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2005.04.30

タイトーメモリーズ続報

dariusg

以前エントリーとして書いたPS2で発売されるタイトーのレトロゲーム詰め合わせソフトですが、収録タイトルが以下のように決定したようです。


スペースインベーダー・カラー ★★★
ルナレスキュー ★★★
アルペンスキー ★★
フェアリーランドストーリー ★★★★
奇々怪界 ★★★
バブルボブル ★★★★★
ラスタンサーガ ★★★
功里金団 ★
サイバリオン ★★★★
地獄めぐり ★★★
キャメルトライ★★★★
ドンドコドン ★★
フリップル ★★
嗚呼栄光の甲子園 ★
MJ12 ★★
ルナーク ★★
プリルラ★★★
メタルブラック ★★★
グリッドシーカー ★★★
スペースインベーダーDX ★★
ダライアス外伝 ★★★★★
ライトブリンガー ★★
エレベーターアクションリターンズ★★
クレオパトラフォーチュン★★★
プチカラット★★★

※星印は作品に対する個人的な評価です。何かの参考にでも。

う~む、微妙だなあ……。しかし下巻の方もアーケード版の移植らしいので上下巻で補完されるべきものなのだろうとは思います。これで判断すると’70後半から’80前半の作品が少ないですね。そうすると収録本数25と云うのも若干少なく感じてしまいます。LDゲームや3画面ダライアスも入っていませんし……。
多分エミュレーターで動作させるのでしょうから精度の方も気になります。それ以上にアナログ操作のゲームも含まれていますので、プレイ感覚の調整は念入りに行って欲しいものです。

バラエティソフトの決定版と云う気概を感じる一方、これを気にソフトウェアの資産を売り払ってしまうのではないかと云う危惧感もあります。タイトーは既にレイストームなどを叩き売りしてしまっている前科も持っていますからねえ。もう少しネガティブな事を云えば、自社製品で財産とも取れる基板を中古屋へ流しているのもそうですし、会社の方針を変更した途端に最も大事な財産であるゲーム開発者の首を纏めて切ったと云う心ないメーカーとしても有名ですからね。

取り敢えずレトロゲームファンとして今作の発売を鶴首して待つ積もりではあります。また今作が成功してコナミやセガ、アイレム辺りからもこのようなソフトが発売される事を願いたいものです。もっと贅沢を云わせて貰えばメーカーが協力し合ってレトロゲームのコラボレーションを発売してくれたら良いと思うのですが、これは夢物語でしょうか?

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2005.04.29

サイドポケット

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1987年にナムコから発売されたファミリーコンピュータ用のゲームです。

オリジナルはデータイーストのアーケード版で、それをナムコがファミコンへ移植した形となっています。ナムコット黎明期のバーガータイムから始まりカルノフドラゴンニンジャ等、デコ(オリジナル)→ナムコ(移植)と云ういまいち分からない繋がりもありましたね。

本作のゲーム内容は特徴を見出し難い固定画面のシンプルなビリヤード物と云えるのですが、それが為に気分転換や息抜きをしたい時に役立つ作品となっています。
最近の豪華絢爛で複雑なゲームとは違い、ファミコンのゲームはいずれもシンプルな内容で直ぐにプレイ出来るところが良い所だと云えます。これはハードスペックや容量の問題もあったが故の仕様ではある訳ですが、もっとも優れている部分だとも取れますね。
十字キーと2つのボタンしかないインターフェイスも直感的に内容を把握させる事への仲立ちとなっています。

私は映画ハスラー2の直撃世代なので無性にビリヤードをしたくなる時があります。しかしなかなか遊ぶ機会も作れない為に家庭用ゲームで自らを慰めるしかありません。
ビリヤードのゲームは定期的に発売されていますが、ポリゴンで幾らリアルなプールバーを構成したところで実際のプレイ感には未だ程遠いと云うのが本当でしょう。実際にあるスポーツ物はそのシステムをゲーム内で楽しむと云う以上には発展しないものと感じています。
云って見れば割り切りが必要なのだとも思います。ビリヤードであればビリヤードと云うスポーツが持つ本来のゲームシステムをモニターを通してから楽しんでいるとする余裕とでも云えば良いでしょうか。
あくまでビリヤードのゲームを遊んでいると割り切って自らに肯がわせる事が重要なのです。

そうして見ると下手にリアルなゲームである必要もなくなります。ファミコン程度のグラフィックでもビリヤードと云うスポーツのシステム的な楽しさは十分に味わえます。
他の事例にすれば、本物のラーメンとカップ麺を別物として美味しくいただく方便とも云えますね。もう少し下品な表現が許されるならオナニーとセックスは最終的に射精する事を目的としていますが、楽しみ方のベクトルが相違している……とも云えます。

ファミコンのビリヤード物は結構良く出来た当たりが多いと思います。名前は失念してしまいましたが、コナミがディスクシステムで発売していた物も当時随分と遊びましたし、少し毛色の変わった物としてはポニカのルナボールも完成度の高いゲームでした。
取り敢えずプールバーに行ける時が来るまで私はエミュレーターでこれらの良作を遊び、ビリヤードのシステムから出でるゲーム性を楽しみたいと思います。

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2005.04.25

F1サンマリノGP

smngp

しかしピット作戦の比重が減ったとは云えフェラーリのレース内戦略の素晴らしさには目を瞠るものがありました。そうしてMシューマッハの鬼神が如き追い上げ(13位スタートで2位フィニッシュ)……今年最も面白かったF1GPと云えるでしょう。

