« 本日のドルアーガ | Main | ホワイトバンド »

2005.11.10

或る宗教家の悲劇

kyomu私の働いている店には或る宗教に入信している女性がいます。少し前に拉致監禁問題で逮捕者が出た教団だと云えばご存知の方もいるかと思います。

その女性は一緒に働いている仲間は当然、常連客やビルの他テナントの方までも誰彼と問わず勧誘活動を行っていました。
私も勧誘された経験を持つ一人なのですが、その勧誘の内容には驚かされます。

とにかく創始者であるX大師の事を褒めそやします。私は小乗仏教に個人の生き方を見出して勉強していた時期がありましたので多少の知識は持っているのですが、凡そ聖典とは懸け離れた教えを元に口説き落とそうと腐心するのです。その史実的な間違いや解釈の相違を正そうとしても聞いてはくれません。私が三宝の話をした時などはどう聞き間違ったのか「また店長ったらいやらしい事ばかり云って」とたしなめられたほどです。
そうして一方的な嘘を吐き続けて、こちらに入信の意志がないと判断したのか「あなたは明日確実に死にます」と脅迫までされました。

彼女は宗教家である前に激烈な感情家だったので整然とした脳を持っていません。とてもではありませんがこのような勧誘の仕方では誰も入信しないだろうと思えました。
私の知っている限り彼女の施そうとする慈雨に慰めを求めた人はありませんでした。いや、一人だけ下心を持った男性が入会金500円を払ったと云う話は聞きました。

しかし、どうも最近勧誘活動が上手く運んでいたようなのです。彼女の近しい人に聞いた話では濡れ手に泡の勧誘スポットを見付けたらしいとの事でした。
その場所を聞いて驚きました。精神病院と養護施設だと云うのです。
もともとゲームセンターなどに多くいる冴えない専門学生や単独のオタクなどをターゲットとしていた節はあったのですが、現在では鬱病患者や知的障害者を入信させていたのです。

人の弱みは自分のうま味……彼女は宗教活動の成功に権柄を感じ取り矜持を覚えました。宗教の功徳とは即ち金銭的見返りであると豪語して憚りませんでした。

釈迦の説いた仏法の成れの果てがこれなのでしょうか。私はどうしようもない怒りと虚無に打ち震えます。他人との距離がまた離れて行く感覚も味わいました。自らの正義を善とする勇気さえ出て来ません。私の中にある諦念と云う名のマーラが大きく成長して行くのみなのです。


先日本社に苦情の電話が入りました。企業が保守の理由を以て個人を罰せようとしているようです。近い内に彼女は世間から裁断されるでしょう。私は身近にいながら彼女を正道に戻してあげられなかった自らの不逞を呪い、残される彼女の幼い子供にただ憐憫を感じるだけでしかない存在なのです。

|

« 本日のドルアーガ | Main | ホワイトバンド »

Comments

せいさく0319と申します。
掲載されている日記を興味深く拝見させていただきました。事後の御連絡となりましたが、当方の記事にリンクをはらせていただき、日記を紹介させていただきました。リンクをはらせていただいた件について、何か差しさわりがございましたら、その旨、御連絡ください。
また、よろしければ、今後ともそちらのサイトを拝見させていただくつもりですので、よろしくお願いいたします。

せいさく0319 
サイト名 気になるブログ10件
mail:noguchi0319@mail.goo.ne.jp 
http://plaza.rakuten.co.jp/kininaruburogu10/

Posted by: せいさく0319  | 2005.11.10 06:48 AM

せいさく0319様はじめまして。

こんな詰まらない記事で宜しければ幾らでも引っ張って下さって結構です。

Posted by: 管理人バブシカ | 2005.11.10 07:30 AM

ブログにも少し書きましたが、「自分のキャパを超える事象」に対しての理解力がどんどん狭くなっていき、「信じること」=それを信じることでしか生きていけない(食べるにしても仕事をし続けて行くにしても)くらいウェイトが片寄ってしまうってことなんですかね。「どうすることもできない」と諦めてしまうほどの状況なのか、「自分には関係ない」と線を引いてしまうのか、はたまた最後まで道を探し続けるのか。

第三の選択は一見人間らしく見えますが、現実的には非常にハードルの高い選択肢ですよね。バブシカさんもがんばってくださいまし。

Posted by: クリス | 2005.11.10 11:14 AM

肩がぶつかるのを恐れていては一日たりとも都市生活はできないし、全員に詫びることも殴り倒す事も不可能。
不可能であるという結論から逆算すればおのずと行動も限界があると分かります。思索に意味が生じる事柄と言うのは思ったほど多くは無いはずです。
とりあえず家族をお大事に。風邪とかひいていませんか?

Posted by: eki | 2005.11.10 12:46 PM

もしかしたら誘掖してあげられるのではないかとする私のエゴなんだと思います。
これもまた醜悪ですね。
風邪は……まだひいてません。

Posted by: 管理人バブシカ | 2005.11.11 05:06 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 或る宗教家の悲劇:

« 本日のドルアーガ | Main | ホワイトバンド »