最高のゲームと云えるのでしょう。

実際には大作感の漂う良く出来た作品であるので、一通りクリアしておいても損はないだろうし後学の為にもなると思います。個人的にはシリーズ中もっとも地味だったとされる「2」が一番楽しめました。

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2011.04.11

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 40

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●ザナック
ポニーキャニオン 1986年11月28日発売(FCD)

原作は同年に発売されたMSX版でファミコン版はその豪華アレンジ・バージョンとなっています。両者とも開発はコンパイル。

ファミコン・シューティングゲームの最高傑作であり、延いてはビデオゲーム・シューティングの頂点と云っても過言ではないほどの完成度を誇っています。
その完成度は計算されて作られた類のものではなく、突然変異的に生まれたと見るのが妥当だと思われます。

MSX版で完成していたゲームシステムに、ファミコンのスプライト機能を限界まで使い切ろうと大量の敵キャラクターを表示させて見た……ここに制作側が意図していなかったゲーム性が生じたのではないでしょうか。
このように考えた理由は幾つかあるのですが、最もそう思わせるところとしてゲームバランスが余りにも神懸かっているのです。

敵の放つ弾を相殺出来るシステムと自動難易度調整のAIを搭載しているにも関わらず、絶妙な難易度を全面に渡り維持し続けている事実には、人智を越えた何かを感じさせて止みません。

オリジナルであるMSX版も良く出来た作品ではあるものの、素人臭さの残る風変わりなシューティングゲームの域を出ていません。
ファミコン版も基本ゲームシステムが同様でありながら、別次元の面白さを入手してしまったと見るのが自然だと思います。
その証拠には以後「ザナック」のゲームシステムを踏襲した続編やその流れを汲む作品が同社から多くリリースされていますが、同等以上の面白さを持つ作品すら作られていない事実でも説明が付きます。

以前にも書きましたが、私はビデオゲームと陶磁器の制作過程は類似していると考えています。
粘土を捏ねて形にしている段階がゲームで云う企画段階。竈で焼く行為がプログラム作成と云えるでしょう。
粘土で形作る原型は陶工の手で納得するまで行えるものとして、かたや竈の中では炎と灰、薪や土、また置き場所と並べ方でも器物に様々な色の変化をもたらします。
企画書の上ではこのようなゲームとしていても、プログラムに組まれる事で偶発的にゲーム性が変化する……私はこれを「ビデオゲーム窯変説」と呼んでいます。

ビデオゲームに限らず芸術の分野に於いて「脳の中身」を寸分違わず現実に形として作り出せる人間は稀有な存在です。
特にビデオゲームは未だ歴史も浅く、ゲーム性の研究さえ行われていない未熟な芸術と云えます。その中で抽象的なゲーム性と云う核心を100%計算して作る事の出来る制作者は皆無だとしても云い過ぎではありません。
多かれ少なかれビデオゲームは制作の過程で「窯変」しているのです。問題はそれがどの程度に於いて良い方向へ偶発したかと云う事実です。

この点で「ザナック」はこれ以上ないと云うほどの素晴らしい「景色」を呈しているのです。

陶芸の世界では長い歴史の中で不確実な窯変ですら、ある程度に於いて操舵出来る技術が生まれています。ビデオゲームの世界でもゲーム性を勘所で計算して作れる制作者は存在しています。しかし、それでもまだ不確実な「何か」である事に留まっているのが現状です。
他の芸術分野を見回しても、その「何か」が解明されている事実は提供されていません。しかし解明出来ないものであったとしても芸術である以上は歩みを止める事は許されないのです。歩みを止めた停滞の先にあるのは斜陽から訪れる零落のみです。

ビデオゲームはその成立上、没落する手前でハード革新に救われて来た歴史を持っています。これからも当分はこの螺旋構造に助けられて行く事でしょう。だからと云って螺旋の芯に当たる「ゲーム性」の研究を怠ってはいけません。
現在行われているゲーム制作は、企画書と云うにはお粗末な仕様書と、見様見真似が許されたソースを元に、平均的な能力をしか発揮出来ないサラリーマンが開発室にたむろっているだけのように感じられます。

名のあるクリエーターはプロデューサーと云う立場に収まり踏ん反り返るばかりで、「ゲーム性」とは何かを考える機会さえも自らに与えていない事でしょう。
大手メーカーは商業を第一に据える必要から、商品と云う小品を垂れ流すプログラムピクチャーとしての役割しか担っていません。または海外から商品を買い付けするだけの目の効かないブローカーと化しています。

これからを担う若手クリエーターたちの意識も低く、中身も分からずに「ハリウッド映画が目標」と臆面もなく云い放っています。ハリウッド映画が世間迎合型の商品工場だと気付いてもいないのでしょうね。

話が逸れてしまいましたが、ビデオゲームは間違いなく芸術の一分野である側面を持っているのです。次世代機の登場以降、実質的に蔑ろにされているこの部分に意識を集中しなければなりません。事実、国内ゲーム作品の質が下がり続けているのは、ゲームの核心である「何か」を軽視してしまった弊害であるのは確実なのですから。

ビデオゲームファン並びに制作者の方々は、MSX版「ザナック」とファミコン版「ザナック」の相違点を今一度研究して見ては如何でしょうか?

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2011.04.10

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 39

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●迷宮組曲
ハドソン 1986年11月13日発売

良質なジャンプアクション物でパズルとアドベンチャー風味の味付けがなされています。
可愛らしい世界観とレスポンスの優れた操作性が素晴らしいと思わせます。自機ミロンの飛び道具である「泡」の軌道も考えられており、敵に攻撃を当て難いと云うストレスを感じさせません。連射時の爽快感もなかなかのものです。全体のゲームバランスも整頓されている事で万人にお勧め出来る作品と云えますね。

しかしハドソン作品の伝統と云うか癖で、効果音のボリュームが低い為かゲーム性がやや低く感じられます。強いて云えばと云う程度の問題なので、これは作品の価値を貶めるものではないでしょう。

本作で最も優れているのは音楽の構成ですね。
楽器箱を入手する事でボーナス面となるのですが、一つのボーナス面を熟す事でBGMの楽器パートが一種類ずつ増えて行くのです。全7種類のボーナス面を消化すると素晴らしいオーケストレーションが完成します。
ゲームの構成とは別にBGMが熟成して行く過程はドラマチックな展開を伴っていると云えるでしょう。独創性に富んでいてシステマティックなアイディアとして感嘆を催されます。

私はリアルタイムでは殆ど遊ばなかったのですが、今からでも始めてみたいと思い続けている作品の一つとなっています。


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●もえろツインビー シナモン博士を救え!
コナミ 1986年11月21日発売(FCD)

ファミコン版「ツインビー」の続編にあたり3人同時プレイが可能となっています。
同社の大ヒット作「沙羅曼蛇 AC1986」に倣い、横スクロール面と縦スクロール面が交互に(5面は例外で縦スクロール)展開して行きます。

なかなか面白いゲームなのですが、横スクロール面とベル取得パワーアップ・システムが上手く噛み合っていません。その為に最初の1面でパワーアップし難いのが欠点と云えるでしょう。この欠点(ベルの挙動)は後日「パロディウス MSX1988」で修正される事となります。

縦スクロール面は前作と同様のシステムとなっている事から、新鮮みはないものの不可もなく楽しめるように出来ています。

新アイテムやフィーチャーがかなり詰め込まれていて雑然としているのですが、シューティングゲームがお好きな方であれば現在にプレイしても楽しめる作品と云えるでしょう。


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●マッピーランド
ナムコ 1986年11月26日発売

マッピーのキャラクターとゲームシステムを使ったスピンオフ的な作品となっています。
一言で表すならば「しょぼいマッピー」としか言い様がありません。
前作にあったポップなグラフィックスは幼稚に、素晴らしいサウンドは素人臭く、ゲームシステムはバッタ物っぽくなってしまいました。
ゲームとしては楽しめない事もないのですが、前作の完成度を知っている側からすると「残念」な出来映えにしか見えません。

