ゼビウスの系譜(3)
サイオン
1984 セイブ電子/セイブ電子
●強制縦スクロール●空中地上撃ち分け●面内ループマップ
空中地上撃ち分け。背景に二重スクロールを用いているところが新鮮です。世界観としてはエグゼドエグゼスに影響を与えている可能性があります。
少し変わっているのが、地上攻撃を行うには味方機を敵から奪取しなければならない部分です。イメージとしてはスターフォースのパーサー合体を思い浮かべていただければ分かり易いかと思います。
全ての地上物を破壊する事で空中基地が壊滅しステージクリアとなります。これ以外には特徴的なシステムは採用されていません。確かワープなどの謎要素もあったとは思うのですが、ちょっと思い出せません。
→亜流
ファイヤーバトル
1984 タイトー
●強制縦スクロール●空中地上撃ち分け
空中地上撃ち分け。グレーで統一されたキャラクターがゼビウスを彷彿させます。しかし色が濃いのと光源の設定が曖昧な為フラットでチープな印象を与えます。キャラの発光部もゼビウスと同様な赤色となっています。メリハリのない構成とキャラクターが小さい事が相俟って矮小な模倣作品に見えてしまいます。
特徴のない作品なのですが、強いて挙げればコナミのフラックアタックに先立つこと3年、火山や稲妻と云った自然現象が自機を攻撃して来る事くらいですね。
→亜流
バルガス
1984 カプコン
●強制縦スクロール●一元ショット●貫通弾●横スクロール●パワーアップボーナスアイテム●敵耐久力
ゼビウスの亜流としては空中攻撃とサブウエポンにボタンを割り振った最初の作品かも知れません。敵は全て空中物となっています。
サブウエポンは弾数制限のある貫通弾となっており、垂直に並列する敵を纏めて倒す事の他、耐久力のある中ボスを破壊する為に使用します。このような中ボスの存在も珍しかったフィーチャーです。
貫通弾は地上ブラスターの代わりに考案されたものだと思われますが、敵アルゴリズム等が練られていない為に中途半端な印象を抱かせます。
他には地上にアイテムパネルが配置されている部分が新しいところです。これは以降のカプコンゲームに欠かせない存在として機能して行きます。
ゲーム的に見ると、常に敵が画面上に出現補充される事が構成のメリハリを奪ってしまう結果を作っています。コナミのタイムパイロットに似た忙しなさが雰囲気を駄目にしていると見て良いでしょう。コナミを退社された方が建てられた会社であるならば致し方のないところでしょうか。
しかしカプコンの処女作たるバルガスがテストケースとなり、後に1942、エグゼドエグゼスが開発される事となるのです。
→亜流
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