1943
1987年にカプコンから発表されたビデオゲームです。
ロングヒットを記録した縦シューティング物「1942」の続編として登場した本作ですが、米軍のP-38戦闘機が日本海軍を壊滅すると云う世界観だけで随分と違う内容に仕上がっています。
先ず自機が体力制になったのが大きな違いですね。敵の攻撃を受ける事は勿論タイマーとしても徐々に減少して行き、残量がなくなるとゲームオーバーになります。エクステンドがない代わりに一定点数を超過した次の面のスタート時に体力ゲージの上限が増量される仕様が取られています。また通常の体力回復もここで行われます。
硬派なシューティングに体力制とは如何なものかと当時思ったのですが、難易度のバランスなど良く調整されている為に矛盾の感じられないものに仕上がっています。
アイテムの種類も増えてプレイヤーを飽きさせません。武器アイテムは隠しであるレーザーも含めると5種類あり、ショットガンを除き全て使用に耐え得る好バランスを有しています。
その他には体力回復アイテムとボーナス得点アイテムが出現します。ボーナスアイテムは歴代のカプコンキャラなどで構成されているのですが、おふさげ程度のもので嫌味は感じられませんが世界観を崩していると云えるでしょう。
緊急回避として当時のカプコンゲームに準拠されていたメガクラッシュボタンが装備されています。画面上の敵全てにダメージを与えられる代わりに体力を消費してしまうバランスも良好です。またショットボタンとメガクラッシュボタンを同時に押す事で古の宙返りも使用出来ます(これは必要なかったかも)。
全16面エンド構成となっていて、各面の最後には一応史実に基づいた日本海軍戦艦などが出現します。当然最終面には大和が登場し、その絶大な攻撃力を如何なく発揮してくれます。
とにかくバランスが取れたシューティング物で現在の目で見ても十分に遊べる内容だと思います。難度も比較的低い方ですし前作同様万人が楽しめるものとなっています。粗いパステル画を思わせるグラフィックも雰囲気を盛り上げてくれます。
本作を遊んでいつも思うのは「大和」って本当に凄かったんだなあと云う事ですね。最終面だけ異様に難しくてコンティニューも出来ないのです。米国でも人気のあった本作ですから大和に撃墜された米国人も多いと思います。ここに日本のメーカーとしてのカプコンの意地を感じられますね。
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