但し本作のターゲットが小学校低学年、またはゲーム慣れしていない女の子などのローエンド・ユーザーであったのだとすれば、評価が変わるかも知れません可能性を秘めています。

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●怒
SNK 1986年11月26日発売

原作は同年に発表されたアーケード版となっています。AC版の記事は以下でどうぞ。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2005/02/_ikari.html

ループレバーで操作する事を前提に作られた作品を、ファミコンへと移植する事の無理を教えてくれています。特殊インターフェースをボタンの少ないファミコンコントローラーで再現するのは、これ以降も答えを見付ける事の難しい課題でした。

しかし本作はそれ以上にゲームとしての体裁が整っていません。ループレバーなんや以前の問題でゲームになっていないと云えるでしょう。これぞSNKのファミコンゲームと思えるほどの駄作に仕上がっています。まさしく「怒」の込み上げて来るタイトル通りの作品です。

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2011.04.06

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 38

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●テラクレスタ
日本物産 1986年9月27日発売

原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。
ニチブツのファミコンソフトは話題になる事が少なく売上本数も多くなかったと思うのですが、実際のところ真面目な態度で丁寧に作られた作品が多いと云う特徴を持っています。

本作もその一つでAC版の忠実な移植作となっています。画面縦横比率の違いから完全なものとは云えませんが、SNKの「ASO」とは違い制作側の生真面目さと努力が伝わって来る思いです。

ファミコンならではの追加要素として、自機が全て合体した後のフォーメーションをエディット出来る機能が付いています。これは原作を汚さない最低限でありながらも遊び心を込めた良心的なアレンジと云えますね。

ゲームとしてもファミコンのシューティング物として良く出来ており、現在に遊んでも楽しめる内容となっていますよ。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2005/03/post_20.html


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●プロレス
任天堂 1986年10月21日発売(FCD)

今となっては何の変哲もないプロレスゲームですが、当時はキャラクターが大きい事に驚き喜びを覚えました。
相手と組み合ってから十字キー方向とボタン連打で技を仕掛けるゲームシステムです。任天堂作品としては独創性に欠ける作品でもあり、当時AC版で人気のあった「エキサイティング・アワー 1985テクノスジャパン」を参考に作られていると思われます。

それでも子供たちから絶大な支持を受けて売上本数142万本の大ヒットを記録しています。対戦プレイが面白いゲームなのですが、単調な展開とテンポが悪い事から現在に遊ぶには少々厳しい作品ではあります。


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●うる星やつら ラムのウエディングベル
ジャレコ 1986年10月23日発売

原作は同年に発表されたAC版「モモコ120%」となっています。
ゲーム内容はほぼ忠実な移植物で、主人公及び敵キャラクターを変更しただけのもの。「高橋名人の冒険島」と同様な仕様と云えるでしょう。
もともとAC版のBGMが「ラムのラブソング」を使用(無断?)していた事から、このような版権物に変化したのだと思います。

ゲーム自体は旧態依然とした貧相なジャンプアクション物で、語るべきところを全く持ち合わせない駄作となっています。AC版が出た際には「この時代にこのゲームはないだろう」と心底思ったほどです。それに加えて当時の二次元ロリコン・マニアに媚びを売るようなキャラクターにも反吐を催されました。


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●ミシシッピー殺人事件
ジャレコ 1986年10月31日発売

原作は同年に米アクティビジョン社から発売されたコモドール64版となっています。
キャラクターをリアルタイムで自在に操れる方式が新しいアドベンチャーゲームです。

プレイし始めて先ず落とし穴にはまり死亡。ナイフが飛んで来て死亡。殺人事件が起こる前に主人公が何度も殺されるゲームって……。
会話を一度しか聞けない為メモして置かないとはまるのもちょっと……。

購入前はなかなか面白そうな作品だと思っていたのですが、結局クリアする前にストレスが溜まり放擲してしまいました。
アドベンチャーゲームに一発死とかは必要ないのではないかと云う感想のみです。


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●スーパースターフォース
テクモ 1986年11月11日発売

「スターフォース」の続編にあたる本作はオリジナルを制作したテクモが開発販売する事になりました。
続編とは云い条、シューティングゲームとアクションRPGを組み合わせた歪な作品となってしまいました。ゲームとしても中途半端な出来映えで、シューティングとRPGの両パートとも全く面白くありません。

先ずシューティング面が単調で楽しめません。ゲーム性も角の摩耗した石像のように曖昧で前作の面影すら見出だせず。RPG面は旧態依然としていて何を目指していたのかも判然しません。

スターフォースとゼルダの伝説が合体したらさぞ面白かろうと云う企画意図だったのでしょうが、制作側の無能ぶりからどっちつかずの駄作となった……と云うところでしょう。
テクモは個人的に大好きなメーカーなのですが、本作には褒めるべき部分一つすらありません。

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2011.04.05

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 37

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●スーパーゼビウス ガンプの謎
ナムコ 1986年9月19日発売

ファミコン版「ゼビウス」のスピンオフ的な作品です。
全22エリア。個々の面クリアの条件が謎となっていて、その条件を満たさない限りループし続ける(5回まで)ゲームシステムが取られています。

アイディア的には悪くないと思いますし、時代の流れと云う点でも納得出来るのですが、ゲームとして面白くない作品となっています。
クリア条件さえ発見してしまえばシューティング部分は単調以外の何物も提供してくれません。ゲーム性は低く、ゼビウスとは思えない敵アルゴリズムに苛々。下品なグラフィックデザインなど良い部分が見当たりませんね。

面クリア謎システムは良いとしても、もう少しシューティングパートに爽快感があれば……と云う残念な作品に仕上がっています。


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●悪魔城ドラキュラ
コナミ 1986年9月26日発売(FCD)

ディスクシステム専用アクションゲーム傑作の一つですね。
本作はコナミ版「魔界村」として作られたのではないかと思います。おどろおどろしい世界観、「スパルタンX」の発展型ゲームシステム、武器アイテムの使い分け、凶悪な難易度……など直接的ではないにしても雰囲気の共通性が認められます。とは云えオリジナル作品の気高さを失っていません。

難度の高い事でも有名ですが、アクション性が高いと云うよりは、ダメージを受けた際に後方へ弾かれてしまうシステムがそう思わせている部分ですね。これにより穴に落ちて一発死にが頻発してしまいます。
問題があるとすればもう一つ、通常武器である「鞭」の当たり判定がやや小さい事でしょうか。射程距離の短い攻撃ですから届く範囲では強力なものとしても問題がない筈です。
この二つを改善したたならばもっと幅広い層に受け入れられた作品となった事でしょう。

しかし、ファミコン性能の限界とも思われる美しいグラフィックス、素晴らしいサウンド、メリハリのあるゲーム展開、絶妙なゲーム性……アクションゲームの傑作である事に異論を差し挟む余地は見当たりません。現在に遊んでも十分に楽しめる事でしょう。


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●戦場の狼
カプコン 1986年9月27日発売

原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。
AC版は一時代を切り開いた時の名作ではあったのですが、その寿命はファミコン版が発売される1年後には尽きていたと云えるでしょう。

グラフィックスとサウンドから生まれるゲーム性はかなり高いところで結実しているものの、展開の単調さ、難易度の高さ、ゲームシステム仕様の矛盾、その他、永久パターンの存在……などが短命の理由でした。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/11/post_9.html

ファミコンへの移植は基本AC版から忠実に行われているのですが、単調さを補う為に隠し要素が追加されています。特定の敵、場所を破壊した際に現れる地下室がそれです。
しかし、これがまたお座成りで単調なフィーチャーであるばかりか、テンポの悪さまで提供してしまっています。

他にも問題があり、スプライト表示数の限界から画面ちらつきが激しすぎる事と、それに伴い敵キャラクターが消滅する不具合までそのまま放置されています。
一度入った地下室の入口が何度でも出現しますし(アイテムを入手した後の何もない地下室)、ミス再スタート時の場所が穴の近くで即死亡したりと明らかに練り込みが不足しています。テストプレイやデバッグで分かってはいたものの無視して発売したと云うのが見え見えですね。
それでもカプコンの公式データによれば売上本数114万本もの売上を記録しています。これって本当なんですかねえ。発売時にはそれほど話題にもなっていなかったと記憶しているのですが……。

