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2004/10/30

サイドアームズ

sidearms.png

1986年にカプコンから発売されたビデオゲームです。

ゲーム内容は強制横スクロールのシューティング物ですが面に依っては上下方向にもスクロールします。
同社「セクションZ」のように左右への打ち分けを可能としている点が特徴で、不評だった方向転換のシステムに改良が加えられています。
コンパネの並びから云うと、左方向攻撃ボタン、右方向攻撃ボタン、武器選択ボタン。と3個のボタンを使用します。
自機の向きに関係なく、左ボタンを押すと左方向へ攻撃し、右ボタンを押せば右方向へと攻撃しますので、感覚的に打ち分けがやり易くなったと云えるでしょう。「セクションZ」にあった方向転換時の煩雑さは解消されました。これはとても良く出来たシステムですね。
しかし方向転換と云うシステムを単純簡略化した為か、左右へ打ち分けしていると云う感覚が希薄になっているように思います。
面構成や敵の出現攻撃パターンも打ち分けを意識させるようには作られていません。唯一自機の円周を移動するムカデのような敵だけが、独特の操作方法を効果的にしている程度ですね。
感想としては極めて普通のシューティングゲームとしか見えません。

もうひとつの武器選択ボタンも消化不良気味のシステムを助長している感があります。
武器は5種類ありそれぞれ特徴を異にするのですが、効果的な武器が2種類と限られているので蛇足感しか提供しません。グラディウス以降に出来たパワーアップシステムの流行を無理に採用しただけと云えるでしょう。
左右への打ち分けをメインとするならば、無駄にボタン数を増やす意味もなかったと思われます。

当時のカプコンゲームと比較すると難度が低かった事もあり、世界観がガンダムとリンクしているのでユーザーへの受けは良かったと思います。決して詰まらないゲームでもありません。
ただ、このゲームも「セクションZ」同様に折角のシステムを活かし切れなかった勿体ないゲームだと云う印象は拭えません。
これ以降カプコンは新しい通常インターフェイスでの操作系統開発を放棄してしまったので、「セクションZ」から始まった左右への打ち分けシステムも未完成のままに終わってしまいました。

このゲームもビデオゲームの転換期に生じた徒花だったと云えるのかも知れませんね。

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