タイトーメモリーズ2 上巻 ~その2
前作が好評だったのかどうかは分からないのですが、来年の頭にプレステ2で発売されるそうです。定価¥5040。
今回も収録作品数は25本。一見したところなかなかバラエティに富んだラインナップとなっています。いつものように個人的な評価を★印として全作品を紹介して行こうと思います。
バブルメモリーズ ★★★
1995年に発表された固定画面アクションパズルゲームです。
バブルボブル、レインボーアイランドに続くシリーズ第3弾となっているようですが、オリジナル作者の手を離れて以後のものですから、物語の重要度は低いと云えるでしょう。ただ単にネタがなくなったから大ヒット作の続編でも作ってみましょう的な発想から開発された事は明らかです。
既に11年前の作品ですが今回のラインナップ上では最も新しいものとなっています。
ゲーム内容としては20年前のオリジナルから飛躍した部分も特に見当たりません。逆に退化していると云っても良いでしょう。
泡を吐くor泡を割る爽快感がなくなっていますし、新しいフィーチャーである気合い泡の所為でパズル性も低下。背景に無駄なグラフィックスを追加した事でポップな雰囲気も塗り潰されています。細かい部分で云えば、ハード性能の向上が災いしてかゲームの「間」が統一させられ単調を作り出しています。F3ボードの音源も貧弱です。
オリジナルにあったマニアでも楽しめるやり込み要素もなくなってしまいました。ゲームとしての奥深さを感じられないのは制作の無能力に他なりません。
しかし遊べないゲームではないので適当には時間を潰せるでしょう。多分コンティニューで全面クリアだけして、はいお終いと云う流れが見えるようではありますが。
チャンピオンレスラー ★★
1989年に発表されたプロレスアクションゲームです。
この手のジャンルは84年セガから発表された「アッポー」から材をなし、85年テクノスジャパンの「エキサイティングアワー」でひとつの完成を見ました。で、ビデオゲーム成熟期とも云える89年に発表された本作なのですが、何ら発展もなく工夫も凝らされていない凡作となっています。
使い古されたゲームシステム、お座なりなグラフィックス、サウンドはやっつけ仕事……。もうどう仕様もありませんね。
タイトーにはこのような駄作凡作が多数あるのですが、それ相応の理由が存在します。
直営店舗の多いタイトーですからゲームと云うソフトをバラエティに富む形で揃えなければならなかったのです。他社製品に頼らず様々なカテゴリー作品を充実させる。ここに作品としての完成度は特に求められません。限られた予算と決められた納期が絶対の基準として存在するのみです。
タイトーにとってゲーム作品とは、ベルトコンベア式に店舗へ供給されるだけの商品に過ぎなかった……これが偽るところのない現実です。
ダライアスやサイバリオンなどの大作は稀有な例外に過ぎません。本作を含む多くの作品はスポーツ進学校に於ける数集め的な一般学生と選ぶところがないのです。
スペースチェイサー ★★
1979に発表されたドットイートタイプのアクションゲームです。
今回の収録作品中もっとも年代の遠いゲームとなっています。
パックマン以前の同ジャンル作品ですので、現在に遊ぶにはちょっと楽しめない内容と云えますね。
しかしスプライトが存在せずBGMもない初期ビデオゲームならではの味わいは感じられます。少し遊んで見たのですが意外と熱くなれました。リアルタイムで結構プレイした記憶はあるものの難しくて1面すらクリア出来ず。敵の誘導を前提としたパターンゲームなので、そのパターン作成に目覚めればかなり面白くはなると思います。でも今時そんな事をする人はいないかな?
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