残り10周のアロンソとシューマッハのバトルは新旧交代を賭けた手に汗握る素晴らしいものでした。
BARホンダのバトンは毎回のように見せ場を作らないままちゃっかりと3位表彰台。佐藤琢磨も5位入賞と奮闘しましたが、チームオーダーからか後半は無理せず流していましたね。
トヨタは車の調子が悪かったようですがトゥルーリが大人の判断でポイントゲット。ラルフは全く印象にないばかりかペナルティまで受けていたようです。相変わらずの傍若無人なのかな。
PPのライコネンとルノーのフィジケラはどうもツキがありませんね。個人的には頑張って欲しいところなんですが。
ヴィルヌーヴは入賞しポイントを得た事でクビは免れそうですね。昔ファンだった私にとって悲しい存在ではありますけど……。

今年のF1はレギュレーションの大幅改正から詰まらない印象のまま熱くなれなかったのですが、今日のようなレースが毎回であれば面白く観戦出来ますね。
取り敢えずBARは下手にルノーのようなバランス重視のマシンを開発しないで欲しいと思います。パワーだけのマシンで琢磨を好きに走らせてくれないかなあ。世界のファンは間違いなくそれを期待しているのですから。

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2005.04.20

グレートプリテンダー

sizuku

他人へのまたは自らに訴える以外の涙なんてあるのでしょうか……

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2005.04.18

どんぐり

donguri
変に対抗心を燃やす人がいますよね。その対象は身近な知人だったり遠い芸能人であったりする訳ですが、彼または彼女らは何の理由でタメを張ろうとするのでしょうか?

俺のこの部分はあいつより優っている……私はあの人みたいな馬鹿を踏まない……

結局は退屈な主婦が芸能人の弱みを握り楽しんでいるような下衆を感じます。
手塚治虫が大友克洋に向かって「僕の方が君よりも絵がうまいんだ!」と云って大家に甘んじようとしなかったのとは訳が違います。
彼らは自らを冷静に対象として捉えられないばかりに、白日にある他人の欠点や隙を突く事で、自らにも用意されているがまだ見えない弱点を無意識に隠してしまおうとしているのです。
薄々は気付いている自らの欠点なのだから攻撃するのには恰好の標的です。それは自らの痛点でもあるのですから、勝手知ったる他人のなんとかと云うもんでしょう。
フェラチオが一番上手な人は誰でしょう?
ヤリマンのコギャルですか? AV女優の某さんですか? または自分ん家の細君ですか?
いえ違います。ホモになったSっ気のある貴方自身に他なりません。男のツボは男にしか分からないものだと思います。

結局タメを張ろうとしている相手とは等身大に近い貴方自身に過ぎないのです。詰まらない矜持は持ちたくないものですね。

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2005.04.17

バイブいずいがね~(Time is Money)

time物理的な時間は太古の昔から変わらないものなのだろうけれど、今よりも若い頃はもっと緩慢なものだったように感じます。
以前、煙草一本を吸うのに何分かかるのかを計った事がありました。大体6分だったと思うのですが、確かに6分を体感していましたし、その時間経過に納得も出来ました。
しかし最近では煙草一本が3分程度の時間にしか思えなくなっています。
どうした事なんでしょう。
気候が乾燥しているのでしょうか?
煙草メーカーが安い紙を使い始めたのでしょうか?
それとも私の肺活量が上がっているのでしょうか?

いえ分かっているんです。
私の体内時計が世間の圧力に故障しただけなんですよ。

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2005.04.15

バーチャファイター(4)

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1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

プレイヤーの立場から云わせて貰ってもバーチャファイターは本当に面白いゲームでした。対戦プレイは勿論の事、1Pで遊ぶ意味の強い作品であったとも云えます。
本作にはスコアが存在せず、クリアの基準となるものがタイムしかありません。普通に遊ぶと全面クリアしても5分程度です。ドライブゲームのように上手いプレイヤーほどクリア時間が短くなると云うのはオペレーターからしても良い作品だったと思います。
或る程度遊び込んだ上級者はタイムアタックにも挑戦していました。私もウルフを使い挑戦していたのですが、20秒の壁を破る事は出来ませんでした(最速で16秒クリアと云う全国記録があったと思います)。

全面クリア後のエンディングがラウンドKO時のリプレイ再生となるので、如何に芸術的なシーンを演出するかにも燃えました。
ウルフであればジャイアントスイング下段投げで決めたり、アキラであれば隠しコマンド技であったダッシュP+KPPKの回し蹴りを演出して見たりとギャラリー受けするリプレイを狙ったものです。

バーチャファイターはそれまでの格闘物に較べると技ダメージの量が非常に大きく設定されていた為に、テンポの良い展開が約束されており、一日に何回でも遊びたくなる魅力を有していました。私もはまっていた当時は一日に全キャラクリアを達成しないと帰宅出来ないと云う病気にかかっていました。その上で対戦もしていたのですから何時間遊んでいたのかも分からない程です。

続編であるバーチャファイター2が登場するまでこんな状態が続いていました。これは私だけが特例と云う訳ではなく多くのバーチャジャンキーに共通していた遊び方であったとも云えます。


MAMEでも本作は対応済みなのですが、再現度はまだ低いと云わざるを得ません。
画面にゴミは出ていますし音の再現度もいまいちですね。内容的にはダメージを与えた際のキャラクターの浮きが低い為に、空中コンボが決められないのが一番の痛手でしょうか。ダウン攻撃の当たり判定もありません。
空中コンボにあまり頼る必要のないアキラウルフジェフリーあたりで遊ぶ分には問題ないかなとも思います。
取り敢えず気長に修正される事を願いたいものですね。もしそれまで我慢出来ないと云う元バーチャジャンキーの方には、エンターブレインから発売されているバーチャファイター10TH ANNIVERSARYをお薦めします。書籍扱いの商品なのですが、この中にPS2用のバーチャファイターが同梱されています。
バーチャファイター1のオリジナル(60フレームになっていますが)とバーチャファイター4EVOを1のシステムとグラフィックで遊べる内容となっていて大変お得感があります。勿論私も購入しました。が、はまる可能性があるので未だ封を切っていません。それほどバーチャファイター1は当時はまった一人のプレイヤーとして特別な作品なのです。

