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2010/07/10

ケロメカ 塗装中

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梅雨は模型を塗るに適した季節ではないのですが、機を見て少しずつ筆を動かしています。
塗装に向いていないのは湿気に依る「カブリ」が発生してしまう所為です。これは模型と塗料の間に水分が入り込む事で現れる「曇り」だと思っていただければ分かり易いでしょうか。もっと簡単に云えば期せずして白化してしまうのです。意図せずに変色してしまう事から模型制作する際の禁忌とされています。

しかしこれを意図して表現出来ないものかと以前から考えています。
実際にある建機や重機など身近にあるメカなんかを観察していると、塗料とは別物の白い汚れや何かが付着しているんですよね。これを「カブリ」を用いて表現出来ないものかと。
スケールエフェクト的にも縮尺模型ですから白っぽくした方がリアルに見えると云う事もあります。

今回は実験する時間がないので普通に塗っていますが、近い内にスチームを焚きながら塗装するなど研究して見ようと思っています。

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2010/07/02

最近観たアニメ

仕事の都合上から多少でも知識を入れて置きたいとして、最近は少しずつ流行のTVアニメ(オタク寄り)を鑑賞消化しています。
幼少の頃に親しんだ「世界名作劇場」「宇宙戦艦ヤマト」「ルパン三世」「機動戦士ガンダム」などはあるものの、私はこれまで殆どTVアニメを観て来なかったとも云えます。最も近く鑑賞し終えたものでも十数年以上前の「エヴァンゲリオン」くらいなアニメ音痴である訳です。
そのような立ち位置にある私でも十分に楽しめたのが以下に紹介するアニメ群であります。現在のアニメファンからすれば何れもメジャー作品であるが故「なにを今更」と云った感はあるでしょうが、普段アニメを見慣れない方が興味を持って下されば幸いだと思いエントリーする事とします。


01
とらドラ!

高校生の学園ラブコメ物。
前半は恋愛のクロスゲームをドタバタ劇で進行させ楽しませてくれるのですが、後半から真実の愛を語るシビアな展開になって行きます。
キャラクター造形も多分に文学的で興味をそそられます。物語のテーマには家庭環境の悩みも含まれているのですが、この部分はアニメ的には舌っ足らずで弱いかも知れません。しかしトータルバランスでは良い案配になっていると思います。

後半は切なくて胸キュンしちゃう事を請け合います。ラスト手前の展開には驚きました。

個人的評価 : ★★★★★




02
とある魔術の禁書目録

超能力と魔術が混在する世界での現代学園物。
かなり壮大な世界観を持った大作となっています。物語途中でアニメ本編が終了しているので続きが凄く気になります。原作では第三次世界大戦が勃発したそうです。
観ていて面白い作品ではあるのですがバランスが悪いですね。これは原作が終了していないからだと思うので仕方のないところでしょうか。
キャラ造形よりも世界観と物語性でグイグイと見せるタイプの作品なので、普段アニメを観ない人の方が夢中になれると思います。内容は「指輪物語」に近いです。

個人的評価 : ★★★★




03
とある科学の超電磁砲

禁書目録のスピンオフ作品。
こちらはアニメ内で物語が完結しているのでバランスが整えられています。展開に上手い具合の緩急が付けられていて完成度が高いアニメに仕上がっています。またキャラも細かく描写されているので本編の禁書目録よりも面白いと感じるかも知れません。黒澤映画で云うところの「用心棒」と「椿三十郎」の関係に近いですね。作画レベルも高いところで安定しています。

個人的評価 : ★★★★★




04
黒執事

19世紀イギリスを舞台としたブラックファンタジー。

これは非常に良く出来ているアニメです。復讐のため悪魔と契約した貴族少年の日常生活を軸に様々な事件が起こり、やがて復讐劇の渦が中心へと向かい狭まって行きます。
描くに難しい舞台設定と暗澹とした内容が無理なく融合した傑作だと思います。腐女子が喜びそうなモーホー的描写もあるにはありますが気にならないレベルです。
私の住んでいる地域では金曜の夜中に放映していたのですが、見逃したくないがため終業後急いで帰宅していたほど夢中になりました。

ただ後半は無理に終焉へと向かわせようとした嫌いがあり内容的に舌っ足らずになってしまっています。作画レベルに多少のムラがあるのも残念な部分ではあります。

個人的評価 : ★★★★★



05_2
涼宮ハルヒの憂鬱

この手のオタク層へ向けた作品としては異例とも云える文学的思想を持った斬新なアニメだと思います。主人公ハルヒの突飛な空想や理想が現実となり、それを観察制御する為の超能力者、宇宙人、未来人が主な登場人物となっています。物語の語り手である高校生の男の子だけが特殊能力を持たない普通の人間であるのですが、ハルヒの心理行動を左右する存在として機能しています。かなり良く出来た配役だと云えますね。

個人的にはハルヒのキャラクターに苛々してしまうのですが、アニメ史として考えると「エヴァンゲリオン」以後の節目を作った偉大な作品だと思います。好き嫌いは別にして抑えて置かなければならない存在であるとも考えます。
ただ新シリーズの「エンドレスエイト」はやり過ぎではないでしょうか。全く同じ内容を二ヶ月近く見せられたのには辟易してしまいました。

個人的評価 : ★★★★




06_2
けいおん!

