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2004/12/26

スカイキッド

skykid

1985年にナムコから発表されたビデオゲームです。

8方向レバー1本、ショットと宙返りの2ボタンで自機を操作する強制横スクロールのシューティング物となっています。進行方向が左と云う横シューティングは珍しいですね。他には特に思い当たりません。

本作を初めて見た時は貧弱なグラフィックに愕然としました。当時のアーケードゲームとは時代の最先端を行くものである筈でした。ファミコン並に淡泊な美術と没個性的なキャラ造形が王者ナムコの手になるものだとは信じられなかったのです。
そう思わせるほどユーザーにとって当時のナムコは別格であり信頼を得ていたと云えます。本作がナムコ帝国崩壊の旗手と見る人も多いでしょう。事実これ以降のナムコゲームは斬新なアイディアを失いつつ時代の波に取り残されて行くのですが……。

ネガティブな事を書いてしまいましたが、改めて本作のゲーム内容を見てみるとそれほど悪いものだとは思えません。撃つ避けるが基本のシューティング物として色々なアイディアが盛り込まれています。
ショットに射程距離が設定されている仕様なのですが、これは敵の持つ様々な攻撃方法などを上手く活かした上で最良のバランスが取られていると思います。
緊急回避に使われる「宙返り」は本作の最もアイディアらしいところです。回数は無制限で効果の持続中は無敵となります。レバー入力を伴う事で何種類かの軌道を持ち移動手段としても有効に機能しています。しかも非常にテクニカルな感を抱かせてくれます。
また宙返り中には普段不可能な方向へショットを撃つ事が出来て、上級者であれば効果的に扱えるようになります。

敵に攻撃を受けてもその時点ではミスにならず、地面や障害物に衝突する事で初めて残機が減るようになっています。墜落途中にレバーとボタンを連打すると復帰出来る仕様はプレイヤーに納得を授ける優れたアイディアだと云えるでしょう。

面途中にある爆弾を入手して敵基地や戦艦に命中させるのが本来の目的なのですが、遂行出来なくても敵撃墜率で面クリア出来る融通性もあります。
爆弾を入手した後は宙返りボタンが爆弾投下ボタンとなります。敵基地を破壊する為には面途中から宙返りが出来なくなるリスクも考えられた仕様です。

こうして見ると良く考えられた佳作に思えますね。実際プレイしていて詰まらない内容ではありませんしゲーム性も低くないのです。しかし本作が評価されていない理由はナムコゲームらしくなかったからだと思います。もう少し厳密に云えばナムコゲームらしくないグラフィックによる印象度にあったのではないでしょうか。
独創的なキャラクター造形には定評のあったナムコだけに、鳥山明の出来損ないのような本作の世界観が受け入れられなかっただけだったとも云えます。
ナムコに対して過渡な思い入れのなくなった現在に本作を冷静に遊んで見て、初めて本作の面白さを享受出来たと感じられました。

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コメント

お元気でしょうか。
最近お忙しそうで恐縮なのですが
容量が足りなすぎて移転することになりました。
http://blog3.fc2.com/ppk/
時間のあるときにでもアドレス変更してやってください。
お手数おかけします。

投稿: ppk | 2005/01/14 15:17

PPKさま明けましておめでとうございます。
リンク先変更致しました。
更新はさぼっていますが皆様方のブログは毎日拝見しております。
近い内に当方も復帰したいと思っていますので宜しくお願いしますです。

投稿: 管理人ひとぴー | 2005/01/15 05:33

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ファミコンで唯一無二の左側へのスクロールシューティングゲーム! 奇抜なアイデアはさすがナムコ、と唸らずにはいられませんでしたが、 その後、左側にスクロールす... [続きを読む]

受信: 2005/02/07 15:57

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