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2005.04.14

バーチャファイター(3)

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1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

1991年のストリートファイターⅡから始まった対戦格闘物なのですが、爆発的な支持を経過した’93年当時は、2D格闘物に対する飽和感と閉塞感がゲームセンター内に少なからず存在していました。
ストⅡの亜流作品が氾濫する事でプレイヤーは混乱し、対戦筐体を専有し続ける常連客に一般ユーザーは戸惑いながら踵を返すと云う状況が見受けられました。
勇気を振り絞って乱入した一般ユーザーが常連にいたぶられて悄然として帰途に着く光景も日常だったと云えるでしょう。

一般ユーザーにとって遊びたくても遊べないジャンルが対戦格闘物だったのです。
そのような状況に登場したのがバーチャファイターでした。当初はセガから出た対戦格闘物と云う事で新しいもの好きのマニアが飛び付きましたが、それまでのストⅡ系対戦格闘物から流用出来ないテクニックと新しいルール、低いゲーム性に面白さを見出せず早速と諦められて人気も出ませんでした。

しかし、プロジェクターを使った専用のメガロ筐体は集客効果に秀でていましたし、ひとつのコンパネに1Pと2Pのレバーが配置されている都合上、他人に乱入される気遣いもありませんでした。
ここで以てバーチャファイターは一般ユーザーがマニアに気兼ねする事なく初めてでも遊べる対戦格闘物と成り得たのです。
余談ではありますが、同時期に発売されたスーパーファミコン用のストリートファイターⅡが未曾有の大ヒットとなったのも、ゲームセンターで遊べない組の功績が大きかったと思います。

そうして既知のようにバーチャファイターは一般層を巻き込んだ大ヒット作品となりました。
この頃になるとセガの通常(アストロ)筐体を組み合わせた対戦台がゲームセンターに多く見られるようになり、遅ればせながらマニア達も遊び始めたのですが、一日の長たる一般ユーザーがマニアに連勝すると云う逆転現象を起こしたのです。
それまでの対戦格闘に慣れ親しんだマニアであればあるほどバーチャファイターは難しいゲームだったと云えるでしょう。ガードボタンを使う操作系統……飛び道具の存在しないリアルなルール……技の攻撃属性、判定などを理解しなければ勝てない知識に頼った内容……反射神経だけでは太刀打ち出来ない駆け引きと確率の世界……。
対戦格闘マニアに初めて訪れたアイデンティティ・クライシスの瞬間でした。

バーチャジャンキーと云う言葉まで作られた本作の功績は、それまで対戦格闘に興味のなかった一般ユーザー、また興味はあったけれども遊べなかったユーザーをマニアにまでしてしまったところにあります。どう見ても対戦格闘などやる筈のない女性ユーザーまで多く虜にしてしまったほどです。
そして、マニアと一般層の間に高く聳え立っていた壁を崩す事に成功した稀有な存在だったと云えます。
これは鈴木裕氏を含めた開発者の意図するところではなかったと思いますが、時代の流れを味方に付けた必然を感じます。当時のタイミングで登場したからこその名作と呼べるのではないでしょうか?

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2005.04.13

バーチャファイター(2)

vf

1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

当初淡泊に思われた本作のゲーム性でしたが、ベクタースキャンや生ポリゴン好きな私の趣味と合致していた為にかなり遊び込む結果となりました。そうして当初受けた負の印象が在る程度計算された上での演出であると判然しました。
陳腐な世界観と安直なキャラクター……演出の乏しいグラフィック効果……格闘物としては新しい操作系統……点数のないゲーム……これらは全くの斬新とは云えない負の印象を与えたものの、理解する事でバーチャファイターと云う作品を形成する素晴らしい因子として成立されていたのですね。

はじめの頃はポリゴンキャラが提供する挙動のみを楽しんでいたに過ぎなかったのですが、操作に慣れた辺りから徐々にゲーム性が高くなって来る感覚を味わいました。
これはキャラクターの攻撃属性(上中下)が分かって来た為に与えられた脳と腕に伝わる快感だったとも取れます。また自分の使用するキャラクターが用いる技の性能も憶えて行く事で、それまで見えていなかったシステムが知識としてストックされて行きました。
これは1つのゲームを遣り込んだ際にだけプレイヤーに与えられる楽しさの最たる物だと云えますね。特に斬新な要素から新鮮なプレイ感覚を所持する本作でしたので、知的好奇心を満足させる事には長けていたのだと思います。
そして、それまで対戦格闘物に疎かったプレイヤーでも一からスタートする土壌を用意していたのです。

プレイ時にインストラクションカードには記入されていない技が暴発する瞬間が能くありました。
ウルフショルダーアタックジャイアントスイングなどが代表的なところで、これらの技の正確なコマンドを調査するのもプレイヤーの楽しみでした。
特にアキラ鉄山靠(当時は背中と呼ばれていた)は相手体力の8割方を失くす超必殺技として皆が躍起になってコマンドを探していました。ニフティサーブで殆どの技が解明されたのは半年ほど過ぎたあたりだったと思います。

この頃になるとプレイ人口が増えたお陰で対戦も盛り上がりを見せ始めます。もともとプロジェクターを使用した筐体から出荷された本作でしたので、仲間内での対戦が殆どだったのですが、時折見ず知らずの方が対戦を申し込んで来る事がありましたね。そのような事を繰り返しているうちにゲームセンター内で対戦コミュニティが発達して行ったのだと思います。地方に住む私の周辺でもこのような経緯を踏んでいるのですから、首都圏のそれはもっと拡充としたものだったのではないでしょうか。

