HGUC 旧ザク
最近ガンプラ付いているのですが、その流れでHGUC(High Grade Universal Century)シリーズの旧ザクを購入して見ました。
このシリーズは簡単に云うと1:144ガンプラの現代版と考えれば良いのでしょうね。値段も¥1000前後と手軽なところに設定されている事から、コレクション制を主眼に置いた商品なのだと受け取れます。
私は実生活から模型にかけても大きい物フェチなので、今迄まったく眼中になかったシリーズだったものの、今回仮組をして見て考えを改めさせられました。10㎝程度の大きさなのですが非常に良く出来ているんですよ。
パーツ数も少なく接着剤不要のスナップフィット方式が採用されている為に、パチパチと簡単に組み上がり、プロポーションも良好、可動範囲は上位モデルのマスターグレードシリーズを凌ぐほどの出来映えです。
個人的には可動ギミックの為に破綻したプロポーションとなっていて納得行かない部分もあるのですが、マスターグレードシリーズよりもアニメ画稿の印象に近いので許容範囲と云えるでしょうね。
先ずもともとディスプレイモデルとしては作られていないのだろうから評価する対象にはならないかな。
ただ残念なのは面の構成に色気が感じられないところです。これはCAD設計の弊害だと思います。他の模型で云えば、タミヤ製品にある色気がドラゴン社の物には感じられないのと同様ですね。
しかしパテなどを使用せずとも済むパーツの勘合の良さは、CADシステムが与えてくれる大きな恩恵となっています。バンダイがガンプラに於いて進むべき次のステップがこの辺りに隠されているのではないでしょうか?
先月号のモデルグラフィックス誌にHGUCオールカタログが載っていたので見てみると、既に同シリーズが68作品も発売されている事を知り驚きました。
ファーストガンダムしか馴染みのない私には見知らぬモビルスーツばかりだったりするのですが、何れも素晴らしいキットのようで触手が動いてしまいそうな予感。
このシリーズは重箱の隅を突くような無粋な改造などせずに、素直に組んでコレクションとして楽しむのが良さそうですね。
先日、小学生がどのガンプラを買おうかと吟味しているところに遭遇しました。辟易しているお母さんを余所に、彼は長時間HGUCとSEEDのコーナーを行ったり来たりしていました。箱の中身を見る目は真剣そのものです。
まだ模型を作る子供もいるんだなと云う喜びを感じたものの、在りし日の自分を見たようで何故だか悲しくなってしまいました。彼のような純粋を取り戻したいとする羨望さえ覚えました。いつから私は汚い大人の道へ足を踏み入れてしまったのかが疑問として生じました。もうあの頃には戻れないとする諦念が独り荒涼に佇ませます。
せめて趣味の模型くらいは気楽に楽しみたいものですね。
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