2008.01.03

ヴァンガード

Vanguarj

1981年にSNKから発表されたビデオゲームです。

基本としては右方向への強制横スクロールシューティング物なのですが、画像右上の面マップを見ても分かるように、斜め下、斜め上、真上へとそのスクロール方向を変化させて行きます。

ショットボタンが4つあり、それぞれ上下左右へのショット打ち分けを可能としています。
これは当時にして斬新で現在から見ても珍しいシステムと云えますね。

面の途中途中に設置してあるエネルギーゾーンを通過すると、自機が虹色に輝き無敵となります。この間は敵、敵弾はおろか地形さえも削りながら進めると云う豪快さ。
ショット方向を随時指定しなければならない戦略性と併せ、メリハリのあるゲーム性が生じています。
周回を重ねる毎にスクロール速度が上昇して行くのもまたスリリングでした。

地形によって変化する豪華絢爛なグラフィックスと複雑なゲーム性に魅了されて、小学生だった私は毎日夢中になりプレイしていた記憶があります。

本作はコナミの「スクランブル」を元に開発されたゲームではないかと考えられます。
進行方向が変化するシステムを搭載する事で4方向ショットが考案されたか、4方向ショットありきで地形の変化が必要になったのかは判然しませんが、グラフィックスやサウンド面にも「スクランブル」の影響が垣間見られます。

「スペースインベーダー」に対しての「オズマウォーズ (1979)」と云い、後年の「フロントライン」「戦場の狼」に対する「怒 (1986)」と云いSNKは有り物を利用した独自アレンジに長けていると云えますね。

余談ですが、地形スクロールの変化やドリルレーザーあたりを見ると、直接的ではないものの「沙羅曼蛇 (1986)」への影響を感じる事も出来るかと思います。

20数年振りにMAMEで起動して見たのですが、現在にプレイしても十分に楽しめる内容でした。ビデオゲーム黎明期に見られた古臭いゲームシステムの文法があるものの、ことゲーム性に関しては当時の輝きを失っていません。これはショット打ち分けシステムに後継が少なかった分、私たちに免疫の付いていないが為の恩恵とも云えるでしょう。
シンプルながら複雑で面白い……これが現在に於ける「ヴァンガード」の評価ではないかと思います。

年譜の欠如は手垢の見られない骨董を新品に変化させる……とも考えられますね。


以下はプレステコントローラーで遊ぶ際のcfg設定です。ボタンの並びとショット方向を一致させているので遊び易くなる筈です。温故知新いまでも十分に熱く楽しめる名作ですよ。


P1ボタン3……× 下ショット(ボタン 2)
P1ボタン4……△ 上ショット(ボタン 0)
P1ボタン2……○ 右ショット(ボタン 1)
P1ボタン1……□ 左ショット(ボタン 3)

またボタン全ての連射を常時ON(速度 1)にしても良いと思います。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.02.02

検索ワード

Vivirante_1

久し振りにアクセス解析を見てみたら、一週間分の検索ワードがご覧のようになっていました。
なんで「ビジランテ」がこんなに……?

以前「ドラゴンバスター」が異様に検索されていた事はありましたが、お世辞にも名作とは云い難いビジランテにこれだけの需要があるとは思えませんねえ。

リンク元を調べてみましたが、どこかに貼られていた訳でもないようだし理由が全く分かりません。不思議だ……。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2006.09.26

Qバート

Qbert_1

1982年に米ゴットリーブ社より発表されたビデオゲームです。

疑似3Dで表現されたフィールド内のタイルを踏む事で、全て指定の色に塗り替えると一面クリアとなります。
ヘッドオン、パックマン等に代表されるドットイートゲームの亜流と取る事も出来るでしょう。ドットを全て取ると云う行為を他に置き換えたものとしては、床を塗り潰す「クラッシュローラー」「シティコネクション」あたりが有名な作品ですね。

操作は4方向レバー一本のみで賄うのですが、若干変わった方法が採られています。
画面を見ても分かるように、自機の移動方向が斜めに限定されているのです。これが為にオリジナルの専用コンパネではX型にレバーが取り付けられていました。
日本での販売はコナミが請け負っていたようなのですが、私の記憶だとテーブル筐体に通常通り+型でレバーが付いていたと思います。これが遊び難いのなんの脳がパニックを起こして一面クリアも出来ないほどでした。
床のない外周にも移動出来る事が徒となり、飛び降り自殺を繰り返すのが日常です。

出荷台数は少なくなかったものの日本ではそれほど馴染みのない作品かも知れません。しかし本国アメリカではかなりのメジャー作品のようです。ホビーユースパソコンへは大概移植されている事からでも人気の一端が窺えますね。

実際かなり面白いゲームとなっていて、24年後の現在にプレイしても古臭さを感じられないどころか夢中になってしまうほどです。
ただ難度が非常に高いゲームだとも思います。レベル1の4面までは普通に遊べるのですが、以降レベルが上がると、二度踏まないと指定された色にならない床や、色がループする床が現れてパズル要素と難度が激しく上昇して行きます。
その上せっかく色変化させた床を元に戻してしまう敵も出現して苛々させられます。

