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2009/05/29

F.E.A.R

Fear

老い先も短いだろう身の上としては片付けていないゲームも遊んで行かなければなりません。先ずは溜まっているPCゲームあたりを消化するべく「F.E.A.R」あたりから……。

FPS(一人称視点シューティング)ゲームは大好きなのですが、どうしてもPCのそれは残虐表現が強くて長時間プレイに耐えられない場合が多かったりします。特に多くある第二次大戦に材を取ったFPSは、対する敵がリアルな人間だったりするので、ゲームの面白い面白くないに関わらず継続してプレイ出来なくなる事も少なくありません。最近のゲームほどグラフィック表現が向上しているので尚更だったりします。

「F.E.A.R」も対する敵の大半は人間であり、銃を撃てば派手に血しぶきは上がりますし、近距離でショットガンを当てた際には肉片がバラバラと周囲に転がるほどです。ゴア(残虐)表現に関しては軽い方のゲームではありませんね。
しかし敵が武装集団である為にヘルメットとマスクを常時しており面貌を顕わとしていないからか、リアルな残虐性は特に感じられません。これはハーフライフ2と同様で人間を殺していると云う罪悪感を軽減してくれている部分だと思います。
また時折導入されるホラー要素が対人間への意識を希薄なものにしているのも一つの要因でしょう。これが為にゲーム内ではあるものの人を殺しているとする劣等感を覚えず、サクサクとゲームが進行してしまいます。

それ以上にゲーム進行を促しているのは、とにかく戦闘が面白い作品だと云う事です。
発売当初から敵AIが優秀な事で評判となっていた本作でしたが、4年近く経た現在から見ても充分過ぎるほどの賢さを持っています。矛盾しているようですが、ここは人間としてのリアルさが必要な部分ですね。
シューティングゲームとしての爽快感も素晴らしい出来映えを誇っていて楽しませてくれます。

また本作の売りのひとつでもある「スローモーション機能」が、元来良く出来ている戦闘シーンに一層の華を添えています。
これは自分以外の動きを遅延させる特殊能力なのですが、シューティング部分を際立たせる効果を発揮させる素晴らしいシステムとして機能しているばかりか、格闘攻撃の強い本作にシューティング以外の融通を持たせる効果も生じさせています。

変わり映えのしないマップが延々続く事と、戦闘のシチュエーションが似たようなものばかりで中盤以降飽きてしまう……と云う意見も多く聞かれる本作ですが、私は同様の感想を覚える事なく最後までプレイ出来ました。機会があれば2周目以降も遊びたいと思っているほどです。

私のように残虐表現が苦手な方でも充分に楽しめる良質なFPSとしてお奨めしたいゲームですね。

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