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2011.04.04

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 36

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●ASO
SNK 1986年9月3日発売

SNK参入第一弾ソフト。原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。
ゼビウスの亜流作品としては「B-WING」と肩を並べるほどの独自性を持ち、猶且つ新たなゲーム性の入手に成功したシューティングゲームの傑作です。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2006/02/strongstrong10_a755.html

ファミコン版はかなりやる気のない作品となっています。はなから忠実な移植を放棄したかのような内容と云っても良いでしょう。
もともとのゲーム内容は家庭で腰を落ち着けて楽しむに適した作品である事から、非常に残念としか云えませんね。SNKと云うゲームメーカーの核心を見る思いです。


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●スーパーピットフォール
ポニーキャニオン 1983年9月5日発売

原作は米アクティビジョン社が1982年Atari 2600用に発売した大ヒットアクションゲームです。
固定画面内の様々なトラップをジャンプアクションでかいくぐり、画面の端まで行き着くと切り替えスクロールすると云うシステムが取られています。現在に見ると旧態依然とした作品に映るかも知れませんが、ビデオゲームの面白さを世間に遍く知らしめた大傑作と云えるでしょう。

しかし「スーパーピットフォール」はスーパーマリオの二番煎じとして企画された糞にも等しい駄作となっています。世界中で愛され続けた傑作をここまで汚す行為は許されるものではありませんね。遊ぶ価値も皆無。その存在すら抹殺されて然るべきでしょう。金儲けの臭いにだけ釣られて参入して来たポニーキャニオンのようなメーカーがファミコンを駄目にして行きます。


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●高橋名人の冒険島
ハドソン 1986年9月12日発売

原作は同年にセガから発表されたAC版「ワンダーボーイ」(開発は現ウエストン)となっています。
スーパーマリオのフォロワーとして最も丁寧に作られており、且つバランスが良く整えられた作品と云えるでしょう。

ファミコンへの移植版となる本作も隠しキャラ隠しフィーチャーの追加要素があるものの、ゲームの基本部分はきちんと作られていて好感を与えてくれます。
原作の弱点であったキャラクター性の低さは「高橋名人」を起用する事で克服。売上本数105万本のミリオンヒットとなりました。

スーパーマリオのように壊せる対象物(ブロックなど)が殆どない事から、シンプルなジャンプアクションとして完成しているのですが、敵を飛び道具で倒す部分のゲーム性はテンポの良さと相俟って高く仕上がっています。

但し流れるようなゲーム展開と即死し易いゲームシステムと難易度が上手く噛み合っていない嫌いがあり、繰り返し遊びたいと思えるゲームにはなっていないと思います。
自機キャラクターの移動慣性も少し強すぎると感じます。この事からコースレイアウトと敵配置を暗記しなければ進めないゲームとなり、スーパーマリオのユーザー層とギャップが生じてしまいました。また敵の配置場所が若干ずれている事でAC版よりも難しくなっていますね。

しかし良く出来た作品に相違なく、スーパーマリオの呪縛が解けた現在ではオリジナル作として十分に楽しめるのではないでしょうか。


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●キングスナイト
スクウェア 1986年9月18日発売

発売当時はRPGとして宣伝されていましたが、実際は強制縦スクロールのシューティングアクション物となっています。
1面……戦士
2面……魔法使い
3面……モンスター
4面……盗賊

と各面で違う自機キャラクターを操作して最終面となる5面で隊列を組んだ全キャラクターを操作する事になります。
自機キャラが死ぬとその面は終了し、別のキャラで次の面が始まるのですが、最終面は全キャラが揃っていないとクリア出来ません。当時は理不尽だと不評を買ってしまったシステムなのですが、個人的にはシステマチックな方式として考えられた良いものだと思います。

ゲームとしては地味に面白く地味に詰まらない作品と云う印象。
地形などの障害物をボタン連射で壊しまくりアイテムを探す……ゲーム性は殆どここに集約されていて、システムとしては幼稚低俗の域を出ていません。
「心に残らない歴史上あるにはあった」と云うところが正当な評価だと思います。

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2011.04.01

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 35

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●スカイキッド
ナムコ 1986年8月22日発売

原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。当時のACゲームに比較するとグラフィックス、内容ともにかなり物足りない作品でした。
業務用ハード性能が爆発的に向上して行った時代。ファミコンへ移植出来るネタがなくなって来た事で、無理をせずに移植可能な作品を低スペック基板でリリースしたのではないか……と穿った見方をしていました。
実際の基板性能は「パックランド '84」「バラデューク '85」「メトロクロス '85」あたりと同等です。どちらかと云うとスプライト表示の問題を克服する為に、キャラクターを小さく描く事が重要だったのかも知れません。

実際の事実関係は分からないものの、「スカイキッド」はファミコン向けの作品として良く出来た移植物となっています。
省略された部分もありますが基本的なゲーム内容、最も重要なゲーム性に関しては素晴らしい出来映えを誇っています。
当時は旧態依然としたゲームに見えた本作も、風評を拭われた25年後の現在にプレイして見ればなかなか楽しめる佳作と感じられます。ナムコ初の二人同時プレイ可能作品としても良く考えられていますよ。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/12/post_15.html


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●機動戦士Ζガンダム・ホットスクランブル

バンダイ 1986年8月28日発売

ファミコン初のガンダム版権物でゲームデザインが遠藤雅伸さん。発売前から期待に胸を踊らせていました。しかし残念ながら過度な期待は裏切られる結果に……。

遠藤雅伸さんは「ゼビウス AC1983」「ドルアーガの塔 AC1984」「グロブダー AC1984」「イシターの復活 AC1986」を手掛けたゲームデザイナーであり、日本で初めて表舞台に姿を現したゲーム制作者でした。
NHKのテレビ番組などにも出演し「新人類」の旗手としても取り扱われていました。
雑誌インタビューも多くこなしており、コンピュータゲーム総合誌「Beep」では氏の特集号まで編纂されたほどです。この号は氏のレベルデザインや思想を知るには第一級の史料(当時または表向き)となっており、私は雑誌が刷り切れるまで読み耽りました。

私の考えるところだと、氏は一級のシステマイザーであり、超一流のグラフィックデザイナーであります。
斬新な企画とゲームシステムを構築する術に長けており、他の追随を許さないほどハイセンスな美術をビデオゲーム内で作り上げていたと云えるでしょう。
当時の私は映画の勉強を始めた頃で、同じく斬新な企画と完成された美術を構築する「黒澤明」監督と「遠藤雅伸」氏を同列の「先人」として尊敬していました。

「機動戦士Ζガンダム・ホットスクランブル」は遠藤氏が初めて手掛けた家庭用作品と云う事で、どのようなゲームになるのか非常に興味があり、同時に本気で期待していたものです。発売前に雑誌で紹介されていた3Dシューティング時のスクリーンショットは、なかなか素晴らしい出来映えに見えて期待を膨らませるのに十分でした。

しかし実際に発売された作品は中途半端な3Dシューティング面と旧態依然とした2D迷路面が組み合わされた駄作を過ぎず。
ゲーム内容よりも迷路面のグラフィックスがあまりにも酷すぎる事から、これは遠藤氏の作品ではないのではないかと疑惑が生まれました。これまでの氏の作品からすると迷路面のグラフィックスは有り得ないのです。先ずセンスが悪い。これに尽きるのですが、氏の作品から感じられる美の法則性が見られないのが一番の理由となります。
ほどなくして雑誌で迷路面はあとから付け足したと云う記事を読み納得はしたものの、そうすると今度はゲームシステムが氏の構築したものだとは思えなくなりました。
3D面2D面ともに曖昧な印象が付き纏うそれは、決してシステマイザーたる遠藤氏の手に成るものには見えません。