しかし自機を移動させる部分に高いゲーム性が隠されているので、ついつい遊び続けたくなる魅力を持っているんですよねえ。
それと併せて効果音が出色の出来映えを誇っています。敵に触れてミスした際の宇宙語?と外周へ飛び降りた後の死亡音、ゲームオーバー時の音声合成「Bye Bye」などなど。
日本人の引き出しからは出て来ないだろう自機キャラクターデザインも魅力の大なるところです。

まだプレイされた事のない方に強くお奨めしたい固定画面パズルゲームの傑作です。

Continue reading "Qバート"

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2006.09.03

ポンポコ

Ponpoko_1

1982年にシグマから発表されたビデオゲームです。制作はセイブ開発となっています。

4方向レバーで自機タヌキを操作しジャンプで穴や釘を飛び越しながら、固定画面内に散らばった8個のベジタブルを集めると1面クリアとなるループゲームです。
敵は階層を左右に移動しているだけなのですが、ジャンプで飛び越せないので階段を使ってやり過ごします。
「?」印の壺には点数アップかタコのような敵どちらかが潜んでいます。出現場所が決まっている為、タコを出さないようなパターンを作る事が上達の近道と云えますね。
固定敵であるヘビとタコが組み合わさる事で、クリア出来ないパターンになってしまう可能性もありますので重要な暗記どころです。


アーケードゲームと云うよりは当時のパソコンゲームらしいチープな味わいを持った作品と云えるでしょう。
そして「たんたんタヌキのどキャンタマ~♪」や「しょ・しょ・しょうじょうじ♪」等の童謡をあしらったBGMは牧歌的な雰囲気を提供してくれます。難易度も高くない事から漫然と楽しむには向いていますね。デパートの屋上ゲーセンで結構遊んでいた記憶が残っています。

「グルメたぬきはベジタリアン」
本作の有名なキャッチフレーズなのですが、実際には野菜と果物が混在しているし最後のベジタブルターゲットが「ビール」と云うのは何ともかんとも……。

Ponp0000

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.08.19

サイバリオン

Syvalion01

1988年にタイトーから発表されたビデオゲームです。

バブルボブルの作者としてお馴染みのMTJさんの作品であり、高解像モニターとトラックボールをあしらった専用筐体で出荷されました。タイトーとしても力を入れていた80年代最後の大作と呼ぶに相応しい作品と云えるでしょう。

MTJさんは当時ゲームデザイナーとして時の人であり、ビデオゲームと云うものを理解していた数少ないクリエーターでもありました。
氏は理路整然とした内容を考案するに長けたシステマイザーだったと思います。事実本作は企画として紙の上で見た場合、まず完璧と云えるほどの完成度と納得性を有しています。
しかし実際には一部のマニアに支持されたのみで、早々とゲームセンターから姿を消してしまいました。
素晴らしい企画であるのに何故? 今回は本作のゲームシステムを簡単におさらいしながらその原因を考えて見たいと思います。


●操作方法

自機であるメカドラゴンをトラックボールで操作し、攻撃ボタンを押す事で射程距離のある炎を吐き出します。
炎は無敵の強さを持っており、ボスと破壊不可能な敵を除き、全て一撃で倒せるようになっていますが、連続使用する事で画面下部のゲージが減少して行きます。それに併せて炎の射程距離も短くなる仕様です。

炎ゲージはボタンを放しトラックボールを動かす事で回復。ボールを激しく回す事で回復量も大きくなります。


自機はダメージ制が取られており、ダメージを受ける毎に尻尾の方から関節が赤くなって行きます。
七つある関節が全て赤く染まり次にダメージを受けると爆破。ストックが一つ減ります。


――トラックボールの操作性が良く調整されていて自由自在にドラゴンを動かす事が出来ます。そのアナログ特性を活かした炎ゲージ回復も良く考えられている部分です。

――炎は無類の強さを発揮しますが、ゲージを消費する事で攻撃出来ない時間を作りバランスが取られるようになっています。この回復バランスも適正ですね。

――ダメージが自機グラフィックのみで確認出来る本システムは素晴らしいの一言です。
他にもシステムとグラフィックがデジタル化されています。点数アイテムは丸、回復アイテムは三角と区別されており、倒せない敵は青い膜に被われています。これは一目見てシステムを知らしめる最良のアイディアと云えるでしょうね。個人的に本作の白眉だと感じる部分です。

システム上ここには全く不備が見られません。


●ストーリー

全5面エンド。ラウンド開始時に一枚テキストによる物語が表示されます。
プレイヤーの行動で物語は様々に分岐して行き、エンディングが100種類用意されています。
文章の中にヒントが隠されており、それに則った行動を取る事でストーリーが変化したり、特殊アイテムを入手出来たりします。


――それまでのアーケードゲームには有り得なかった本作のみの新機軸と云えます。
文章や内容が特に秀でている訳ではありませんが、このシステムは以後類を見ない斬新な輝きを放っています。
ただフラグ立てが曖昧でストーリーを狙って変化される融通性はありません。これは善し悪しの評価とは別次元の話ですね。