ちょっとした社会現象まで巻き起こした女子高生たちによるバンドを題材としたアニメです。バンド活動よりも女の子たちの日常が主眼として描かれています。
面白いし良く出来た作品だとは思うのですが、私は見ていて何とも云えない気恥ずかしさを感じ途中放棄してしまいました。

本作のブーム以降、ギターまたはベースを持ち歩く若者を見る機会が増えました。これは勿論アニメの影響に相違ないのですが、彼女ら(or彼ら)は別にバンドを組んでいたりスタジオで練習する為に楽器を持っているのではないそうです。ファッションの一環として高いギターを購入し、肩に重いベースをわざわざ担いで街中を闊歩しているのです。
この事については敢えて否定も肯定も顕わとしませんが、「頑張るなあ……」と云うのが全ての感想です。お洒落の為に冬でもミニスカ素足で活動する女の子と同様なのでしょうね。

個人的評価 : ★★★




07
化物語

怪異現象に取り憑かれた少女たちと吸血鬼もどきの主人公が織り成すホラーアクション。ホラーとは云い条コミカルな会話シーンが多いので陰鬱な感じはありません。

本放送がTVで12話まで、残り3話がネット配信と云う変わった形態が取られていました。しかも不完全な形で放映されており完全版はDVDかBDで補完されると云うのも新しい試みと云えますね。これはこれからの時代に即した施策かも知れません。

内容的にはなかなか面白いのですが、ちょっと底が浅いかなと云う印象を受けます。作画レベルも若干低レベルですね。
これも放送形態と同様に原作や連作となる小説を読んで補完せよと云う意味なのかも知れません。個人的な印象としては「幼稚な京極堂」です。

個人的評価 : ★★★




08
らき☆すた

オタク女子高生と仲間たちとの日常をのんびりと綴ったアニメです。
「ちびまる子ちゃん」「あたしんち」など随筆系物語の軽いオタク版だとすれば分かり易いでしょうか。
個人的に大好きなアニメです。なんてことない内容の羅列に過ぎないのですが、ついつい見てしまうと云う癒し効果のある作品ですね。

主人公がオタクとなっているので濃いワードや内容が出て来る事もあるのですが、どちらかと云うと「ひとりごち」で流れるため分からなくても分からないなりに楽しめる風体となっているので安心です。

特筆すべきはテーマ曲である「もってけ!セーラーふく」の素晴らしさですね。オリコンの週間チャートで初登場2位を記録したのも頷ける出来映えを誇っています。

http://www.youtube.com/watch?v=1GFhl7WOIiw&feature=related

百聞は一見にしかずと云う事でYouTubeの動画を貼って置きます。未見の方は是非。

個人的評価 : ★★★★






今回紹介したアニメはオタク寄りと書きましたが、そうではない一般の方でも充分に楽しめる作品群となっています。実際アニメに疎い私でしたが仕事用とは云え見始めたものの何れも夢中になって鑑賞出来ました。
どちらかと云うとこの手のアニメに偏見と嫌悪感を持っていたのも事実です。これはアニメ本編にと云うよりはアニメをのみ溺愛するオタクへの嫌悪感だったりする訳ですが……。

ライトノベルを原作とするアニメが多いのが最近の傾向ですね。ライトノベルは内向的な純文学などと違い人物のアクションから物語が発展する場合が多いので、映像を伴ったアニメとの相性は抜群だと云えるでしょう。
しかし「禁書目録」や「化物語」のように主人公が大した理由付けもなく人助けを行い、大きな事件に巻き込まれて行くと云う手法には限界があると感じます。無欲の奉仕には人間としての嘘と矛盾が隠されているからです。ここらの問題が解決されて行けば更に完成度が高くて大人の鑑賞にも堪え得る作品が増えて行く事と思います。その点で「ハルヒ」の完成度は他の作品から一歩抜きん出ていると云えますね。

私はこれからもちょくちょくとアニメを鑑賞したいと考えています。これは勿論、実写映画や小説などと並行して行うと云う意味です。オタク向けの作品だからと毛嫌いせずに良いものならばボーダーレスで楽しめる融通を入手したいと願っているからに他なりません。

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