これは後日インタビューで明らかとなったのですが、製品版の前に作られた「Zガンダム」があったと云う事です。
それは3Dシューティング面に特化した作品で、かなり高度な三次元空間で織り成される一人称視点のゲームであったとの事。
しかしバンダイの用意した小学生のテストプレイヤーからの不評を理由に、現在残されている形に改変し発売されるに至った……。それでも本作は売上本数40万本のスマッシュヒットを記録してはいます。

これ以降も遠藤氏は家庭用の作品を作り続けて行きますが、業務用アーケードゲームの頃に見られた斬新さと云う名の切れ味と、当世一流のグラフィックセンスを発揮し得なくなってしまいました。
ハードの性能、家庭用ゲームとしての制作方法の違い、氏の思想の変化など色々理由はあると思うのですが本当に残念でなりません。氏のような天才肌の作家は最前線にいてこそ真価を発揮するものと思われます。氏が現在行っている携帯コンテンツの仕事はそれはそれで最前線であるのでしょうが、発想を具現化するには縛りが多すぎる土俵と云えるでしょう。その場だけで消費され忘れ去られて行く作品よりも、ゲーム史に永遠に残る仕事を続けて欲しかった。ゲーム制作会社社長及びプロデューサーではなく、一ゲームデザイナーの立場を貫き通して欲しかった。そうして氏の作り出して行く芸術作品の変遷を追いたかった……。
これが遠藤雅伸ファンである私の個人的な願望であり叶わない夢でもあったのです。

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2011.03.27

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 34

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●ワルキューレの冒険 時の鍵伝説
ナムコ 1986年8月1日発売

ナムコ発アクションRPGと云う事でかなり期待していたのですが、思い切り裏切られた記憶が残っています。
全く以て詰まらない作品とまで云う積もりはないものの、過去の名作RPGたちを研究していないかのようなゲーム性の低さには悄然とさせられました。

特にゲームプレイの大半を担うであろう戦闘が面白くありません。
ボタンを押す事で剣を出し、隣接する敵にダメージを与えるタイプのシステムなのですが、ボタンを押した後の硬直時間が長すぎます。これと剣を振るグラフィックスが相俟って非常にテンポの悪いゲームとなっています。効果音も硬質な音色であるところから、全く面白みのないゲーム性を提供してしまっています。

敵にダメージを与えると遠くまで吹き飛んでしまうのも旧態依然とした部分です。ここでまたテンポを悪くしています。敵アルゴリズムも盆踊りしてるんだかなんだか意味不明。

「ドルアーガの塔」「ゼルダの伝説」を意識して開発されたであろう本作は、そのどちらにも、どの部分でも勝る事なく完全敗北したと云えるでしょう。
当時、学校にも行かずゲームばかりしていた私ですので、本作も繰り返し何度かはクリアしています。しかし詰まらないゲームだとの認識は変わりませんでした。


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●北斗の拳
東映動画 1986年8月10日発売

当時、社会的ブームにまでなった大人気同名マンガ、アニメを原作としたゲーム化作品です。売上本数は150万本と大ヒット。これは現在に至るまでキャラクター版権物では歴代三位の記録となっています。

しかし、ゲーム内容がお粗末すぎます。「スパルタンX」タイプの横スクロール格闘アクション物なのですが、まともなゲームとして完成していない試作品のような佇まい。ビデオゲームを開発した事がない、または理解していない会社が作った作品としか思えません。
とは云うものの、敵を倒す部分のゲーム性は低くなく、当たり判定などは納得行くものとして遊べるレベルを維持していると云う不思議。

具体的に印象を悪くしているのは、グラフィックスとゲーム構成、細部の詰めの甘さと云う事になります。
ただ、原作の力を借りたとしても、この程度の内容で150万本売れてしまうと云う部分には納得行きませんね。

ファミコン版に先立ちセガ・マークIII版「北斗の拳」がこの一ヶ月前に発売されました。
こちらは真面目に開発された名作として現在にも語り継がれています。ゲーム雑誌では特集が組まれ、素晴らしい出来映えに多くの賛辞が贈られました。因みにプログラマは後の「ソニックシリーズ」や「ファンタシースター」でお馴染みの中裕司さんです。
普段ファミコン人気の陰で、精神的物質的にも虐げられて来たセガユーザーは、やっと溜飲の下がる思いを味わえたのでした。

しかし、マークIII版「北斗の拳」がファミコン版「北斗の拳」のプロモーションになっていたのではないかと云う疑いもあります。
大人気マンガ「北斗の拳」のゲームを遊びたいもののマークIII本体を持っていないファミコンユーザーが、丁度折良く発売された東映動画版「北斗の拳」に飛び付いた……このような図式を演繹してしまいます。
マークIII版の売上本数は資料がないので分からないのですが、健闘したとしても母数の問題でファミコン版よりかなり少ないでしょう。内容としてはマークIII版こそ150万本売れても不思議ではないほどの完成度を有しているのですが……人生上手く行かないものですね。

マークIII版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2006/01/strongstrong_6ae8.html

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2011.03.26

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 33

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●メトロイド
任天堂 1986年8月6日発売(FCD)

現在まで続くメトロイドシリーズの第一弾はディスクシステム専用ゲームでした。
任天堂作品では異質とも云える世界観を持ち、陰鬱としたSF舞台設定にちょっとした戸惑いを覚えました。また現在では名作の誉れ高い「1」ですが、当時はクソゲーに近い評価を受けていた事も特筆すべき部分でしょう。
「ディスクの読み込みが長い」「操作性が悪い」「ゲーム内容が単調」このような謗り受けていました。いま思えばロード時間が長い以外は謂われのない非難なのですが、もとから万人に支持された作品ではなかったのは事実です。

しかしゲーム内容と同様に、遊び込むほど自機サムスがパワーアップし行動範囲が広がって行く面白さに魅せられて、国内では売上本数104万本まで実績を伸ばして行きました。SF世界観を持つゲームの人気が高い海外ではトータル500万本の大ヒットを記録しています。

ゲーム開始時が貧弱装備で、徐々にパワーアップする事でゲーム性が高くなるタイプの作品だった事から、せっかちな日本人の嗜好には合わなかったのかも知れません。そうして、そのように面白くなるゲームだと教えてくれるメディアもなかったのです。ファミコン通信のクロスレビューもまだ始まっていませんでした(ファミ通レビュアーの好きなタイプでもなかったでしょうし)。

現在では「メトロイド」とは迷路探索パワーアップ型のゲームとして認知されている事から、腰を据えてゆっくりと安心して楽しめる作品となっています。
雑誌等メディアの役目とはゲームを楽しむ為の指標を明確に伝える事ではないのか……と改めて考えさせられます。全てのゲームが「スーパーマリオ」のように金太郎飴よろしくどこを切っても面白いと云う訳ではないのですから、その責任は重大ですし難しいものであるとも思います。

鑑賞眼の確かな批評家と云うものはどの分野でも極僅かしか存在していません。特に歴史の浅いビデオゲーム業界ですからレビュー方法も確立していないと云って良いでしょう。
ゲームに独創性が感じられなくなったと云われて久しい現在なのですが、そこにはマスコミメディアを含む批評家の悪も関係していない訳ではありません。
主観を勢いだけで押し付ける悪。レビューの点数を金とコネで買う悪。不勉強から出た結論を正義とする悪。無理に流行を作ろうとする悪。
私たちが独自に正しい鑑賞眼を入手しなければ真贋を見分けられないとするならば、マスメディアは必要ないと云う事になります。しかし、これは本来正しい道ではないのです。優れたマスメディアに誘掖されて彼岸へと導かれるのが本当の姿と云えるでしょう。
この雑誌ならば、この批評家の意見ならばと信頼出来るプロフェッショナルが多く出現する事を願って止みません。

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2011.03.23

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 32

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●バレーボール
任天堂 1986年7月21日発売(FCD)

ファミコン初のバレーボールを題材とした作品はディスクシステム専用ゲームでした。
当時バレーボールは人気が定着し絶頂を迎えようとしていた頃でした。スポーツの魅力としてよりもエース選手をアイドルとして捉える傾向が強かったと云えます。これは現在にまで続くバレーボール界が抱えて手放せない宿痾となっています。

