かりくみフェステボー
プラモデルを完成させる纏まった時間のない時や、なんか作りたいんだけど何かこれはと言うものに当たりを付けられない事があると思います。そんな時には手を拱く無駄を体現するよりも「仮組み」をする事をオススメします。
仮組みとは砕けて言えば、一先ず説明書通りにプラモを完成させないで組み上げる事です。
プラモを作らない方や最近のガンプラしか作った事のない方にはピンと来ないかも知れませんね。
昔のプラモはパーツの合いが至極悪かったり、なかなかに理不尽な組み立て方があったりしたので、まずはパーツ同士をマスキングテープなどで貼り合わせて完成形まで試しに組む事が推奨されていました。海外のプラモなんかは説明書を見てもどうやって組むのか分からない物まであったくらいです。
これが予行演習となり、接着剤を使う本番の組み立ての際に失敗を犯し難くなるのです。
また、改造派モデラーは仮組みを行ったプラモを四方八方から観察する事で、どのように作り直そうかと策を巡らすのです。塗装手順を考える事にも役立ちました。
現在の進化したプラモの多くは接着剤がなくても組み上がりますし、塗装しなくても設定通りに色分けされていますから、仮組みは無駄な工程となってしまった嫌いがあります。キットをストレートに組むのであれば確かに無駄な作業には違いありません。
しかし「改造しないと死んじゃう病」のモデラーには欠かす事の出来ないルーティンでもあるのです。それに仮組みさえしておけば今ではなくても本式に組む場合の時間短縮にもなりますから、軽い気持ちで作業に入れると言う安心感に包まれます。
余程の大物でない限り休日に2、3体は軽く作れるので気保養にもなるのが良いところ。
と言う訳で、ここ何年間の内に仮組みしたピュアでオボコな状態なプラモたちをアップします。
ガンプラ旧キット1/100ズゴックとゾゴック
左ズゴックは現在の目で見ても良い出来映えですね。股間のオムツがちょっと大きいのもまた可愛い。当時ストリームベースの小田さんも手を入れるところがないと褒めていました。個人的には後年発売されたどのズゴックよりもカッコイイと思っています。
それに比べて右ゾゴックはパチモン臭が半端ないなあ。ここまで酷いと作る気も萎えてしまうのですが、逆に素組みで作ってしまうのもアリのような気がします。
ザブングル旧キット1/100。右からカプリコタイプ。ダッガー・タイプ。ガラバゴスタイプ。いずれも40年近く前のキットですが、体型も悪くありませんし細かいディティールに関しては現在のキットより素晴らしいと肯えます。
同スケールのガバメントタイプ、オットリッチタイプ、プロメウスタイプはクリアパーツの金型が行方不明で再販が絶望的なのは本当に残念でなりません。
スーパーミニプラの1/144ザブングル・セット
食玩扱いで2016年にバンダイから発売されたキット。オッサンホイホイ素晴らしい内容です。小型WM3体は初のアニメ設定版ですがディティールアップしてくれと言っているようです。
ザブングルとギャリアも良い体型です。ただこのシリーズはプラが脆いからか組んだあとパーツのポロリが多いので接着剤が必要になると思います。
RRR1/100ウォーカーギャリアとミニプラの比較。
念願の1/100が30年の時を経てやっと新規発売。涙がちょちょ切れました。開発途中の光造形の体型がアレだっただけに文句なしで格好良く見えます。
組み上がるとかなりボリューミーなメカなので満足感も高し。頭部が小さすぎて同スケールフィギュアが乗せられないのは愛嬌です。初回生産分にはレッグタイプ2体と小冊子がオマケで付いています。
RRR1/100エルガイムMk.Ⅱ
これも文句なしの格好良さ。太腿が小さい以外体型に不満はありません。ただ左右のバインダーが重すぎて肩の関節がすぐへたってしまいます。顔のマスクは作り直す積もりだったからか失くなってしまいました。
因みにこのRRRシリーズは80年代のサンライズ作品を現在に開発し直す意図で始まったものの、残念ながら早々に終了してしまいました。
もっと詳細に言えば古いキットをMG化する目的だったと思うのですが、この企画の時点で失敗していたと思います。
客層は当時の子供で現在の40~50代だとすれば、もう少し簡易な内容にすべきだったはずです。モナカキットとMGの中間でややモナカ寄りのHG辺りが着弾点だったのではないでしょうか。ガンプラを作り続けてくれていたユーザーであれば容易く完成させられるキット内容でしょうが、懐かしさで復帰して作るには複雑すぎますし値段が高すぎました。
バンダイの商品はしばしば策に溺れる事が多いと思います。開発者のエゴとも言えますしマーケティングの不備とも取れます。今までどれだけのIPを無駄に潰してしまったか知れません。
