コールオブデューティー
2003年に米アクチビジョン社から発売されたPCゲームです。
内容は第二次世界大戦(WWⅡ)を舞台としたFPS物で、一人の歩兵を操作する事で悲惨な戦争の追体験をするものとなっています。
ゲーム進行により、順番にアメリカ、イギリス、ロシア側からの視点でプレイする事が可能となります。
バトルフィールド1942が面白かったので、同様なWWⅡ物のFPSがやりたくなり始めたのですが、そのゲーム性は随分と異なるものと云えました。
バトルフィールド1942は、箱庭マップ内を状況により自由に行き来する事が出来る融通性を持っています。或る程度のランダム性も加味される事から、地味な印象に陥る可能性もありはしますが、思考と想像力を刺激するゲーム性を提供してくれる訳です。ゲームらしいゲームと云えるでしょう。
対してコールオブデューテューは、ステージ内の決められたマップ上で逐一条件を満たしながらゲーム進行を促されるスプリクト型ゲームとなっています。
このようなフラグ立て重視ゲームの利点は、制作者の考えたドラマティックな展開をユーザーへと確実に提供出来る部分にあります。一方向から見せる映画的ゲームの多くがこのパターンに分類されます。
逆を云えばゲーム展開に融通性が少なく、感じ方によっては押し付けがましい強制労働をユーザーに強いる事ともなり得ます。
バトルフィールド1942のまったりとした展開と豊穣なゲーム性に魅せられていた私は、コールオブデューテューが持つ臨場感のある戦場の重い雰囲気に耐えられませんでした。
素晴らしい映像と音響、戦争映画にある劇的な演出、史実をもとにしたリアルなストーリー展開……良く出来た作品だと云う事に疑いを持たないものの、本物と見紛うばかりのポリゴン兵士を撃ち殺さなければならないゲーム性に罪悪感を覚えてしまいました。
またリアルな戦場表現を目指しているのに、場面によってはランボースタイルで敵中突破させられる理不尽感にも不満を覚えました。
本作はコンシューマ版も発売されており、海外ではX-BOX初のミリオンタイトルとなっています。この事からも良作である事に間違いはないでしょうね。ゲーム開始時に優れたチュートリアルも用意されていて感心させられます。バトルフィールド1942を遊んでいなかったならば楽しめたかも知れないと思いますが、個人的には肌に合わなかった作品です。
でもストーリーを重視するFPS初心者の方にはお奨め出来るゲームだとは思います。
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