そのような状況で発売された本作は売上本数198万本の大ヒットを記録。これ以降もバレーボール作品が殆ど出ていない為、未だ決定版の地位を守り続けていると云えるでしょう。

スポーツゲームとしても良く考えられており、かなり難しい内容ながら楽しめるものとなっています。しかし、本当に難しくてかなりの修練を積まないとまともな試合にならないほどです。

私は弟と一緒に随分と遊びましたが、いま遊ぶのだったらPCエンジンの「スーパーバレーボール(1990ビデオシステム)」の方がお手軽で楽しめそうですね。


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●涙の倉庫番スペシャル
アスキー 1986年7月30日発売(FCD)

原作は1982年に国産PCで発売された「倉庫番」となっています。PCゲーム黎明期に生まれたアイディア重視の優れたパズル作品と云えるでしょう。国産PC全機種はもとより以降ほとんどのコンシューマ機、海外でも多くのプラットホームに移植されています。

「押すことは出来るが引く事は出来ない」このルール一つでこれだけ奥深くて面白いゲームが作れる事に驚きを禁じ得ません。コンピュータゲームの大発明の一つとしても大袈裟ではないでしょう。

しかし、ファミコン版は時既に遅し4年後の移植でした。誰も見向きもしないと分かっていたからか、凡そ倉庫番には似付かわしくない「アイテム」要素まで盛り込まれています。これは倉庫番の究極完成されたゲームシステムを汚す蛇足としか云えませんね。オリジナルモードもあるので無視すれば良いのでしょうが、世間に迎合を打つ制作の態度には辟易させられます。

「倉庫番」自体は現在にプレイしても十分に楽しめる作品ですので、純粋なパズルゲームがお好きな方にでしたらお奨めしたいところです。


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●ソロモンの鍵
テクモ 1986年7月30日発売

原作は同年に発表されているアーケード版となるのですが、ほぼ同時に開発されている事から単純な移植作と云うよりは姉妹作と見做されています。

本作もアクションパズルゲーム希代の傑作です。アクションとパズルの構成比は5対5と云ったところでしょうか。難易度のバランスも整えられており、極端にアクション物が苦手な方でなければ現在でも夢中になれる作品となっています。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/10/post_4.html

FC版とAC版は基本的にほぼ同じ内容なのですが、ステージの順番構成が違う、ボーナス面の有無など若干の差異があります。
その中でも大きいのがAC版にはFC版で削除された敵キャラ「スライム」と「マジシャン」が存在する事ですね。

両キャラとも乱数で動くアルゴリズムを有しており、ゲームをパターン化させない役割を担わせられています。特にスライムは強敵で半ブロック分のジャンプ力と、ブロックの隙間を通り抜けられる特性を持っています。また面によっては特定の敵をファイヤーボールで倒し続けると、色の違う反応速度が上がったスライムが何段階かに分けて出現します。点数稼ぎをしない限り出現しないだろうハイパースライムなのですが、大量発生するところは一見の価値があります。

マジシャンは自機ダーナと同様な性能を持っており、ブロック作成削除ジャンプを繰り返す強敵です。但しバグを誘発させるキャラでもあり、彼の存在するステージは鍵なしでもクリア出来てしまう裏技を可能としてしまいました。

ファミコン版が好きだった方には是非ともAC版もプレイして頂きたいですね。グラフィックス、サウンド、操作性、高いゲーム性、没入感……全てがFC版を凌駕していますので、新たな感動のもと遊び込める作品となる事を請け合います。

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2011.03.22

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 31

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●スーパーチャイニーズ
ナムコ 1986年6月20日発売

原作は1984年に日本ゲーム(現カルチャーブレーン)から発表されたAC版「チャイニーズヒーロー」となっています。ファミコン版はマイクロアカデミー制作。

ファミコン版はかなりアレンジされた内容となっており、ゲーム性も相違したものとなっています。
AC版はジャンプ(キック)に回数制限があり敵を倒す事で補充されるシステムでした。基本はパンチで敵を倒し、ジャンプは特定の敵への攻撃と緊急回避としての役割を担っています。これはこれで敵との位置取りが重要になるシステムとして上手く機能しており、楽しいゲーム内容となっています。

かたやファミコン版はジャンプが無制限になった事で、パンチの役割はほぼ失くなっています。常にジャンプで戦うアクロバチックなゲーム内容に変更された訳です。どちらが優れていると云うものではないのですが、ファミコン向けの良いアレンジだと思います。

その他にもブロックを叩くと様々なアイテムが出現したり、ボーナス面があったりと「スーパーマリオ」を意識させるゲーム内容となりました。火の玉を撃つ際の効果音までそっくりです。
ゲームシステムは全体として曖昧になってしまった嫌いもあるものの、ゲーム性が高くなり万人にも楽しめる作品になったと云えるでしょう。
ナムコ側が任天堂に支払うロイヤリティ特権を利用した、¥3900と云う低価格も魅力でした。二人同時プレイも可能ですし現在に遊んでもなかなか楽しめますよ。


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●スクーン
アイレム 1986年6月26日発売

強制横スクロールのシューティングゲーム。制作はホームデータ(現・魔法)。
はっきり云ってゲームになっていない未完成品です。シューティングとしての面白さも皆無。アイディアも消化不良。技術力も感じられず……何一つ語るべきところを持たない駄作です。
但しゲーム開発者を目指す方がいらしたら、このような駄ゲーを材料として、どの部分を改善すれば面白くなるのかを考えるのは後学の為になると思います。


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●バベルの塔
ナムコ 1986年7月18日発売

古今東西アクションパズルゲーム傑作の一つであると思います。
パズル要素が高い作品なのですが、面によってはアクション性もあり、リアルタイムでパズルを攻略しなければ解けない箇所も存在します。難易度は低くないものの全体として非常にバランスが整えられています。

自機インディがブロックを持ち上げたり下ろす部分にも、絵的なゲーム性が隠されています。ここは他に類を見ない例なので研究に値するかも知れません。特にブロックを持って移動するだけでも小さなゲーム性を感じられる事には注目すべきでしょう。

ゲーム内容とグラフィックスから生ずる地味な印象は否めないものの、無駄がないからこそ時を超えて現在でも通用する普遍性を所持していると感じます。

表64面はアイテムにより手数が回復させられるので頑張ればクリア出来るレベル。
裏64面は決められた手数でクリアしなければならない上級者向け……と云うのも良く考えられています。今から遊び始めても遅くないと思わせる数少ない作品です。


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●がんばれゴエモン!からくり道中
コナミ 1986年7月30日発売

ファミコン初の2メガビットROMを搭載した作品として有名です。本作の登場によりディスクシステムの優位性が大きく揺らいでしまいました。
本作に先立ち同年5月にAC版「Mr.五右衛門 」が発表されていますが、原作と云うよりは世界観とキャラクターを共有した別作品として良いでしょうね。

初のメガ超え大容量ROMが頻りと宣伝されていた本作ですが、ゲーム内容としては単調な凡作の域を出ていません。
コナミ側としては自社発の「スーパーマリオ」を目指していたのでしょうが、足許にも及んでいないとするのが正直なところ。詰まらなくはないけれど面白くもない作品の筆頭ですね。大きく打ち上げた広報宣伝で幼い、または知識のないファミコンユーザーを洗脳した程度のものでしょう。
個人的な印象で云わせてもらえば、良く出来た「東海道五十三次(サン電子1986年7月3日発売)」ぐらいなものです。失礼すぎますかね?