箱絵を髙荷義之氏または開田裕治氏に頼まなかった時点で負け戦が決まっていたのだと思います。CGやアニメイラストの箱絵では誰も喜びませんよ。そうして如何にも子供のオモチャ然とした箱を持ち帰って許容してくれる奥さんがどれほど存在しているのか、真面目にデータを取った方が良いのではないでしょうか。
1/40オーガス量産型
イマイ社2000年の再販キットです。体型が破綻していますがプラキットで4種類に変形出来る機構は凄い。可動軸にメタルパーツを使っていたり豪華な内容となっています。
1/72ダグラム
2014年にマックスファクトリー初のプラキットとして発売されました。体型に関して色々文句はあるのですが、出してくれただけでも感謝しなくてはなりませんね。可動ギミックなどはガンダムHGシリーズにも遅れを取っていない素晴らしい内容となっています。
画像はランペイジ社の改造レジンパーツを取り付けた状態となっています。
1/72ブロックヘッド
こちらもマックスファクトリー社のキットです。内容は素晴らしいのだけれど体型のバランスが悪いと思っています。スカート部分を削っていて気付いたのですが、腰が前方に付き過ぎているのだと思います。あと顎から繋がるパイプが何か下品に見えてしまいます。
ガンプラで言うところの1/144シリーズなのですが、大きさ的には1/100ほどあるので組み上げた時の満足感は高いです。大好きなメカなので文句が出てしまいました。
1/72アイアンフット
こちらもマックスファクトリー社製品。個人的にダグラムの中で一番好きなメカです。画像では分かり難くしていますが、やっぱり体型のバランスがちょっと悪いかと思います。と言ってもポーズを付けさえすれば看過出来る程度のもので問題とはなりませんね。
1/72ビッグフット
こちらもマックスファクトリー社製品。この中で最後発のキットなので全く文句のない素晴らしいキットとなっています。ブロックヘッド同様「すごく…大きいです…」
1/144HGジュアッグ
最近のバンダイ製品なので非のない内容です。仮組みしたあと頭部にパテを盛って遊んでしまいました。最終的にはトゲを付けたりパイピング増し増しにしてマッドマックス化しようと思っています。
1/72アラドAr555爆撃機
現実では計画だけで完成しなかったドイツ爆撃機です。Revell社のこれは仮組みと言うよりは素組みでほぼ完成している状態。キワモノキットだけど良く出来たキットです。
1/144 サンダーバード1号
青島文化教材社の傑作キット。パーツ数が少なく接着剤だけあれば簡単に形になります。近い内に素組みしようと思っている候補のひとつです。
1/600スーパーミニプラのイデオン
今の時代にイデオンの新規キットが発売されるなんて感無量。バンダイさんありがとうございます。いつかハードディティールアップを施して作る予定ではあります。
真ん中は修理の為に帰宅しているケロメカです。
1/20スコープドッグ
プレミアムバンダイで購入したソリッドシューターとラウンドムーバー付きキットです。
作る前は体型がイマイチだと思っていたのですが、全然そんな事はありませんでした。ボリュームがあるので仮組みだけでも大満足出来ます。
1/35スコープドッグ
wave社のレッドソルジャー4機同梱キットの一種類。友人たちと共同購入して分けました。最も優れたプロポーションのスコタコだと思っています。手を入れる箇所が殆どないので整形処理だけして速攻素組みしました。
1/100一七式衛人 継衛改二
シドニアの騎士の主役メカです。原作やアニメではよく分からなかった構造などが知れて仮組みが楽しかった。コドブキヤ製品なのでパーツのエッジがキレキレ。このキットも素組みで十分かなと思われます。
リブギゴ
Dr.スランプ アラレちゃん1982年の映画「ほよよ!宇宙大冒険」に出て来たモビルスーツらしき物。スケールは1/144っぽい。再版キットを購入したその日に偶然Facebookで鳥山明先生とフレンドになったのですが、投稿はひとつもせずに辞めてしまったようです。
HGドムのガワを交換する形で改造すれば格好良くなりそう。
1/35IV号人型重機 (RIESEN PANZER IV)
クラウドファンディングで資金を募りキャビコモデルズから発売された架空兵器です。デザインの好き嫌いはあるかも知れませんがとても良く出来たキットです。AFV仕上げで作りたいですね。
1/100スーパーミニプラ ガリアンと鉄巨神
鉄巨神は知らないメカなのですが、ガリアンともにカッコイイ出来映えですね。プレバンでプロマキスとウインガルも購入してあるので早く作りたいと思っています。
RRRシリーズとは違ってこちらは「分かっている」内容。しかし企画の方は既にバンダイにはいない模様です。
