ガントレット MD版
1993年にテンゲンから発売されたメガドライブ用のゲームソフトです。
オリジナルは1985年に発表され世界的にヒットしたアタリ社のビデオゲームとなっています。詳しい内容は以前のエントリーに記しましたので興味がお有りの方は読んで見て下さいませ。
本作の肝はオリジナルの完全移植と新たに付加されたクエストモードにあります。
特にクエストモードの出来映えが素晴らしいものとなっており、ガントレットファン垂涎のアイテムと云えるでしょう。その証拠に中古ショップでは未だに高値で取引されているようです。
オリジナル版はアーケードゲームと云う都合上、短時間で遊ぶ事を余儀なくされたアクションゲームとして完結しています。RPGの風味を持った作品ではありますが、複数人で連コインして楽しむパーティーグッズと云っても良いですね。これはこれで素晴らしく斬新な作品として一世を風靡しました。
家庭用ゲームでは連コインも意味を為さず、オリジナルのヒットから8年も遅れて発売された移植物ですから、商品価値を上げるべく当然の如く付け加えられたのがクエストモードと云う事になります。
この手の付加要素となると大概は取って付けたようなチープな物となってしまうものですが、本作に限ってはオリジナルを凌駕したと云っても過言ではない完成度を誇っています。
先ず目的があるのがオリジナルとの大きな違いです。4つのダンジョンをクリアして城にいるドラゴンを倒す事がクリア条件となっています。もともとがストーリーは疎か演出もない淡泊な内容でしたので、これは大きな変更点と云えますね。俄然やる気も出て来ると云うものです。
そしてRPGとしてキャラクターが成長するようになっています。経験値を上げて体力を増やし、お金を貯める事で良い装備を購入して行くのです。これ自体はかなりの地道を要する作業とも云えるのですが、ガントレットと云う作品のシステムに非常に合致したナイスアイディアだと思います。ちまちま感の好きな人だからこそのガントレットとも云えるでしょうしね。
音楽が付いた事も特筆すべき項目です。その何れもが単調を払拭してくれる素晴らしいものとなっています。
これだけの新要素を盛り込んだにも関わらずオリジナルの世界観を崩す事なく纏められているところが最も優れている部分だと云えるでしょう。
走り書きのような内容になってしまいましたが、ガントレットファン又はちまちま系RPG好きの方には自信を持ってお薦め出来る良作です。
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