個人的に考えるところではバーチャファイターは対戦が特に楽しいゲームではないと思います。キャラクター間のバランスは最悪と云えるほど均衡が取られていません。余程の上級者が扱うカゲパイでも初心者のジャッキーにまず勝てないのです。
それでも対戦プレイが類を見ないほど盛り上がったのはコミュニケーションのツールとして機能していたからだと云えるでしょう。
どちらかと云うとマニアではないヤングアダルト層に受け入れられた本作には、ストⅡの対戦時に猛威を振るったハメ行為やえげつない遣り方を好むプレイヤーが存在しなかったのです。ここにもスマートでドライな作品と云う特徴が見て取れますね。

バーチャファイターはそれまでのゲームセンターに存在した生粋のマニアではないライトユーザーをマニアに仕立て上げたと云う意味でも貴重な作品だったと云えるでしょう。

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2005.04.12

バーチャファイター(1)

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1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

現在ではポリゴン格闘物の草分けとして名作との評価を欲しいままにしている本作なのですが、ゲームセンターに登場した当時の評価が必ずしも高かった訳ではありません。
3Dで描かれた人間から新しい印象を受けはしたもののゲームとしては未完成に近い作品だと見られていたと思います。

美術面の評価が高い事でも有名ですが、これにしても目新しさ以外の好印象を受けた人は少ないと思います。個人的な第一印象は「地味なうえに恰好悪い…」でした。特にキャラクター造形のセンスのなさには辟易した程です。
またキャラクターのネーミングもステレオ化されていた為に格好悪さを助長していた感があります。しかし、これはバーチャファイターと云う架空ゲームとしての意味を如実に表している部分でしたので、制作者の意図したものであったと思われます。
プロレスラー→筋肉→千代の富士→ウルフ
このような簡単な連想からキャラクターの具体性を名前に込めて呈示する手法と云えるでしょう。

操作システムはストリートファイターⅡからの脱却を図る為に独自なものとなっています。
先ずボタンがガードパンチキックと振り分けられている事にプレイヤーは戸惑いました。ストⅡ以降の格闘物はレバーを自機の向きとは逆方向に入れる事でガードするシステムが取られていたので、ボタンでガードする事には抵抗があり慣れるまでに随分と労力を使わされたのです。
しかし、最終的にはこちらのシステムの方が操作ミスの少ない考えられたものだと感じました。
また、この操作システムはストⅡとの差別化を図るのとは別の意味を持っているとも考えられます。
キャラクターのネーミングと同様に操作方法までステレオ化させようとしたのではないかと云う事です。ガード、パンチ、キックを分離したものと見なし、感覚に訴える事でバーチャルを感じさせようとしたと云うのが私の持論です。

音響面でも面白い実験が為されています。BGMは特に特記する事もないのですが、効果音に新しい試みを見て取れます。
対人格闘には凡そ使用されないであろう音を使用しているのがそれです。カウンターダメージを与えた時の硬質な効果音は交通事故を想起させますし、回し蹴りの際には飛行機のジェット音にも似た効果音が鳴り響きます。これは非常に斬新な演出でした。大袈裟な演出は印象を全てステレオ化する為の作戦とも云えるでしょう。

以上のように本作にはバーチャルを建前としたステレオ化(割り切り)が随所に見て取れます。初めてフルホリゴンを使用した格闘ゲームと云う紹介は、上っ張りだけに騙された安易な評価に過ぎないでしょう。
ポリゴンを使用したが為の制約を全てのシステムに関連させて表現として完成させた……これがバーチャファイターを評価する際の正しい表現だと思います。

この割り切りから生じたドライな肌触りが都会的な印象を強くして社会的なブームとまで盛り上がったのではないでしょうか。当初に受けた未完成の印象とゲーム性の低さはバーチャファイターと云う作品の本質だったとも云えます。

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2005.04.11

タイトーメモリーズ 上巻(仮題)

bublunと云うものがPS2で夏頃発売されるそうです。
ナムコミュージアムのタイトー版とも云えるバラエティソフトなのでしょうが、収録本数が25本とはなかなか豪気ですね。他のコンピ物は多くても6本程度ですから決定版としての気概も窺えます。

収録作品は1978~2000年までのものとなっていて、100本のリストから収録3作品を当てとくれ~みたいな企画もやっているようです。因みに当選商品が最新ビデオゲーム筐体と中古基板と云うのも良い感じです。
注目すべきはこのリストの中にMAMEで対応していないLDゲームやミッドナイトランディングが含まれている事でしょうね。これには期待してしまいますが現実的に考えると収録はされないかな……。

この手のソフトは毎回購入しているのですが収録本数が少なく感じますね。ナムコミュージアムは厳選された5本程度ですし、カプコンジェネレーションズに至っては3本しか収録されておらず似たような作品……194219431943改だけと云う馬鹿にされた感さえ受けてしまいます。
去年発売されたテクモのコンピものはエミュレーション精度の低い作品や版権の都合で音楽が鳴らないものも含まれていました。

ユーザーからすると過去の遺産なんだからケチケチせずにガバっと網羅してくれよと思ってしまいます。
全ゲームとは云いませんが、再現可能な作品を殆ど収録してくれているのであれば、プラットフォームが変わっても毎回購入する事を厭いません。そんな風に考えるレトロゲームファンは多いのではないでしょうか。

しかし今回のタイトーメモリーズには期待してしまいます。下巻の発売も控えているとすればメジャー作品は大概含まれるでしょうからね。家庭用で初めて3画面ダライアスを楽しめる可能性もあります。ただ下巻がコンシューマと云う事は十分に考えられますが。

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2005.04.10

マッピー

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1983年にナムコから発表されたビデオゲームです。

同社オリジナルキャラクターアクション物の傑作ですね。ゲームでしか表現出来ない奇抜な発想とルールは他の追随を許さない完成度を現在にまで誇っています。
この当時のナムコはビデオゲームの作り方を熟知していたように感じられます。
特にゲーム内のルールであるシステム作りとキャラクターの造形に長けていたと云えるでしょう。
パックマンディグダグマッピーは特に素晴らしい作品ですね。それぞれが独自のルールを持っていてプレイアビリティも快適であった為に世界中でロングヒットしています。