右のブッシュマンはマックスファクトリー1/72。
1/72バトロイド バルキリー VF-1J
イマイ製品をバンダイが再販したものです。画像では肩の位置を高くして付けていますが、これだけで俄然格好良くなりますね。改造せずとも四肢の位置変更だけで格好良く生まれ変わるのが旧キットの良いところです。
1/48Xウイング・スターファイター
手前がファインモールド社から2007年に発売されたもの。映画プロップモデルからは随分と離れたプロポーションですがヒーローモデルの印象を与えてくれる格好良さ。後期の製品だからか同社としてはモールドも曖昧で少し残念なところがあります。
1/48Xウイング・スターファイター
奥がバンダイから2015年に発売されたもの。ムービングエディションと銘打って光と音、翼の自動可動演出が組み込まれています。プロポーションはルーク乗機のLED5を忠実に再現していますが、バンダイ製品はスジボリが太すぎる…全て埋めてから彫り直すのは大変ですね。
あと残念なのはスターウォーズファンが誰も望んでいないギミックの為に定価一万円を超えてしまった事。不人気キットとなり半額の投げ売り常連となってしまいました。この失敗の反省は後のスターデストロイヤーで改善される事となります。
1/12ダース・ベイダー
フィギュアシリーズ第一弾だったからかプロポーションは微妙な出来映え。組み立て易さとギミックは素晴らしい商品です。肩をすぼめるだけで格好良くなると思います。
1/12ストームトルーパー
文句なしでカッコイイのですが逆にストームトルーパーとしては格好良すぎる困った商品。ダース・ベイダーと同様にプラの質感が劇中のものを再現しているので塗装しないで沢山作るのが正解と言えるかも。
1/12ボバ・フェット
これも最高にカッコイイ出来映え。組み立て易さギミックも含めて同シリーズの最高傑作かと思います。色分けの再現度も高いので汚し塗装だけでも十分と感じてしまいます。
1/12キャプテン・ファズマ
新シリーズのボバ・フェット的な役回りなのかと思っていたら何もなく死亡してしまうなんて…。キットの出来は素晴らしくて最高。近い内にメッキの輝きを消す作業だけして仕上げたい。
1/48 AT-ST
超大好きなメカなので速攻素組みで作ってしまった。大小プロップのごった煮ディティールだけど気になりませんでした。もう1機作って並べたいと思っています。
MPCの旧キットよりは良いのですが、デザイン上安定感がなく倒れ易いのでスリッパ部にオモリを入れた方が良いと思います。
1/5000 スター・デストロイヤー
ビークルモデル スター・デストロイヤー(小)
待ちに待った大きいスターデストロイヤー。発表された時は30㎝では物足りないのではないかと思ったものの実際に仮組みしたら大満足の出来映えでした。
初回限定版は「どろぼうひげ氏」提唱によるクリアパーツとその電飾方法を記した小冊子が付属。通常版は普通のプラキットとなっています。もちろん両方購入しました。Xウイングもこのように内容と値段を差別化すれば良かったのだと思います。
ビークルモデルも顕微鏡で見ないと分からないレベルのスーパーディティールで超オススメの一品です。定価¥660。モデルグラフィックス誌2018年8月号付録のクリアパーツ版もいつか電飾して作りたい。
1/5000怒濤のディティール。これは実際に手に取って確認して欲しい。プラモデルの認識を新たにするほどのインパクトですよ。仮組みしたあと机の上に置いて一週間ほど飽かず眺めていました。
1/95 Y-Wing Fighter
1984年に米MPC社から発売されたイージーキットです。現在の目で見るとなかなか…カワイイですね。今では出来の良いバンダイのキットがありますし、却って改造するくらいなら素組みで完成させた方が良いかなと思っちゃいます。ボクらの夢を未来へと長年繋いで来たキットに敬意を表する意味でも。
1/20タイレル P34 1977 モナコGP
F1ドライバーのロマン・グロージャンが日本GP中止の際にホテルで1日モデリングしたニュースに感化されて作りました。パーツ整形だけして2日で素組み完了。古いキットなのでなかなか歯応えがありました。幼少の頃完成に至らなかった訳だわ。
もともと流用パーツの為に購入していたキットなので買い直さないとなりません。
仮組みしてある物はこの倍はあるのですが、キリがないのでここいらで終わりにします。皆様も気軽に仮組みライフ若しくは素組みライフを楽しんでは如何でしょうか。個々プラモデルの素性を知ると言う意味でも有意義な活動だと思います。ブンドドして童心に返るのもまた一興です。
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