グウェン・ステファニ
スカパンクダンス・バンド「ノーダウト」の女性ボーカルである彼女がソロアルバムを発表しました。
「Love Angel Music Baby」と云うタイトルですが、これはちょっとダサいかも知れません。しかし内容はポップス好きには堪らない佳曲がぎっしりと詰め込まれた優れたものとなっています。
参加している作曲家プロデューサー陣が超豪華で、現在のアメリカでトップに君臨している人たちが軒並み揃っていると云えるでしょう。
曲は’80年代を想起させるようなものが多く、グウェンが尊敬していると思われるマドンナの印象が強く残ります。他には先行シングル発売されたリンダペリー(最近だとPinkの作曲家)の手になるダンスナンバーや、エミネムを見出したDr.ドレの曲でイヴをフューチャリングしてみたり、ジャム&ルイスがふざけて作ったと思われる「原宿ガールズ」なんてものも収録されています。逆にノーダウトをイメージさせる曲は少ないですね。
本国ではロックセレブとして確固たる地位を築いているグウェンですが、日本ではノーダウト自体が殆ど知られていないのではないでしょうか。
シングルカットされた曲はキャッチーなものが殆どで日本人の若者が好みそうなのですけどねえ。これは多分プロモーションの仕方に問題があったのだと思います。
以前紹介した「ディクシーチックス」にしてもそうなのですが、もともとのジャンルがカントリーやスカパンクなんかであったりすると、先入観で聴いて貰えない、売れないとする印象がレコード会社にはあって広告し難くなっているのでしょう。
逆に云えばダンス系やR&B出身の歌手は広告し易く実際に売れていると云う状況になっていますね。本国では既に落ち目のブリトニーやデスティニーチャイルド、またエミネムのアルバムは随分と売れているようですし。
今回のグウェンのソロアルバムは普段洋楽を聴かない若い女性にお奨め出来るものだと思います。特に秀でた個性を持たないグウェンの歌唱法ですが、声量がある為かジャンルレスに活躍していますし、爽やかな色気があって嫌味を感じさせません。詩も平凡なものが多く彼女が持つ等身大のセレブと云う印象が受け入れられるのではないでしょうか。どちらかと云うと私も彼女のキャラでアルバムを買っている方です。勿論アルバム自体も良く出来ていますしね。
若い彼女をお持ちの御仁はクリスマスプレゼントとして贈ってみるなんてのも有りだと思われます。
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