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2004.11.13

戦場の狼

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1985年にカプコンから発表されたビデオゲームです。

ゲーム内容は任意縦スクロールのシューティング物です。8方向レバーで自機の移動とショットの方向を指示し、ショットボタンと弾数制限のある手榴弾ボタンで操作します。

本作は当時衝撃的なゲームでした。先ずタイトルが「戦場の狼」と云うところに驚きました。それまでのゲームタイトルはナムコゲームを代表するように単独では意味不明なカタカナ造語が殆どを占めていました。
漢字を使用したタイトルは皆無だったと云えるでしょう。

世界観にも大いに驚かされました。当時あったゲームの世界観とは、ゲーム独特の空想から生まれるものでしかなかったのです。ギャラガにはギャラガの中でしか通用しない世界観……パックマンにはパックマンにのみ存在する世界感……と云った感じです。
そのような空想だけを逞しく出来る豊かな世界に、現実のシビアさと生臭さを思わせる「戦場の狼」が突然出現したのですから驚かない訳には行きません。

そしてグラフィックも斬新に見えました。当時のキャラクターは貧弱なハード上から出発した都合単色のベタ塗り、若しくは面単位による塗り分け程度を余儀なくされていて、それが当然の手法だと思われていました。ハードの色数が増え表現力が上がったにも拘わらず存在し続けていた王道とも云えます
しかし本作のキャラクターはドット単位での淡い彩色が施されていた事から非常にリアルに見えました。

現実にある戦争(イランイラク戦争が継続中でもありました)を白兵戦と云う視点で描いた「戦場の狼」は若者を中心として多大な支持を得たのです。若者がより派手なもの過激なものへと興味を惹かれるのは世の常とするところですから当然とも考えられます。

これだけ衝撃的な作品であった本作ではありますが、現在に名作と呼ばれる事の少ない作品とも云えますね。決して詰まらないゲームではないのですが強いて理由を挙げるとすると、ゲームシステム上にちょっとした無理があるからではないのかと考えられます。

任意スクロールゲームでありながら常に前進し続けなければならないのが本作の特徴となっています。敵が自機の位置目掛けてほぼ正確に弾を撃って来る事と、立ち止まった場所に手榴弾が雨霰と降って来る為にそうせざるを得ないのです。
敵を倒しながら前進する為には、レバーを前方に振りながらショットボタンを連打しつつ進む事になります。敵も大量の弾をばらまいて来るので攻撃と避難を同時に行う必要性があるのです。緊張感があるのは事実ですが、これはちょっと忙しない仕様だと云えるのではないでしょうか。しかもゲーム難度がかなり高く出来上がっているのも拍車を掛けています。
この上に発売後間もなく永久パターンが見付かってしまいました。簡単な操作で安全かつ半永久的に点数を稼げる場所があったのです。この件が直接ゲームの寿命と評価を貶めてしまった感がありますね。

衝撃度は印象によるものですのでユーザーの新陳代謝とともに薄れて消えて行く事でしょう。過去の斬新は隔世が現在に当然の感を与えてしまいます。本作が名作として語り継がれなかった理由はここにあるのだと思います。「戦場の狼」とはあの時代だったからこそ輝いていた当時を知る者の胸にだけ残る名作だったと云えるのではないでしょうか。

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