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2004/11/18

t.A.T.u

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2003年に何かと話題を提供してくれたロシアの女性デュオです。

彼女達のデビューした先年あたりから音楽の先進国アメリカを中心として女性アーティストが続々と登場し始めました。特に10代の天才少女と云う冠を付けるのが流行していましたね。
ミシェル・ブランチ、ヴァネッサ・カールトン、アヴリル・ラヴィーンあたりが現在でも生き残っている人達でしょうか。彼女らは自らが楽器を操り作詞作曲している事を売りとしていました。先行者であるミシェル・ブランチが激しいギターを弾くPVを見て、同じ10代の女の子の間でエレキギターが流行している事も話題となりました。
そのような女性アーティスト達が成功している中にあってタトゥーはデビューしたと云う事になります。売りはロシアのレズビアンと云う衝撃的なものでした。
本国で話題になっていた彼女らを商品として買い付けたのが、ペットショップボーイズなどのプロデューサーで有名なTホーンです。彼が編曲したシングル2曲と若手プロデューサーにお任せしたであろう何曲かを纏めてアルバムとすると、奇抜な流行を良しとする英国で売り出しました。
そして計算通りの大ヒットとなったのです。この時の英国におけるタトゥーブームは常軌を逸していたそうですね。私もこれを聞きつけてCDを買った一人でした。

ご存知の通りこの半年後に日本でも同様なブームが巻き起こります。ファッションと過激な発言などで女子高生を中心として人気を得た訳ですが、またご存知のように色々な問題を起こした彼女達は、惨めな武道館公演を最後として活動を停止せざるを得ない状況に自らを追い込んでしまったのです。
僅か1年前の事ではありますが、いまタトゥーの話題を出す人は先ずいないでしょう。ファンであったと公言すれば冷笑されるのが衆目の一致するところだと思います。

しかし今だからこそタトゥーのCDを冷静に聴いて見てはいかがでしょうか。
80年代のエレクトロポップスを思わせるアルバムは非常に高い完成度を持っていると云えます。サビのリフレインを多用する楽曲は、メインボーカルであるユーリャの緊張感のあるハイトーンボイスと相俟って素晴らしい出来となっています。ザ・スミスのカバー曲(原曲とはかなり違う)があるのも見逃せない部分です。

普段洋楽を聴く方でもあのようなタトゥーを敬遠してアルバムを購入しなかった場合が多いと思われます。印象だけで自らに決定を下したのだとすれば非常に勿体ない事をしているのではないでしょうか。他者からもたらされた偏見とは自らを停滞させる罪悪であると考えます。全ての人がタトゥーのアルバムを評価して讃えるとも思いません。しかし、風潮だけで物事を評価する態度には軽蔑を催されます。良識とは物事の把握から始まる人間の事業であると考えられるからです。

結局のところファッションや話題だけで洋楽CDが100万枚売れると云う事はないと思います。アヴリルの1St.アルバムは200万枚も売れたそうですが、変に重々しく勿体振った彼女の曲よりも、タトゥーのポップなアルバムの方が個人的には好みで随分と聴かせていただきました。

と云う事は、以前100万枚売れたとされる反町隆史さんのデビュー曲ももしかしたら大変な名曲だったのかも知れませんね。

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コメント

t.A.T.uのアルバムの完成度は高いと思います。同じ曲が入ってるのが残念ですが、某兄弟(いいともに出てない方)のアルバムを何枚も買うよりはこちらを買ったほうが良いと思います。
ソリマッチは違います。あれは50万枚が事務所の購入、45万枚が声だけを聴いて館ひろしと勘違いした軍団ファンの仕業だというのが山古志村の古来から伝わる天狗岩の一説です。
因みにリバプール地方では、子供に「悪いことをするとギャラガーがライヴをバックレるよ」と躾けるそうです。


投稿: SUEDE@ゆきひと | 2004/11/18 22:18

某兄弟ってテツ&トモですか?
なるほどチ●ポもソリマッチにはそんな話もあるのですね。初めて知りました。
LAあたりだと加速機薔薇男くんを怒らせると、バンド名を持ってかれるぞ~と脅かされるようです。

投稿: 管理人ひとぴー | 2004/11/19 02:21

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2002年10月22日発売。 もう2年半もたちますが、いまだにこのアルバムは色褪 [続きを読む]

受信: 2005/04/13 22:33

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