マッピーで云えば、トランポリンを使った上下階への移動システムと敵当たり判定の妙……ドアの存在(移動や攻撃に使用出来るが邪魔にもなる)……ダブルスコアを取り入れた得点システム……ニャームコの特徴的なアルゴリズム……永久防止キャラクターの存在感……ベル、落とし穴などのフィーチャー……ゲームシステムから逸脱していないボーナスステージ……などなど。

本作にしか見出せないルールが目白押しと云えるほど詰め込まれています。それでいて世界観が統一されるよう配慮してあるのです。これはもう最高級の職人芸と云えるでしょうね。そして最も重要な部分も疎かにはされていません。とにかくゲームとして面白いのです。プレイしていて楽しいのです。

将棋や麻雀、トランプなどの遊戯と同等の確固とした素晴らしいルールを、コンピューター上で表現する……これが当時のビデオゲームに求められた命題であったとも思われます。米アタリ社が意識的にか適当に行き当たった命題だったのでしょうが、ナムコはそこを理解して実践出来ていた唯一のメーカーだったのです。

そうして印象を決定づけるグラフィックを成形する技術とアイディアを持っていました。特にキャラクターの造形に関しては独壇場でしたね。少ない色数と貧弱なスプライトで作成しなければならない制約を巧みに利用して最上の物を創作していました。
例えば、ナムコクラシックコレクション内で細かく描き直されたプーカは、オリジナルのそれよりも良く出来ているように見えるでしょうか? 答えは一目瞭然だと思います。まったく印象に残らない平凡をしか提供してくれません。あの時代あのハードだからこそ作り得たキャラクターは、煎じ詰めるほど味が薄くなって行くものなのです。

私達がMAMEで過去のゲームを楽しんでいるのは決して懐古主義だけから来るものではありません。
当時だからこそ生まれた輝きの確認と再発見、現在のリアル志向作品からは感じられないゲームとしての楽しさを味わいたいと願うからこその退嬰なのです。ナムコ黄金期の作品には私達が忘れてはいけない教訓が宝石のように輝き続けています。

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2005.04.07

B-WING

bwing

1984年にデータイーストから発表されたビデオゲームです。

「ゼビウス」の影響下に企画された強制縦スクロールシューティング物なのですが、随分と趣の異なる不思議なゲーム性を持った作品と云えるでしょう。

「ゼビウス」の登場以降、各社は我先にと争って亜流作品を開発して行った訳ですが、大まかに分けて2つの流れがあったと思います。
1つはゲームシステムをほぼ同じくする内容としてのコピー作品です。ゼビウス登場後すぐに発表された「イスパイアル」が代表ですね。「サイオン」「スタージャッカー」「HAL21」なども特に工夫のないコピー作品と呼べるでしょう。また多少の工夫をしながらも亜流としての域を出ない(または出さない)作品としては、「バルガス」「1942」「アーガス」「スターフォース」など多くのものが存在しました。

二つ目はゼビウスを手本としてはいるものの、なんだか違うゲームになってしまったと云うタイプです。「エクイテス」「ザビガ」などがそうで、「フィールドコンバット」あたりも含まれてしまうかも知れません。そして、その代表であり最も売れた作品が「B-WING」だと云えるでしょう。

本作はゼビウスが登場しなければ生まれなかったゲームであるのは確実だと思いますが、なんとも云えない独特の雰囲気を持っているんですよね。
縦シューティング物と云うだけでシステム的に見ると類似している部分が少ないとも云えます。
実を云うとデータイーストはゼビウス以前にも同様な縦スクロールシューティング物を開発している事実があります。「ミッションX」がそれで対地対空攻撃の打ち分けシステムを採用したのはゼビウスよりも早かったのです。

以前読んだゼビウスの作者である遠藤雅伸さんのインタビューによると、氏が開発へ参加する以前には既に攻撃の打ち分けシステムが考案されていた……自機は戦闘機で敵もそれに類する現代兵器であったとの事です。
そして、ここからは推測になるのですが、ゼビウスとして完成された作品の背景グラフィックが、氏の開発参加以前に或る程度完成していたものだとすると、見た目の印象が「ミッションX」と殆ど同じと云う事になってしまいます。
私が乱暴に演繹した結果なのですが、ゼビウスを企画した当初のプログラマーは「ミッションX」の上位版を作ろうとしていたのではないのでしょうか?
結局そのプログラマーはナムコを退社してしまい、企画は遠藤氏に委ねられて「ゼビウス」として完成します。いまとなっては卵と鶏の関係ほどの問題ですので実際がどうであれ気にするほどの事でもありませんが、「B-WING」の開発された意味を考える上では重要だと思います。

「ミッションX」では対地対空打ち分け攻撃の他に、自機の上昇下降システムが取り入れられています。これはまさしく「B-WING」や「ザビガ」に採用されているものと同様のシステムです。
色々考えると「ゼビウス」と「B-WING」は血縁に当たるのかなとも思えてしまいます。他の亜流作品が単なる遠縁の親戚だとすると、上記の2作品は複雑な家庭内で袂を分かたれた兄弟とも取れます。「B-WING」が持つ独特の風体はそこから生じている可能性もありますね。その真ん中に存在する「ザビカ」は家出していた次男あたりでしょうか。そして、その直後に生まれた「リバレーション」は妾腹と云えるかも……。

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2005.04.06

ボスコニアン

bosco

1981年にナムコから発表されたビデオゲームです。

名前だけは有名な作品なのですが、当時のゲームセンターでは大してヒットしませんでした。
美しいグラフィックときらびやかな音響、斬新なゲーム内容は現在に見ても素晴らしいものだと思います。

