1/35 ドイツ駆逐戦車 ヤクトパンサー(後期型)
画像は20年前に作ってあったものを2年前に塗装し終えたタミヤ製ヤクトパンサーです。
基本塗装後に表面をシンナーで湿らせてから点描写を繰り返す手法で仕上げました。「ぼかしドッティング」とでも言えば良いでしょうか。なかなか深みが出たと自画自賛。
こちらは近い内に仕上げようと思っている基本塗装まで終えたJS3。潰れた饅頭に長い砲塔。三角木馬のように鋭角な車体。大好きな戦車です。
私は戦車模型が大好きなのですがガチ勢ではありません。ガンプラが発売される以前は1/76ミニAFVシリーズを多く作っていましたし、余程マイナーな戦車以外なら名称も知っています。しかし史実や開発経緯まで抑えているガルパンのガチ勢には全く敵わないと言ったところです。
ただ何の知識がないとしても戦車模型って楽しいんですよ。
これからプラモデルを作って見たいと言う方に「どのジャンルの物が簡単ですか?」と聞かれる事があります。大抵はガンプラのHGシリーズをオススメするのですが、中にはアニメ系はちょっと…と毛嫌いしている方も存在するんですよね。
ここで待ってましたとばかりにマシーネンクリーガーか戦車を推す事にしています。最近のマシーネンは接着剤がなくても作れるので、ガンプラを幼稚だと考えている浅く始めようとしている方への代替え案。
大人の新しい趣味として模型作りを始めたいと考えているような方には戦車を薦めています。
戦車模型の良いところは、工作完了するまで塗装が必要ない部分ですね。途中で塗装しなければならないと言うのは中級者以上でも億劫に感じるところでしょう。
戦車模型でよく言われる「あとから塗れない所は見えないところ」このタフな精神性こそが戦車道なのです。そうして、この格言は最近発売された新キットから50年前に発売された古いキットにも通じています。
誤解を恐れずに言うならば、戦車模型の組み立て方法は殆ど進化していないのです。これはパーツの分割なども実機に倣って行われているからであって、その縮尺模型を作る上での絶対真理である訳です。ここにメスを入れるのはリアリティを削ぎ落とす行為と一般であると言えるでしょう。
とは言っても最近のキットと古いキットの作り易さが同じである訳ではなく、最近の物であればあるほど親切でストレスなく組めるようになっています。
設計技術の向上は甚だしいくらいで細かなパーツの一体化が進められています。それまで一個一個作らなければならなかったサスペンションが車体に全てモールドされているのは当たり前で、しかもその整形は個別パーツに引けを取らないほどシャープに抜けています。
転輪は流石に別パーツとなりますが、キャタピラは限られたパーツ数に分割されており容易に組めて、組み上がると自重によるタワミまで演出してくれるのです。
タミヤ製品を組んだ事のある方なら、パーツの嵌合の良さに毎回覚える快感をご存じでしょう。その度に「流石タミヤだ」と独りごちるのです。
ただ中国トランペッターの製品だけは要注意です。ここまでパーツを細分化しちゃうのかあ…と言う無限地獄に陥ること必至です。その心意気私は好きですけどね。
塗装もWW2時代の物であれば単色で済む事が多いので気楽です。ドイツの三色迷彩などは上手くなってから挑戦すれば良いと思います。はみ出した接着剤だって汚し塗装でなかった事に出来ます。
戦車模型作りに於いてネガティブな要素は欠片もありません。ただ戦車自体に魅力を感じるかどうかだけなんですよ。
アニメメカのように長い角もなければ光る目もありません。動く箇所も限られていますから大股開きで見栄も切れません。何もない外装にバーニアを設置する事も出来ません。なにより迷彩効果を重視しているので見た目が地味です。
それでも必要な機能の為に必然とそうなった形状は説得力があり美しいものです。最初は全てが同じ戦車に見えるかも知れませんが、模型をひとつ作る毎にその個性が判然として来るはずです。組立説明書にある機体の解説を読めば確実に思い入れが増すでしょう。ガンダムで言うアムロみたいなエースパイロットが存在した事も知れるはずです。
まずは食わず嫌いせず多くの方に戦車模型を作って欲しいと思います。
戦車模型の入口の広さを紹介した積もりなのですが、全ての模型ジャンルに於いて頂点に君臨していると私が信じて疑わないのは「高石 誠」氏でもあります。戦車道は奥も深いですよ。
高石誠Google画像検索
https://tinyurl.com/ybt4pjcg
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