タイトーメモリーズ2 上巻 ~その8
前作が好評だったのかどうかは分からないのですが、来年の頭にプレステ2で発売されるそうです。定価¥5040。
今回も収録作品数は25本。一見したところなかなかバラエティに富んだラインナップとなっています。いつものように個人的な評価を★印として全作品を紹介して行こうと思います。
グランドチャンピオン ★★★★
1981年に発表された画面見下ろし型のレースゲームです。
翌82年にナムコ「ポールポジション」が発表されるまでは、本作がレースゲームの王座に位置していたとしても良いと思います。
内容はビデオゲーム黎明期から続くトップビューの態が取られており、敵車が画面上から降って来る障害物として扱われています。
映像がラスタ方式になってからの数年間は、このシステムこそがレースゲームであったと云えるでしょう。本作もこれに倣った王道を行くゲームなのですが、様々な演出でリアルを作り出し2次元世界からの脱却が図られています。
先ずはコインを入れてキーを回す事でゲームがスタートします。
ラウンド始めのコース見取り図。20数台の車が一斉にスタートするシーン。
俄に雨が降り出して轟音とともに雷が落ちる演出。
トンネルが現れるとリアビューに移り変わり、視点が固定されたままトンネルへと突入します。絵としての矛盾も感じられません。
トンネル内は暗黒で視界は自車のヘッドライト分しかありません。凄い緊張感を提供してくれます。
トンネルを抜けると、鮮やかな海岸線が出現。その後は住宅地へと舞台を移します。
分岐路は海に架けられた橋と云う設定でしょうか。
郊外に入ると左右に複合コーナーが続き、レースゲームの醍醐味を味わえます。また、敵車同士が接触する事で大爆発し、4方向に破片が飛び散るのですが、これに当たってもミスとなります。本作では敵や縁石に接触するとミスになるのですが、スピンして速度が落ちるだけなので、ゲーム内のテンポはさほど妨げられません。しかしミスを続けるとクラッシュしてピットインを余儀なくされます。
霧が発生し前方の視界が妨げられるのが本作が持つ演出の極めだと思います。
ゴール前の直線では敵車との熱いデッドヒートが繰り広げられます。
そしてゴール。6位以内に入賞すると次のラウンドに進めます。タイム設定もあるのですが、先ず完走出来るほどの余裕を有しています。これが為に最低でも1面は遊べるので満足感が高く出来上がっていますね。小学生の頃はお金がなかったので、長く遊べる本作には大変お世話になりました。
1位優勝するとこのような画面で祝福してくれます。
本作は2Dレースゲームの最高峰だと思います。ポールポジションの登場が以後このようなゲーム的なレース物を生む土壌を奪ってしまいました。しかし、現在にプレイするとポールポジションは中途半端な3D物として遊び難く感じられます。却ってゲームとしての割り切りを楽しめる本作にこそ、2007年に発表される意味があると云えるのではないでしょうか。
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