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2011.03.21

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 30

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●魔界村
カプコン 1986年6月13日発売

原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。AC版の大ヒットによりカプコンは新しい社屋を建てたとも云われるほどのメガタイトルだったのです。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/12/post_14.html

ビデオゲーム新時代の扉を開いた本作なのですが、その人気も覚めやらぬ内に発売されたファミコンへの移植版も当然の如く大ヒット。カプコンの公式データを参考にすると売上本数164万本を記録しています。

しかし移植度と云う点では納得が行くものとはなっておらず、AC版が持っていた驚くほど高いゲーム性が抜け落ちてしまっています。
これは今迄のファミコン移植版と同様に、グラフィックス再現に重きを置いてしまった為かゲーム性その他を蔑ろにしているとも受け取れます。
または当時のカプコン移植担当者はグラフィックスとサウンドを移植すれば「ゲーム性」も付いて来ると思っていたのではないかとも考えられます。

ファミコン版「魔界村」の欠陥は「プレイアビリティ」が低いの一言で表現出来ます。もっと具体的にすれば「当たり判定」がお座成りなのです。
自機アーサーの当たり判定が大きい、武器ショットの当たり判定が小さい……これが為にAC版以上の難しさと理不尽さを提供するものとなっています。

AC版も高難度のゲームとして有名ですが、自機ショットの当たり判定がかなり大きく取られており、敵キャラとの横軸さえ大体一致していれば撃ち漏らしがないように出来ています。これに武器ショット効果音、敵やられ効果音+グラフィックスが合わさる事で極上のゲーム性を形成しているのです。難度の高さはファミコン版とは別のところにあるとして良いでしょう。

結局ファミコン版「魔界村」は物語性のある高難度のジャンプアクション物と云う認識しか持たれていないのではないかと思います。
もしファミコン版のみでAC版をプレイした事がない方がいらしたら、Wiiのバーチャルコンソールでタウンロード販売していますので購入してみる事をお奨めします。
本物の「魔界村」が所持するゲーム性の高さは現在でも色褪せていないと保証致しますよ。

余談ですが……当時の深夜ラジオ内で時のアイドル小泉今日子さんが本作をプレイして、そのあまりの難しさに発狂していたのを思い出します。このラジオ番組は「オールナイトニッポン(水曜日)」でゲームフリークの田尻智さんがファミコンソフトを紹介し、小泉さんに遊ばせると云うコーナーでした。田尻さんはSっ気が強い方なのか、1面のゾンビ地帯でミスしまくり怒り心頭の小泉さんを、冷徹な笑いを伴って長時間放置プレイしていました。また、未成年だった小泉さんが喫煙している事を喋ってしまい怒られていましたが、これも今となっては懐かしい思い出ですね。

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2011.03.20

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 29

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●B-WING
データイースト 1986年6月3日発売

原作は1984年に発表されたアーケード版となっています。AC版の記事は以下です。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2005/04/bwing.html

ファミコン版はかなりアレンジされたゲーム内容と云えます。ゲームシステムの根幹部分はそのままなのですが、全体的に細々と調整されており、ゲーム性が別物と思えるほど異なっています。
但し、これは改悪ではなくファミコン向けに良い方向へと傾いた変更と云えるでしょう。

AC版はゼビウスの亜流でありながらも、随分と趣の変わったシューティング物となっています。非常に良く出来た作品だったもののプレイヤーを選ぶ「クセ」のあるゲームでした。「B-WING」に似たゲームは「B-WING」しかないと云うほど独特な風味を漂わせていました。
ファミコン版はその「毒」を抜いた事で万人にもお勧め出来る良作となっています。個人的には歴代ファミコン・シューティングゲームのベスト3に入る作品だと位置付けています。
現在に遊んでも色褪せていないゲーム性は、是非とも多くの方に親しんでもらいたいものとしてお奨め致します。


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●スーパーマリオブラザーズ2
任天堂 1986年6月3日(FCD)

ディスクシステム専用で発売された「スーパーマリオブラザーズ」の上級者向け作品です。
本当に難しいゲームでジャンプアクション物が苦手な私は、中途で全面クリアするのを諦めてしまいました。

スーパーマリオのファンとしたら前作と同様なシステム上で、新たなステージを楽しめると云うだけでも嬉しかったのですが、如何せんあまりにも難し過ぎた……。それでも魅力的な作品だった事には相違なく、ディスクシステム専用ゲームとして最高の売上本数265万本を記録しています。

現在にプレイするならば、遣り尽くされた「1」よりも本作からの方が「スーパーマリオ」と云うゲームの本質が見出だし易いと云えるかも知れません。


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●スターソルジャー
ハドソン 1986年6月13日発売

ハドソンが発売したファミコン版「スターフォース」の実質的続編と云えます。正式ではないのですが、当時はそのような印象を以て宣伝販売されていました。
ゲームシステムも単一ショットで空中地上物を破壊出来ると云う点で一致していますが、ゲーム性はと云えばかなり相違しているものとなっています。

確かな技術力のもと手堅く作られたファミコン・シューティングゲームの名作と呼べるでしょう。
しかしシューティング物として考えると、地形の下に移動出来るシステムが邪魔をして、爽快感と納得度を相殺していると思います。これは技術力を衒うアイディアとしか受け取れませんね。
自機スピードが速すぎる事と自機ショット多方向攻撃、敵アルゴリズム、横画面モニターが相俟って、フィールドが狭く感じる部分もバランス的に微妙。

売上本数100万本を記録しているものの(ハドソン発表なので少し色が着いている?)、狭いユーザー層にしか受け入れられなかった作品となっています。但し確実な良作には違いなくシューティング好きならば現在にプレイしても楽しめます。

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2011.03.19

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 28

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●ドラゴンクエスト
エニックス 1986年5月27日発売

ファミコンを含め家庭用ゲーム機、初の非リアルタイムRPGとして時代を切り開いた意欲作です。既に国産PCで人気を博していた本格RPGを、一般ユーザーに向けて分かり易く敷衍した功績は量り知れません。

地形フィールドMAPを「ウルティマ(Apple II 1980~)」シリーズ。
コマンド選択式戦闘システムは「ウィザードリィ(Apple II 1981~)」シリーズ。

当世二大コンピュータRPGを上手く組み合わせる事に成功した堀井雄二さんの手腕は見事と云う他ありませんね。または当時よく指摘されていましたが、国産PC・RPG「夢幻の心臓(1984~)」シリーズを参考にしたとする方が正確かも知れません。

本作が成功した第一の要因は「鳥山明」さんの起用によるものとしても良いでしょう。
家庭用ゲーム機に於いて未知のジャンルであった非リアルタイムRPGに、氏の明快なキャラクターデザインが息吹を与えたものと見ます。私たちに馴染みのなかった西洋モンスター群も、氏が描く事でオリジナルの愛着を植え付けられたかのようでした。
箱絵でしか見る事の出来ない主人公キャラクターの詳細も、それだけで世界観を構築しており、プレイヤーが持つゲームの印象を補完してくれました。

そうした鳥山ワールドと堀井氏が書き下ろしたシナリオとキャラクターの台詞が、相性よく合致した結果「ドラゴンクエスト」世界が完成したと云えます。また既存のゲーム作曲家ではない「すぎやまこういち」さんの起用も慧眼としか云いようがありませんね。プログラムは天才と呼ばれていたチュンソフト代表の中村光一さん。
これほど幸福な結び付きって先ず有り得ないと云うほどの奇跡だと思います。コンピュータゲーム業界がまだまだミニマムで現在のように確立されていなかった証拠でもあるでしょう。

発売前の「ドラゴンクエスト」は雑誌等に或る程度の話題を提供していたものの、それほど期待されていたタイトルではなかったと思います。発売日にデパートのファミコン売場へ開店と同時にダッシュしたのは私一人のみでした。
続編である「Ⅱ」が発売される前の売上本数が50万本強。現在までの累計が150万本となっています。

ゲームの完成度はかなり高いところで結実しています。現在の目で見るとRPGとしては厳しいバランス設定に思えるかも知れませんが、海外国産PCの同ジャンル作品と比較すれば親切で分かり易い内容でした。また、難易度やバランス構成をアクションゲームとして考えて見ると、これが絶妙としか云えないほどの「匠」を提供してくれています。

非リアルタイムのゲームでありながら、グラフィックスとサウンドを絡めたゲーム性も抜群。シナリオは最低限でありながら冒険の機微を節々に感じさせる極上の出来映えでした。煩雑になり易い情報はウインドウを重ねて行く事で解決するシステムも見事と云う他ありません。

