« タイトーメモリーズ2 上巻 ~その2 | トップページ | タイトーメモリーズ2 上巻 ~その4 »

2006/11/07

タイトーメモリーズ2 上巻 ~その3

前作が好評だったのかどうかは分からないのですが、来年の頭にプレステ2で発売されるそうです。定価¥5040。
今回も収録作品数は25本。一見したところなかなかバラエティに富んだラインナップとなっています。いつものように個人的な評価を★印として全作品を紹介して行こうと思います。


Spacegun

スペースガン ★★★★

1990年に発表された3Dガンシューティングゲームです。

オペレーションウルフシリーズから始まるタイトーのガンシューティング物は意外なほどに良い作品が多く作られています。

本作もジャンルに忠実な基本はしっかりと作り込まれており、新機軸としては来た道を後退する為のフットペダルが設けられています。銃の横に付けられた特殊ウエポン選択ボタンもあまり例を見ませんね。

映画「エイリアン2」をモチーフにしたような世界観は重々しくもありますが、この手のジャンルを遊ぶ一般層には受けていたと思います。事実、長い期間を通して高インカムを稼いでいました。
フットペダル使用とタイム設定がある為かなり難度の高いゲームとなっていますが、コンティニューを準拠とするならば許される範囲の散財だったのかも知れませんね。まだバブル期のお釣りが残っていた時代ではありました。

ガンシューティングゲームの家庭用移植は多くありませんから、それだけでも貴重な存在と云えるかも。


Dinorexj

ダイノレックス ★★★

1992年に発表された対戦格闘アクションゲームです。

当時各メーカーがこぞって作り出した「ストリートファイターⅡ」の二番煎じ作品の中でも異色の存在ですね。

ゲーム的に見ると自キャラを恐竜にした以外は特に見るべきところのない作品なのですが、そのインパクトと簡単な操作体系で一般層にも遊べる対戦格闘となっていました。ストⅡや餓狼など他の格闘には興味のないカップルなどが結構遊んでいた記憶があります。
当初インカムもそこそこ稼いでいましたが、ゲーム的な奥深さがなかった為に短命で終わった事実も提供します。

狙いどころは良かったのかも知れませんが、偶然の発想に頼った感が強いので客層を絞り切れなかった事が敗因でしょうか。
現在でもゲームに詳しくない人とガチャプレーする分には楽しめるゲームだと思います。


Chukatai

中華大仙 ★★★

1988年に発表された強制横スクロールシューティングゲームです。

西遊記に材を求めた以外は何の変哲もない横シューとなっています。アーケードゲームと云うよりはファミコンやパソコンゲームにありそうな単調さを持っています。難度も低く淡々としているところが個人的には好きです。でも何も語れないほどの無個性な作品……。


Asuka

飛鳥&飛鳥 ★★

1988年に発表された強制縦スクロールシューティングゲームです。

絵、音、内容、全てが平均を下回る駄作です。かろうじてゲーム性はそこそこ。適度に楽しめない事もありませんが、敢えて遊ぶ必要も見出だせません。
ショットのパワーアップ方式やボムシステムから見て東亜プランの作品を意識して作られているのでしょうけど、不勉強の為か故意にか全く違う系統のゲームをやっている錯覚に陥れてくれます。
また左右方向にも若干スクロールするのですが、スクロール開始位置が端にあり過ぎ、スクロール速度が速い為にプレイアビリティも損ねています。

全4面エンドの作品なのですが、3面から敵の耐久力が急激に上がる為バランスにも難があります。だからと云ってゲーム自体の難度が上がっている訳ではないんですよねえ。同人レベルの内容としか云えません。ビスコ社の制作です。


Time0001

タイムトンネル ★★★★★

1982年に発表された列車アクションパズルゲームです。

ビデオゲーム初期の大傑作です。アイディアとストーリーが見事に合致した作品としても大成功を収めています。

上下2方向レバーで列車を前進、後退。ボタンはレールの進路を切り替える事に使用します。汽車の特徴を捉えたシンプルな操作性でありながら、ちょっとした思考力を必要とするところが優れていますね。

全3面のループゲームなのですが、一面では列車を連結させる。2面では乗客を迎え入れる。三面では乗客を送り出す……とゲームシステムとストーリーが密接に関係する事で納得性を入手しています。
以降の作品ではアイレム社「イメージファイト」がシステムとストーリーを結び付ける演出を導入していますが、タイムトンネルほどの素晴らしさは持っていませんね。

1面が「過去」、2面「現在」、3面「未来」と云う設定がタイムトンネルと云うタイトルの由来です。ロマンチックなストーリーが何の説明もないゲーム画面から伝わって来ます。スタート時とミス再開時に勇ましいテーマ音楽を伴い車庫から出発する演出も当時斬新でした。

この作品は是非ともゲームの開発者に改めてプレイしていただきたい傑作だと思います。ビデオゲームとは本来どう云うものであったかを考えるに適した最高のテキストとなり得るでしょう。

|

« タイトーメモリーズ2 上巻 ~その2 | トップページ | タイトーメモリーズ2 上巻 ~その4 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: タイトーメモリーズ2 上巻 ~その3:

« タイトーメモリーズ2 上巻 ~その2 | トップページ | タイトーメモリーズ2 上巻 ~その4 »