
レッドアリーマのように不気味な面貌はなくなったのですが、被れの原因となった薬品には当分触れるなと医者に云われてしまったので、今月一杯はファルコン号の制作を諦めます。
それでも何か模型を作りたいとする気持ちがあるので、接着剤さえ使用しない健全な仮り組みライフでも送ろうかなと思った次第です。
模型を作らない方の為に説明しますと、仮り組みとはパーツを接着せずにテープなどを用い組み上げる事を云います。このようにしてキットのプロポーションなどを検討し、どこを改造するのかを決めた上で本番の制作に向かうのです。改造しないとしてもパーツの合いを確かめたり、制作工程を確かめるのにも役立つ基本作業となっています。
と云う訳で太陽の牙ダグラムの敵メカ「ソルティック」を組んで見ました。
これを作るのは小学生の時以来ですね。1/48スケールで20センチほどの大きさとなっています。記憶にあったものよりも随分と巨大だなと感じました。(画像をクリックすると原寸に近い大きさになります)
最近、ザブングルやダンバインのプラモデルは再販されましたが、ダグラムは97年の再販以来音沙汰がないようですね。
今回のソルティックは仙台模型に残っていた最後の一個を運良く確保したものです。モノクロの箱なのでこれが97年に再販されたものなのでしょう。
リンク先のppkさんが少し前に同じ物を作っていらした事から私も欲しくなり、オークションなどで探していたのですが、数が少ない上に高額で取引されている事から入手するのは半ば諦めていました。¥2000で購入出来たのは本当に幸運ですね。
同じダグラム物では1/48スケールのアイアンフットやブロッグヘッドなんかだと1万円を越えているようなので、とてもじゃありませんが入手出来ません。この二つは金型が破損しているそうで再販も望めないと云う噂も聞きました。
アイアンフットは個人的に好きなデザインなので、機会があれば1/35スケールでフルスクラッチしようかなとも思っています。予定は未定ですけど。
今回のソルティックですが、昔のキットと云う事でパーツ数も少なく素組みする分には特に問題もありません。そして素晴らしいところは左右の足が左右対称になっていない部分ですね。模型を作らない方にはピンと来ないかも知れませんが、これは非常に大事なところなのです。
メカ物の手足は基本的に右と左が同じデザインで仕上げられている事が大半なのですが、人型で形成されている以上は左右対称にしてしまうとバランスが崩れてしまうものです。
膝頭を真ん中に見立てて、内側のボリュームを少なく、外側はそれよりもボリュームがなければ奇形に見えてしまいます。人体のデッサンをしてみれば一目瞭然です。
これは最新のガンプラでも案外御座成りにされてしまっている部分と云えます。まあガンプラは可動範囲が広いので誤魔化しが効くからだとも取れるのですが。
他にも優れていると感じたのは、ポリキャップに依る可動システムですね。私の記憶だとメカ物で可動部に初めてポリキャップを使用したのはダグラムシリーズだったと思うのですが、それまでの蓄積がないわりには非常に考えられた可動部を持っているのです。まだ試行錯誤の段階だったからか強度の面に不安があるものの、素晴らしいデザインで纏められています。
プロポーションはまずまずの出来です。当時のタカラのプラモデルは最大の敵バンダイに比較しても随分と優れていたと思います。バンダイは質より量、タカラは量より質と云う方向性だったのではないでしょうか。これも人気メカの版権を取れなかったが為の拘りであったのかも知れません。
しかし現在の目で見てしまうと素組みのままでは完成させられないと思えるのは致し方がないところですね。
ちょっと気になった改修部分は以下の通りです。
①……上半身のボリューム過多。
②……上腕部と二の腕のバランスが悪い。
③……①を受けて下半身が貧弱に見える。
これだけを改修すればかなり格好いいソルティックが完成すると思います。
いつになるか分かりませんが何とか完成させたいものです。その前にシリーズの再販かからないかな。
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