コンピュータゲームがアクション一辺倒だった為に楽しめなかった人たちが、「スーパーマリオブラザーズ」の次に遊びたいと思い楽しめたのが「ドラゴンクエスト」だったのではないでしょうか。
普段ゲームを遊んでいない人でもドラクエの続編が発売されると返り咲きますよね。ここにはオピニオンリーダーの責任とクリエイティブな仕事への制限が内包されています。この呪縛は「Ⅳ」以降現在にまで続き堀井雄二さんを悩ませ続ける原罪となるのです。

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2011.03.18

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 27

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●グラディウス
コナミ 1986年4月25日発売

原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。
ビデオゲーム界ひとつの大発明であり不朽の名作であるAC版の登場から、丁度1年後に移植されたのがファミコン版と云う事になります。
AC版は初動から大ヒットした訳ではなく、その斬新すぎたゲーム内容と高難度により徐々に支持されて行った経緯を持ちます。AC版発表より1年後と云うこの時期は「グラディウス」人気がピークを迎えていた頃であり、かなりの期待を以て発売されたのがファミコン版と云う事になります。

初の移植たるファミコン版をユーザーはどのような態度で以て迎えたのでしょうか。大別すると以下の二通りであったと思います。

AC版を知らないが期待して待っていたファミコンユーザー……初めて体験するオプションの挙動と強力なレーザー、地形を這うミサイル、今迄のシューティングゲームでは見る事のなかったバリアシステムに感動。高いゲーム性と豊富なステージに夢中になる。

AC版を或る一定以上遊び込んでいたアーケードゲーマー……半数に減らされたオプションと細切れレーザーに愕然。小さい全身バリアに困惑。あまりにも平凡に纏まり過ぎたゲーム性に消沈。大きくないビッグコアに苦笑。省略された構成に諦念。地形ボーナス、ワープシステムにそっぽを向く。

――こんな感じではなかったかと思います。アーケードゲーマーからするとファミコン版「グラディウス」は別物としたかったと云うのが正直なところです。見た目は頑張って移植していると認めるものの、ことゲーム性に関しては全く違うものに仕上がっていたからです。
それでもファミコン版は別物とすれば間違いなく良く出来た作品であると云う部分では多くの人が一致していたと思います。コナミの高い技術力とぎりぎりの努力で開発されたのだろう事に疑いを持ちません。家庭で「グラディウス」が遊べるのですからこれ以上を望むのは酷と云うものでしょう。

コナミ側もかなりの期待と自信を以て世に送り出したものと見えて、需要されている以上のパッケージを供給してしまいました。結果ファミコン版「グラディウス」は一週間ののちワゴンセールの中¥980で投げ売りされる事となりました……。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/10/post_16.html


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●セクロス
日本物産 1986年5月15日発売

原作は1984年に「セクターゾーン」として発表されたアーケード版となっています。
また地味でマイナーな作品を移植したなあと云うのが第一印象。ゲームセンターで見た事はあるけど遊んだ記憶のないゲームでした。

詰まらなくはないけど面白くもないと云うゲーム内容で特筆すべき部分もありません。
現在ではインターネットスラングとして別の意味で使用されていますが、マイナーな本作に取っては、過去に忘却されていないだけ幸せであると云えるかも知れませんね。

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2011.03.17

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 26

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●影の伝説
タイトー 1986年4月18日発売

原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。
AC版は忍者物であり適当に操作していても動きが大きいアクションゲームとして、比較的低年齢層のユーザーに人気を博していました。デモ画面で自機を操作出来る隠しサービスがあり、お金を入れずに遊べる事も大きかったと思います。

ゲーム性は比較的低い部類なのですが、手裏剣8方向撃ち分け、近距離の刀攻撃などテクニカルな要素も含まれています。ただジャンプ力が高すぎて軌道も一定なところから大味な印象を抱かせます。この部分を上手く解消したのがアイレムから後日発表される「最後の忍道(AC1988)」と云えますね。

ファミコン版はアイテム、隠しキャラを追加していますが、内容としては原作に忠実なものとなっています。ゲーム性も大差ありませんね。
真面目にやり込もうとするよりはガチャプレイで気分転換を図るに適した作品だと思います。


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●マイティボンジャック
テクモ 1986年4月24日発売

テクモ(旧テーカン)参入第一弾ソフト。原作は1984年発表のAC版「ボンジャック」なのですが、固定画面のアクション物から任意スクロール型アクションにグレードアップしています。

発売前から雑誌で特集が組まれるなど「スーパーマリオの次はこれだ」的な期待を以て迎えられたタイトルでした。が、蓋を開けてみれば足許にも及ばず「ゲームセンターCX」で取り上げられるまで歴史の闇に葬られていた感のある作品となっていました。

斬新で良好な操作性。変化に富んだステージ構成。美しいグラフィックス。また、良いものを作ろうとする意欲も感じられる作品ではあります。
しかし、ゲーム進行に関わる根幹部分を理不尽とも云える「隠し要素」に組み込んでしまったのは大きな失敗だったと云えるでしょう。

それ以上の過失は敵キャラクターの性質ですね。
原作からの性質をそのまま引き継いだ敵キャラクター達は、一定時間経つ事で別のキャラクターへと変身して行きます。これ自体が悪い事ではないのですが、大概が空中移動可能な性質を持っている為に、自機に安全地帯を作らせないと云う特徴を有してしまいました。

私はリアルタイムのアクションゲームに於いても、自機が敵に攻撃されない安全地帯が絶対必要だと思っています。それは指と頭を休める為の意味がありますし、次の行動へ移る為のクッション材、若しくは演出の「溜め」になると考えるからです。

安全地帯とは云っても永久パターンを誘発するような意味合いではなく、ただ敵が出現しない場所、敵が攻めて来られない場所であれば良いのです。
例えば「スーパーマリオ」で土管を挟んで存在していたノコノコが、急にゲッソーに変身して攻めて来るアルゴリズムを持っていたとしたらどうでしょう? 忙しなさすぎやしませんか。しかも、そのゲッソーは踏ん付けて倒す事が出来ず、触れただけで即ミスとなってしまうのです。
マイティボンジャックとは正しくそのようなゲームとなってしまっているのです。

ゲーム内容がステージに多く配置してある宝箱を空けながら進むプロセスを余儀なくしているのに、アイテム入手と云う楽しささえも感じさせない忙しさで敵が攻めて来ると云うのは厳しすぎると感じます。
この部分さえもう少し考慮されていたならば、スーパーマリオを凌ぐ事は無理だったにせよ、一太刀浴びせられる程度の好作品になったのではないかと残念に思えてしまいます。

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2011.03.16

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 25

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●謎の村雨城
任天堂 1986年4月14日発売(FCD)

ディスクシステムのオリジナル作品第二弾。第一弾「ゼルダの伝説」から一ヶ月も遅れての発売なのですが、これは開発が遅れた所為だったのでしょうか。凄く待たされた記憶が残っています。

ゲームシステムはゼルダと類似しています。フィールドは1画面の切り替えスクロール方式で、道中は入り口から出口へ向かう形式からほぼ一方通行に近く、城内は迷路タイプ。
謎らしい謎はなく純粋なアクションゲームと云っても良いでしょう。

敵を倒す部分のゲーム性はなかなか高いのですが、自機の移動と攻撃は4方向なので、自由に動き回る敵とのギャップに若干苛々させられる部分もあります。

当時の印象は理不尽な難度を持つアクション物だったのですが、現在に遊んで見るとそれほどでもないかなと思いました。それでも自機攻撃方向の狭さから苛々させられる事は多いですね。
ゼルダほどの完成度は持っていませんが、今からでも遊んでみたい衝動に駆られました。ディスクシステムならではの美しい音色のサウンドも素晴らしいですよ。


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●ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境
バンダイ 1986年4月17日発売