内容としては全方向任意スクロールのシューティング物となっていて、マップ内に設置された敵基地を全て破壊すると1面クリアとなります。
敵基地の位置が画面右横にあるレーダーに表示されているところは前年に発表された「ラリーX」から引き継がれたものです。
本作では更に敵の攻撃状況まで表示されるようになり、それを告げる音声合成によるボイスとともに緊張感を煽る役目を担っています。

ボスキャラクターなどが殆ど存在していなかった当時において、自機の6倍はあろうかと云う敵基地の大きさは衝撃的でした。周囲にある6基の砲台を全て破壊するか、シャッター付のコアに弾を撃ち込む事で破壊出来ると云うシステムも新鮮です。そうしてデザインが素晴らしいのが最大の特徴だと云えますね。
ただ全方向から弾を撃たれる事に慣れていなかったからか非常に難しいゲームに見えました。

舞台である宇宙空間は無限ループとなっています。これが為に広大なフィールドが作られてレーダーを確認しなければ索敵し難くなっています。この部分はシステムとして見れば良く考えられているのですが、初級者には取っ付き難い印象を与えていると思います。また背景が星空のみであるので指標となるものが見付けられないばかりか、自機を操作移動させている感覚が希薄にも思われます。

基地以外の敵キャラクターは個性に乏しくアルゴリズムも画一的だと云えますね。偵察機を逃し続けると強力な敵が出現するアイディアは面白いところです。

もうひとつ面白いところでは、ショットボタンを押すと自機の前と後ろから同時に弾が発射される事です。
これは全方向スクロールと云う都合上、どこから敵が現れるか分かり難いシステムに付けられた救済措置と云う意味でしょう。
しかし、どうせでしたら前方には3WAYショットが撃てて敵の出現数を増やして欲しかったと今では思えます。敵の密度が低いゲームなので破壊する爽快感がないのが致命的だったのではないでしょうか。
本作のすぐあとに登場した「ギャラガ」が爽快感の塊であっただけ特にそう思えてしまいます。

「早過ぎた名作」とはボスコニアンを語る際の常套句です。システムが斬新で当時のプレイヤーに理解されなかったと云う意味で使用されるのですが、実際を考えると「ギャラガ」より早く出たが為……とも取れなくはないでしょうか?

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2005.04.05

最後の忍道

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1988年にアイレムから発表されたビデオゲームです。

同社は86年発表の「R-TYPE」以降80年代後半まで数々の良作を発表し続けました。
「イメージファイト」「ミスターヘリの大冒険」「迷宮島」「トンマ」「R-TYPEⅡ」「ドラゴンブリード」「Xマルチプライ」などなど何れも個性的な作品として記憶に残っています。
それ以前の作品が「快傑ヤンチャ丸」「妖獣伝」「スペランカーⅡ」「ロットロット」などだった事を考えると、まるで嘘のような密度を持っていると云えるでしょう。

この変革は「R-TYPE」の企画者が持ち来したものだと云われています。若さと情熱を持った彼が入社した事で新しい息吹が入り込み、中堅メーカーの惰性とも呼べる古い因習をなきものとしたのだと見れば良いのかも知れません。

実際に当時のアイレムからはゲーム開発にかける熱い思いや勢いが感じられました。一定水準以上の作品を連発すると云う意味では、一時期のナムコやカプコンにさえ引けを取っていないとしても過言ではないでしょう。

そんなアイレム黄金期の中にあって最高傑作だと思われるのが、本作「最後の忍道」です。

ゲーム内容は「魔界村」から発展して行ったジャンプアクションシューティング物のひとつだと云えます。
ゲームの世界では意外と珍しい純和風の世界観を遵守しているところが特徴的です。
8方向レバー1本、ショットとジャンプの2ボタンで自機を操作します。また武器選択ボタンを押す事で4種類ある武器を適宜使い分けて行く戦略性(攻略性)も持ち合わせています。

何れの武器も使い勝手が良い強力なものとなっているのですが、本作に独特なゲーム性を提供したのが「鎖鎌」の存在です。
「鎖鎌」は中距離攻撃用の武器となっていて、ショットボタンを押してレバーを回す事で(厳密には違いますが)自機の周囲を大きく回転すると云う特徴を持っています。攻撃判定も広く敵の弾まで相殺出来るメインの武器と呼べます。これにパワーアップの分身を2つ付ける事で画面内の敵をほぼ全て倒す事が出来るのです。

実際的には小ジャンプ大ジャンプを繰り返す中でレバーをぐりぐり回しながら進んで行くゲームとなっています。爽快感とテクニカルな技が同居して高いゲーム性を作り出す事に成功したと云えるでしょう。

ジャンプアクション物ではありますが、落下して死亡する場所などは皆無ですので、多少アバウトに進んで行く事も許された融通性を持っています。

自機は体力制の取られていない一発で死亡するシステムなのですが、敵に触れただけではミスになりません。敵の放つ飛び道具に当たるか、敵が刀を振るなどして発生した攻撃判定に触れて始めて死亡するのです。ここにも今迄にはなかったゲーム性の一端が隠されていると云えるでしょう。ミスしたように見えて死亡していないと云う状況がよくあります。

多少の乱数要素があるのも特徴のひとつに数えられると思います。敵の出現パターンは決まっているのですが、画面の左右または上下どこから出現するのかが分からないのです。この部分は当初は気にならないところではあるものの或る程度やり込んだ際に重要になって来る要素ですね。

面構成とグラフィック、音楽も非常に素晴らしい出来映えとなっています。しかし本作は難度の高さから一般に受け入れられず消えて行った不遇の末路を辿りました。
確かに意地悪なほど難しい場面も幾つかあるのですが、世間で云われるように激辛難度のゲームではないと思います。
どちらかと云うと制作者が今迄にないものをと気合いを入れて作った部分が裏目に出たのではないかと云う気がします。特に敵当たり判定の件はやり込まないと感覚的に理解し難いシステムかも知れません。PCエンジンに移植されたものはそのような反省を踏まえたのか体力制になっていたそうです。
それでもヒット作品となっていないところを見ると他に問題があるとも取れます。私の考えでは新しいルールが硬派な難度に隠されてしまいアバウトに思わせる操作がゲーム性を感じ難くしてしまった……こんな辺りではないでしょうか。

