My Favorite Game 100 ファミリーコンピュータ編 46
●ディープダンジョン
DOG 1986年12月19日発売(FCD)
ファミコン初の全編3DダンジョンRPGですね。操作性やゲームバランスに難のある作品だったと思うのですが、この手のRPGに飢えていた私は発売日に書き換えして楽しませてもらいました。
3Dマップを方眼紙に書き起こして行く作業の充実感は、それだけで冒険していると云う気分にさせてくれたものです。
今はとてもじゃありませんが、そんな悠長なプレイスタイルを楽しむ余裕なんてありません。いつの頃から時間に追われる忙しない大人になってしまったんだろう……。
●闘いの挽歌
カプコン 1986年12月24日発売
原作は同年に発表されたAC版となっています。AC版の記事は以下でどうぞ。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/12/post_11.html
忠実な移植を目指したと云うよりは、ファミコン向けにマイナーアレンジを加えた作品となっています。
これまであった同社の移植作品とは違っていて、純粋にゲーム部分を再現しようとしている節が見受けられます。
今迄がグラフィックス7、サウンド2、ゲーム性1……と云う案配だとすると、本作はゲーム性6、グラフィックス4、サウンド2……ほどに変化していると云えるでしょう。
これにより「魔界村」などと較べて断然まともに遊べるレベルとなっています。
どのような理由で以て移植方針が変わったのかを知る術はありませんが、これは歓迎すべき方向転換には相違ありませんね。
穿った見方をするならば、ファミコン性能では致し方ないと云う理由で、AC版グラフィックスの再現を諦めて見たら、ゲームとして遊べるレベルのフレームレートを入手する結果が付いて来ただけ……とも考えられます。
原作であるAC版がマイナーであるが故、見逃され易い作品ではありますが、ゲームメーカーであるカプコンがファミコンへオリジナル作品を提供する前夜に、その岐路を確認させてくれる重要なゲームであったと云えるのかも知れません。
高難度で知られる原作をマイルドな風合いに調整した事で、現在でもそれなりに楽しめる作品となっています。スクリーンショットを撮る為にプレイして見たのですが、25年後に改めてゲームとしての「不朽」を考えさせられました。売上本数と話題性に優れ未だ語られる事の多い「魔界村」よりもずっと楽しめるゲームであると肯える皮肉を以てして。
●聖飢魔Ⅱ 悪魔の逆襲
CBSソニー 1986年12月24日発売
旧態依然としたゲームシステムのキャラクター版権物……としか云いようがありません。内容としては横に2画面分の広さを持ったフィールドで行われるサイドビューのジャンプアクション物で、地形に阻まれた形で配置されているターゲットを全て回収すると1面クリア。ちょっとしたパズルアクションシューティングとも捉えられます。。
全てに於いて中途半端な出来でアイディアにも何ら創意工夫を見出だすこと能わず。低俗凡庸を地で行く作品と云えるでしょう。
しかし当たり前のゲームシステムであるが故、なんとなく遊び続ける事も出来てしまいます。聖飢魔Ⅱを目当てに購入したライトユーザーであれば、これはこれで良かったのかも知れません。否、そんな筈ありませんね。このようなやっつけ仕事で垂れ流されて行くゲームがファミコン業界を斜陽へと陥れて行った訳ですから。
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コメント
久々の更新が嬉しいクリスです(^^ども。
>今はとてもじゃありませんが、そんな悠長なプレイスタイルを楽しむ余裕なんてありません。いつの頃から時間に追われる忙しない大人になってしまったんだろう……。
否定や肯定の話ではないんですが、僕もこないだゼルダを60時間以上プレイしてクリアした際にふと思いました。
初代って何時間くらい掛かってクリアしてたんだろう
子供の頃の方が自由になる時間は多いんですが、年齢が若い、ゲームの経験が浅い分だけ、高密度高濃度になり、結果それほどの長時間じゃなくても、「やった」感があったりしそうだと思うわけです。PCエンジンの天外魔境で初めて時間を意識したプレイをしましたが、それでも43時間。アレ以前のタイトルで、アレ以上に遊んだモノがそれほど多いとは思えないんですよね。
ですから、ふと「悠長なプレイ」というキーワードに違和感を覚えたりした次第なのです。「今悠長だったと思えるだけで、実際は案外短時間だったんじゃないかなぁ」とか。
今ドラクエ初代をやったりすると、エミュのスピードアップを抜きにしても、ホントあっという間に展開していくんですよ。マジで時間経過の速度が変わったかみたいに。
投稿: クリス | 2011/12/09 21:54
クリスさんコメントどうもです。
「悠長なプレイスタイル」
当時の情報源も殆どなく自力クリアが当たり前だった時代……自分はかなり悠長に遊んでいましたよ。
家庭用もそうなのですが、どちらかと云うとAC版を想定して書いてしまっているかも知れません。
ゲーセン行ってプレイ、家に帰って予習と云う名の脳内シミュレーション……この繰り返しで毎日過ごしていました。
悠長って「のんびり気長に」と云う意味なので本来時間を計算する言葉ではないんですよ。
逆に云うと、時間と云う概念を感じないからこその「悠長」なので。
MAMEのプレイ時間を見ると、ドルアーガと忍者くんなんか各々200時間超えちゃっています。
現役時代や以前使っていたMAMEも含めたらどんだけ遊んでるのか分かりませんね。これこそ好きなればこその悠長と云えるのかも。
昨日はSkyrimを10時間も遊んでいるので、まだまだ自分の悠長は失われていないかな。
投稿: バブシカ | 2011/12/11 10:58