当初はクソゲー扱いされていたのですが、ゲーム性が高い事と繰り返し遊びたくなる不思議な魅力を持っています。

大して意味のない全体MAP移動、滑るような変な操作性、理不尽な当たり判定、避け難い敵の攻撃……様々な負があるものの、自機ノーマルショットの速射連射性能、前方に対する無類の強さが全ての負を消しているようにも感じます。敵を倒す部分のゲーム性がずば抜けて高いのです。それだからこそ次のプレイを促されてしまう感があります。加えて変な操作性もゲーム性を高める事に連関しているかも知れません。
制作側が狙って作ったゲーム性ではないのでしょうが、研究に値する何かを持っている作品となっています。

原作アニメが放映中だった事もあり、売上本数125万本の大ヒットを記録しています。


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●アーガス
ジャレコ 1986年4月17日発売

原作は同年にジャレコ(制作NMK)から発表されたアーケード版となっています。
これはお座成り移植作品のひとつです。「エグゼドエグゼス」と同様な販売元と制作側の意識の低さを感じさせられます。

原作であるAC版は粗や無駄があるものの何か新しい作品を作りたいとする気概が見えましたが、ファミコン版にはそのような若い力が全く見られないばかりか、幼いユーザーに迎合を打つかのような「ロボットに変身」フィーチャーまで盛り込まれています。最大の売りであるセンス良い美しいグラフィックスも霧散。

ジャレコと云うメーカーがユーザーに支持されなかった理由が良く分かる移植作品と云えるでしょう。

アーケード版の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/12/post_22.html


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●アトランチスの謎
サン電子 1987年4月17日発売

「スーパーマリオブラザーズ」フォロワーとして開発された作品だと思うのですが、救いようのないクソゲーとなっています。
旧態依然とした陳腐なゲームシステム。どこを楽しめば良いのか分からない低いゲーム性。ジャンプ制御も出来ない操作性の悪さ。履き違えた謎要素。ステージ数やアイテム数だけを誇ろうとする馬鹿さ加減……全く以て美点を見出だせません。制作側の低能をしか想起させない貧弱な作品。これ以上語るのも馬鹿馬鹿しくなる程です。

友人の妹が親にねだって買ってもらった初めてのソフトで、遊べども遊べども1面すらクリア出来なかったと云う記憶があります。それでも彼女は面白くなるはずだと一生懸命プレイしていました……悲しくなる思い出です。


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●ディグダグⅡ
ナムコ 1986年4月19日発売

原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。
80年代初頭のゲームセンターを彩った名作の続編なのですが、AC版も一部マニアがハイスコア狙いでプレイしていたのみでヒットするまでには至りませんでした。しかも全面クリアする前にカウンターストップしてしまうと云う詰めの甘さまで露呈。スコアラーが離れたあとは誰もプレイしていませんでした。

ファミコンへの移植版は原作を邪魔しないちょっとした付加サービスを施してあり評価は出来るものの、やや操作性の悪さを感じさせるものでした。グラフィックスも若干品のない印象に仕上がっています。

もともとのゲームシステムが複雑な仕掛けを作って敵を誘導しまとめて倒す……と云う難しい手順を踏まなければ面白くならないゲームであるので、多くの人に支持される事はないだろう作品でした。個人的には大好きな続編で、他では味わえないゲーム性を所持しているのですが、他人様にはお勧めし難いタイプのゲームかなとも感じます。

但しコンティニューで面数セレクト出来るのは親切で良いところですね。アクションパズル物と捉えるならば遊ぶ価値は大いにあると思います。

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2011.03.15

My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 24

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●ジャイロダイン
タイトー 1986年3月13日

原作は1984年に発表されたアーケード版となっています。
ゼビウスの亜流作品としては細々と手の入ったゲームシステムを持った作品と云えます。悪い出来ではないのですが、消化不良、若しくは練り込み不足を感じさせるものとなっています。

縦画面のゲームを横画面モニターへと移植する際には、それ相応のバランス調整を行わなくてはいけないのですが、ファミコン版はAC版の画面を半分にぶった切っただけと云う印象のものとなっています。
その為に敵が唐突に出現するようにも見えますし、自機ショット左右への振りが小さく感じられます。ショットの連射性能が高いシステムが取られているので、ゲーム性と云う点では良く出来ているものの、ゲームとしての完成度は著しく低く感じられます。

併せて「ゼビウスの系譜」もご覧下さい。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2006/02/strongstrong_880a.html


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●ハイドライド・スペシャル
東芝EMI 1986年3月18日発売

原作は1984年にT&Eソフトから発売された国産PC版で、PC-8001シリーズから始まりほぼ全ての国産PC及びMSXに移植されています。
日本国内では本作の登場特大ヒットによりRPG元年を迎えたとしても良いでしょう。リアルタイムアクションゲームとRPGがこれほど相性の良いものだとは……と業界に知らしめた記念碑的作品としても重要な存在ですね。

ファミコン版は原作から2年後と云う期間を隔てて発売されています。この間「アクションRPG(アクティブRPG)」は他社からも様々な作品が発表された事で、不動の人気ジャンルとして定着していました。
ファミコンへの移植に際しては登場したばかりの続編「ハイドライドⅡ(PC1985.12.13)」から「魔法システム」の要素が追加されました。が、機を逸した移植であるのは明らかでした。
既に「ゼルダの伝説」を遊んでいたファミコンユーザーが、地味な経験値稼ぎをゲームの拠り所とする「ハイドライド」を楽しめる訳がなかったのです。
同じくトップビュー視点のゲームとしても「ハイドライド・スペシャル」はあまりにも不出来過ぎました。シャープX1版のように美しいグラフィック、スクロール画面が用意されていたのだったら未だしも、MSX版をケバケバしく下品にしたかのようなグラフィックスには興醒めさせられました。

しかしゲームとしての完成度、面白さは折紙付きであるので、ちまちました経験値稼ぎを楽しいと思える方でしたら遊ぶ価値はあったと思います。事実PC版をクリアしていた私も改めてファミコン版を楽しめました。ただ現在に楽しめる作品ではなくなっているのは確かなところです。


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●マグマックス
日本物産 1986年3月19日発売

ニチブツ参入第一弾ソフト。原作は1985年に発表されたアーケード版となっています。
グラフィックスがやや小汚くなっていますが、ゲーム内容とゲーム性が忠実に再現された移植作品と云えます。

サイドビューを疑似3D表示する表現以外には特筆すべき内容を特に持たない作品ではあるものの、ゲームとしては手堅く纏められておりなかなか楽しめます。
とは云っても、これは美しいグラフィックスを持つAC版に限った話で、ファミコン版は唯一の美点を奪われた作品として平凡以上の何物も提供してくれません。


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●バルトロン
東映動画 1986年3月19日発売

東映動画参入第一弾ソフトは既存のキャラクター物ではなくオリジナル作品でした。
オリジナルとは云い条、ゲーム内容は米ウイリアムズ社から1980年に発表された不朽の名作「ディフェンダー」と酷似しています。

アーケード版「ディフェンダー」の記事はこちらです。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2005/02/post_1.html

正直云ってしまうと原作の劣化コピーですね。まともな技術力で真面目に作っているのは分かるのですが、「ディフェンダー」の良い部分が出涸らしの如く薄くしか感じられません。原作を知らない世代にはクリア条件も曖昧で分かり難かったのではないかと思います。
複雑な操作系統を上手く十字キーに割り当ててあるし、悪い作品ではないのだけれども……制作者の勉強不足が露呈しているなと云う印象です。


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●タッグチームプロレスリング
ナムコ 1986年4月2日発売

原作は1983年にデータイースト(開発テクノスジャパン)から発表されたアーケード版となっています。
AC版はビデオゲーム初のプロレスを題材とした作品として人気を博しました。
システマチックで洗練された操作系統は以後の同ジャンル作品の雛形となり、現在まで脈々と受け継がれて来ました。

相手と組んでからボタンを押した回数で技が変化すると云うシステムで、連打する事で大技が決まるのが熱くなれるところです。
ファミコン版は原作とは画面構成が違い、技名も表示されないのですが、ゲームの面白さは忠実に移植されています。

しかし、何故この時代にナムコからこのゲームが……と云う怪訝を提供されました。ナムコ伝説が傾きかけているのを意識し始めた作品としても心に残っています。

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