MAMEなどで現在に遊べる環境をお持ちの方には是非ともお薦めしたい作品のひとつです。攻略サイトやリプレイを参照にやり込む事で、本作の魅力が自ずと判然するのではないかと思います。

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2005.04.04

A-JAX

ajaxj

1987年にコナミから発表されたビデオゲームです。

個人的な評価ではありますが、私の考えるビデオゲーム・ワースト1が本作となっています。
とは云うものの、それは当時の意見であり若かったが故の管見から導き出された結論であったのかも知れません。
しかし何故にそこまで本作を嫌悪したかは判然としています。ゲームデザインの完成度が低く企画者が無能に思えたからです。

本作のゲームシステムの発端は「ゼビウス」の亜流として成立されています。強制縦スクロールの対地対空打ち分けシューティング物と云う訳です。オリジナルから何ら発展もない凡百な作品なのですが、これだけを捉まえてパクリだと嫌悪したのならば早計には違いありません。


本作の売りは当時まだ目新しかった回転拡大縮小機能を取り入れたハードにあり、それをゲーム内に演出として持ち込んだ事でした。
ゲーム進行は「ゼビウス」タイプのトップビュー縦シューティング面と、「アフターバーナー」風のリアビュー3Dシューティング面を交互に遊ばせるものになっています。
縦シューティング面はまだ遊べるとしても、3Dシューティング面は取って付けたような中途半端な内容だと云えるでしょう。もともとはハードの性能を無理にでも使って見たいと云う制作者のエゴから出たオマケなのかも知れませんが、あまりにも稚拙な内容で楽しめません。

それ以上に首を傾げたくなるのは、何故ひとつの作品中に別ゲームにすべきシステムを搭載して纏めようとするのかです。トータルバランスや完成度を敢えて反古にしようとする行為には得心が行き着きません。
「面白ければ何でも有り」と云う方向性もあるとは思いますが、本作に限って云えばゲームとして全く面白くもないばかりか詰まらない蛇足感だけを与えているのです。

私が本作の制作者に見た無能はここにあると云えます。
他の事柄で例えれば、タレント上がり映画監督の処女作にも通じるものが見付かります。彼らは玩具として無意味にカメラを動かしたがります。奇を衒ったアングルから対象を捉えようと腐心します。ビスタサイズの縦横比の意味を知らないが為に360°パンを多用して喜びます……。
これらは私達ユーザーを無視した自慰行為に過ぎません。カメラと云う機械の存在を知った私達は容易には物語へと戻る事を許されません。それは当然です。人為的な舞台には嘘しか乗っていないと悟らされたのと同様なのですから。

「A-JAX」から受ける嫌悪の原因は正にこれだと思います。回転拡大縮小機能を安易に使った演出は全くのオナニーであると云えます。ナムコの「オーダイン」にも制作者の自慰行為を感じますが、こちらは子供の可愛いオナニー程度のものでしょうか。
また同時期に回転拡大縮小機能を効果的に使った作品としてはナムコの「アサルト」があります。

ひとつの作品に別のゲームシステムを搭載すると云う意味ではナムコの「源平討魔伝」が代表ですね。こちらは絵としての破綻があるもののゲームとしては纏まっていると云えます。

結局のところ本作は全てに於いて中途半端なのだと思います。ゲームとして面白くない…ハードの性能を使い切っていない…システムに破綻を見て取れる…企画者の能力に不安を感じる…。
コナミの作品にはありがちなパターンだとも云えます。同社の方針が十作のうち一作を当てろ…ですからね。

まあ、なんだかんだと書いてしまいましたが、現在に遊んで見ると当時感じたほど詰まらないゲームではないのかなとも思います。実際にプレイして見たところ適当には楽しめました。年齢を重ねたからかは分かりませんが、物事に順位を付ける不毛を知ってしまったのでワースト1も撤回したいと思います。

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2005.04.03

ギャラガ

galaga

1981年にナムコから発表されたビデオゲームです。

同社「ギャラクシアン」から継続する固定画面スペースシューティング物の最高傑作だと思います。
現在の目からするとかなりシンプルな作品に見えてしまいますが、当時は豪華絢爛な内容に驚かされたものです。

「スペースインベーダー」から始まったこの手のジャンルは、元来がブロック崩しの発展系だった事もあり、面スタート時に敵が隊列を組んで待ち構えている当然がルールとして成立していました。
本作では敵が画面外から小隊単位で複数回飛来して最終的な隊列を組む……と云う納得の行くシステムが取られています。これは物語としても具体的であり素晴らしい演出でした。
数珠繋ぎに飛行する敵の滑らかな動きには感動さえ覚えたほどです。

また効果音が出色の出来映えで、敵を倒した時の「ワキョウ!」と云うエコーのかかった音を友達と真似しては楽しんでいました。それだけインパクトのある音だったのだと思います。

本作の最も素晴らしい発明は、敵に拉致された自機を奪い返す事で合体出来ると云うアイディアでしょう。
合体物としては前年に日本物産から「ムーンクレスタ」が発表されていますが、本作のそれは一画面の中で全ての説明を完結している非常にシステマティックな出来として評価されるべきものとなっています。

3面毎にあるボーナスステージも素晴らしい出来映えです。隊列を組み多彩な移動を行う敵キャラクターは芸術にも近いものを感じさせます。ここでしか出現しないキャラクターが存在する事も新鮮さを提供してくれますね。

当時としては複雑でありながらも直感的に理解出来るルールと効果音から出ずる高いゲーム性、美しいグラフィックも合わさって長期に渡る大ヒット作品となりました。女性のプレイヤーが多かった事も印象的です。

