ZAKUⅡ-F2(4)
なかなか手が進んでいなかったのですが、白い部分の基本塗装と下地処理が大体完了しました。
今回は少し変わった塗装方法を用いています。具体的に云うとプラの成形色を利用した剥がれ塗装の表現です。
画像で云うと、クリーム色に見える部分が元々のプラ成形色で、白くなっているのが塗装した箇所となります。
パテなどの他マテニアルを使用せず設定色を忠実に再現する場合には有効な手法ですね。
基本色の下塗りを行わない事から塗装行程を一つ省ける事が手軽であり、塗装に失敗してもリカバーが容易だと云う利点があります。
近年ではこの手法を利用した「簡単フィニッシュ法」なる技がホビージャパン誌を中心に流行しています。
通常だとエアブラシに依るグラデーションやエッジ強調で綺麗に仕上げるのが前提となっているのですが、天の邪鬼な私は別方向への発展を考えて見ました。
それが特殊水性顔料インクのポスカを使用する剥がれ塗装です。
ポスターカラーの略称としてお馴染みのポスカはペンシルタイプの塗料です。豊富な色数とフラットで鮮やかな発色、下地を隠蔽する不透明性が正の特徴となっています。
紙以外には強く定着しない部分が負の特徴と云えますが、今回はこれを利用する事で剥がれ塗装を表現する事にしました。
以下がその作業工程です。
(1)240~1000番のヤスリ掛け、中目コンパウンドでパーツを研磨成形。
(2)パーツ全体に白色ポスカを塗布。
(3)爪楊枝とケガキ針を用い、エッジなどを中心にポスカを削り取る。
(4)クレオスのMr.スーパークリアーでトップコート。
(5)1500番の紙ヤスリとメラニンスポンジを用いクリアー層を水研ぎ出し。
(6)ニュートラルグレーをエアブラシで全体に一度だけ吹き付け。
(7)上のものより濃いニュートラルグレーで全体を筆でウォッシング。
(8)1500番の紙ヤスリで水を使わずにムラを残すように研ぎ出し。
(9)コピックのW6ブラウンとC7グレーでコピック塗り。
と、ここまで行ったのが上の画像となっています。
この後にデカールを貼り、ハンブロールエナメルでウォッシング、半光沢スプレーでトップコートして完成となる運びです。
ここまでのところ自分の思っていたような効果を出せたと思っています。
ガンプラでは異端とも取られそうな表現方法ではありますが、戦車などのAFV、第二次大戦レシプロ機などには相性の良い塗装法なのではないでしょうか?
今回のような成形色を利用した塗装ではなくても、基本色を塗った後に白色ポスカの上に任意の色をエアブラシする事で全ての色に対応出来ます。
なによりも筆やブラシ、マスキングでは表現し得ないアトランダムな表現が可能となります。
元々このポスカ剥がしはSTAR WARSのスレーブ1を塗る時の為に考えていた手法です。
またミレニアムファルコン号の赤と灰色部分の剥がれをプロップのように表現する手段としても研究していました。
ファルコン号は当分完成しそうにないので今回テストケースとして使って見た感もあります。その他の部分でもファルコン号で使おうと思っている手法を試したり、それ用に複製したディティールアップパーツも然り気なく組み込んでいたりします。最近なかなか模型を作る時間を融通出来ないでいるのですが、なんとか来月中にはファルコン号の制作を再開したいなあ。
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