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2005/03/06

テグザー

t05

1985年にPC-8801SR専用として発売されたパソコンゲームでゲームアーツの処女作です。

このゲームにはトラウマにも近い想い出があります。
当時、中学生だった私は本作をやりたいが為に友達と新聞配達のアルバイトを始めました。給料の受け渡しなどは彼に任せて二人で配達すると云う事にしたのですが、毎月思っていたほどの給料が貰えなかったのです。
結局は私が友達に騙されて薄給に甘んじていただけと云う事でした。彼との仲も疎遠となりバイトも辞めました。30万以上するパソコンの購入計画も諦念の彼方へと消えてしまいました。
私はソフトのみを買い、週末になると駅前のパソコンショップへ出掛けて行き、自前のテグザーで遊ぶと云う日々を繰り返したのですが、なかなか上達しないのと通勤の不便を感じて、こちらも諦めて過去のものとしてしまいました。

しかし20年近く経った現在にエミュレーターで遊んでいるとは……。中学生だった私には思いも寄らない現実だと云えますね。


ゲーム内容は自機テグザーを操り敵基地内を踏破して行くアクションシューティング物となっています。
テグザーは人型形態と戦闘機形態へと自由に変形出来ます。変形する為の操作がとても簡潔で理に適っているのが特徴と云えます。
人型の時にはレバーを下に入れる事で戦闘機へと変形し、戦闘機から人型に変わる場合は、進行方向とは逆にレバーを入れるだけと云う仕様です。また敵や壁にぶつかる事でも人型へと戻ってしまいます。
これは非常に良く考えられたシステマティックな操作方法ですね。絵としての矛盾もありません。

人型の時は発射するレーザーが敵へと自動で照準を合わせてくれます。このレーザーの表現が本作の最も特徴的な部分でしょう。何本もの細長いレーザーが虹色に輝きながら敵を倒して行く爽快感は、アタリ社のミサイルコマンドかナムコのグロブダーを想起させます。
また戦闘機の時は自機方向のみにしか発射出来ないところもシステム的に上手く機能していますね。

自機はエネルギー制が取られており、敵に触れる、レーザーを撃つ、シールドを張る事で減少して行きます。なかなかバランスも考えられていると思うのですが、レーザーを撃つだけで減少して行くところは少しシビアかなと感じます。

戦闘機状態で敵中を突破して行く部分と、人型でゆっくりと進んで行くゲームとしてのテンポも素晴らしいものとなっています。
現在に遊んでも十分に楽しめる水準に達していますね。一見難度がかなり高いようにも感じられますが、繰り返しプレイする事で確実に上達して行くタイプなので理不尽な感もありません。

しかし如何せん古いパソコンゲームでもあるので、キャラクターの動きなどは見劣りしてしまいます。適うものならば内容はそのままで、スプライトでキャラを描いた秒間60フレームのテグザーを遊んで見たい……と思いませんか?

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