現在に遊んで見ても十分に楽しめる名作だと感じます。これを書くにあたって私も久し振りに小1時間ほど遊び呆けてしまいました。
本作はコツを知らないと案外難しいゲームだと思います。敵が自機の位置へ向かい的確に弾を撃って来るので画面端に追い詰められて死亡するケースが殆どなのです。
これを防ぐ為の攻略法としては、画面の端から敵弾を引き付けてから大きく移動するようにすると生存率が上がります。そして状況に応じて移動の切り返しを考えて繰り返し行うのです。このパターンを経験が実行出来るようになると、本作の高いゲーム性を長時間味わえるようになると云う次第です。

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2005.04.02

宇宙戦艦ゴモラ

bioship

1991年にUPLから発表されたビデオゲームです。

開発元はNMKとなっていますが藤沢勉氏の作品だと思います。ここら辺の詳細は分からないので知っている方がいらしたらお教え下さい。

本作もかなり風変わりなゲームとなっています。
基本的にはサイドビューの横スクロールシューティング物なのですが、自機性能と操作方法が斬新です。
8方向レバーと2つのボタンで操作します。
ボタン1が通常ショット。ボタン2が自機固定となっていて、これを押している間は照準を移動させる事にレバーを使用するようになります。そしてボタン1を押すと敵弾まで相殺可能な強力レーザーを打つ事が出来るのです。
要は「SDI」の照準移動ショットを自機移動不能とする事で可能としたシステムだと云えるでしょう。特殊なインターフェイスを使用せずともアイディアだけで同様の効果を入手しようと腐心したが結果であると思われます。
また自機は体力制を伴った残機制が取られています。パワーアップする事で巨大化して行くところも新しい部分です。

非常に丁寧に作られた良作だと感じますが、独特な操作方法とそこから生ずる難度の高さから一般に支持される事なく消えた作品でした。

しかしヒット作と成り得なかった原因はそれだけではないと云わざるを得ません。
藤沢氏の企画は何れも斬新で業界へのアンチテーゼを含んでいるものが殆どなのですが、その真摯な思想とは裏腹にゲームとして上手く成立されていない事も多いのです。
誤解を恐れずに云ってしまうと、アイディアは一流なのだけれども、それを纏める事に関しては三流な企画者だったのではないでしょうか。

本作は氏の弱点を研究するには恰好なテキストとして機能してくれています。
もう少し細かく検証すれば、氏の斬新なアイディアとは内容の末端近くに位置する些細とまでは云わないまでも、根本を変革するほどではない発想であるとも取れるのです。
または斬新を効果的にコーディネイト出来ない企画者であるとも云えます。

本作の売りとなるべき照準レーザーシステムを活かすのであれば、敵のアルゴリズムや攻撃方法とマップ地形もそれまでのゲームにはなかったものとする必要があります。巨大化する自機も売りのひとつですが、これもゲーム内で効果的には使われていません。
結局は今迄にもあった横スクロールシューティング物に組み込まれているに過ぎないのです。
これでは素晴らしいアイディアもちょっとした装飾程度にしか機能しないのと一般であると云えるでしょう。

私は個人的に氏のファンですので、そのアイディアやゲームに対する思想スタンスには非常な敬意を払っています。それだけに本当に残念に思えてしまうのです。
もし氏が大手メーカーに存在し最新のハードでゲームを作る事が許されていたら……もし現在のようなプロデューサーシステムが完成されていて氏を操舵出来る人物がいたとしたら……多作な氏の事ですからきっと素晴らしい作品を量産し続けてくれた事でしょう。
しかしそれも適わぬ願いとなった今、私達は氏の遺した歪んではいるけれども輝き続ける作品の数々を、唯一確認する事の出来るMAMEで楽しむしかないのです。

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2005.04.01

XXミッション

xxmissio

1986年にUPLから発表されたビデオゲームです。

同社作品の殆どは藤沢勉氏と云う方がゲームデザインを担当しており、作家性を感じさせる素晴らしい内容のゲームを作り続けて来ました。
しかしゲームシステムが斬新でユーザーフレンドリーとは云えない癖のある内容は一部のマニアにしか受け入れられていませんでした。
それらの反省を踏まえてか大人の諸事情を云い含まれてなのかは判然しませんが、本作は藤沢氏の作品としては非常にオーソドックスな縦スクロール型シューティング物となっています。
当時、藤沢氏のファンであった私は本作が入荷するや迷わず遊び始めたのですが、中途半端な内容とゲーム性に面白さを見出せず、すぐさま放擲し以後もプレイする事がありませんでした。

ゲームとして見ると所謂「ゼビウス」の亜流となっており、8方向レバーと対空対地の2ボタンで操作する便宜が採られていますが、自機当たり判定が大きく、敵の動きがトリッキーで爽快感もありません。
アイディアらしいところは対地攻撃が連射可能となっている点で、これ以前だと「ジャイロダイン」以後では「ドラゴンスピリット」くらいでしか見られないシステムだと思います。
また敵が空中と地上交互に配置されているところにメリハリを付けようとしたのかも知れませんが、あまり功を奏していませんね。
敵地上物が射出する弾を絵的に三次元表現しているのは考えられた部分だと云えます。

パワーアップシステムが「ツインビー」のようなアイテムを打って変化させると云うものになっています。しかし色々と問題があり入手し難いと云う大きな欠陥を持っています。
無事パワーアップ出来た際の爽快感は素晴らしいのですが、時間制限がある為にこれも持続してくれません。

美しいグラフィックに心奪われるもゲームとして楽しめない作品となっています。
現在にMAMEで遊んで見ての感想なのですが、システムはオーソドックスでゲーム性もいまいちと云う部分では変わりませんでした。
しかし藤沢作品らしい独特の毒は少なからず感じられました。没個性を表現しようとした作品ですら作家性と云うものは正直に現れるものなのだなと再確認した次第です。

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