●マップ

ストーリーと同様に面マップも自動生成されます。これにより毎ゲーム、パターン化出来ないランダム性を入手しています。

当時、完全なるパターンゲームの善し悪しが論議されていました。ここは制作者やプレイヤーの嗜好によって変化する部分でしたので答えのない設問だったと云えるでしょう。保守的プレイヤーはパターンゲーム派、ランダム化を求めていたのは少数の前衛派プレイヤーと云う印象が残っています。
MTJさんやUPLの藤沢勉さんがランダム化を推進する最右翼だったとも思われます。このランダム化の話は長くなりそうですので次の機会に回します。


難易度についてもここで書かせていただきます。
本作はプレイ内容によってゲーム難度が変化して行きます。具体的にはノーダメージ、ノーミスか否かと云うスコア的なフラグです。

面クリア時ノーダメージで20万点、面通しノーミスで200万点のボーナスが加算されます。次面スタート時に難度が決定するのだと思うのですが、スコアが高いほどベラボーに難度が上がって行くのです。

具体的な難度の上昇は、マップの複雑さ破壊不能な敵の配置、敵キャラの打つショットの形態などに代表されます。
また或る点数以上を獲得していると最終面に隠しボスが出現するフィーチャーも仕組まれています。ここにも乱数要素があり1:4の確立でスコアに対応した敵サイバリオンが出現すると云うものとなっています。

――難易度に関しては良くもなく悪くもないと云った感じですね。普通に遊ぶ分には特に難しいゲームではなく、プレイ時間もやや短く感じるものの適正だとすればそう思えなくもありません。
ランダム要素を前面に打ち出した作品ですので、1日に何回か遊ぶと云うプレイスタイルを推奨しているものと思われます。


●問題点

ここまで非の打ち所が見あたらない本作のゲームシステムでしたが、一般に受け入れられずマニアにも人気が出なかった原因は判然としています。それはプレイアビリティが低かったからです。
操作性も良く難度も適正、なのに何故プレイアビリティが低いのか。全ては面マップの自動生成に起因しています。

下の画像を見ていただければ分かるように、自機の移動出来る範囲が狭すぎるのです。これが為にせっかくのトラックボールが持つアナログ特性が犠牲となっています。
実機をプレイされていた方でしたら分かると思うのですが、本作に於いてトラックボールを思いっ切り転がす状況はほぼ皆無でした。
あったとしても炎ゲージを回復する時だけに限られます。それにしても自機を地形にぶつけながら回復、または小さな円運動を素早く繰り返すだけに留まります。

Syvalion02

広い空間がない為にダイナミックな移動を行えないのです。操作性が良いだけ逆にこれがプレイヤーにストレスを感じさせました。また地形にぶつかると自機が若干弾かれるシステムが取られています。これが狭い地形で思ったように移動出来ない弊害を生み苛立ちを感じさせました。
難度が上がると狭いところに破壊出来ない敵が配置される事が多くなります。そこを通り抜けようとする際に操作ミスしてしまうと、地形に弾かれる事で連続的にダメージを受けて死亡するケースも少なくありません。

本作の欠点はただこれだけなのです。ただこれだけなのにプレイアビリティが破綻してしまったのです。
自動生成される地形のブロック単位がもう少し大きければと残念に思われます。拡大縮小のグラフィック機能を持ったハードですので、それを利用した施策もあったのではないかとも感じます。そこにはグラフィックの破綻と云う別の罠が仕組まれていたとしてもです。

ゲームとして新しいシステムを多数搭載した作品でしたので、一般の人を巻き込むようなヒットは望めなかった事でしょう。しかしマニアにも受け入れられなかったプレイアビリティには大きな問題が残されています。
これだけ企画として斬新で紙の上での完成度が高い作品なのですから尚更です。マイナー作品に数えられてしまうだろうサイバリオンが評価される機会、研究に値する意味をも時代が奪ってしまったと云えます。

現在はプレステ2で発売されているタイトーメモリーズ上巻に収録されていますので、遊べる環境が一般に開放されています。
個人的な趣味、面白さ詰まらなさに関係なく、ゲームデザインを研究するには格好のテキストたり得る作品だと自信を以てお奨め出来ます。


ここからは余談です。サイバリオンが大好きだと云う方は読まないで下さい。気分を害する恐れがあります(ちょっと大袈裟)。

Continue reading "サイバリオン"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.08.06

不朽の名作?

ココログに新しいアクセス解析が導入されていたので見ていると……

Word01

ドラゴンバスターって今現在そんなに人気があるのだろうか?

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2006.07.15

クリスタルキャッスルズ

Cc03

Cc01Cc02Cc04Cc05Cc06Cc07Cc11Cc12Cc08Cc09

1983年に米アタリ社から発表されたドットイートタイプのアクションゲームです。

画面フィールド上の点(ドット)を全て取る事で面クリアとするゲームシステムは、ヘッドオン(1979)から端を発し、パックマン(1980)の世界的な大ヒットで不動のものとなりました。以後もパックマンの派生やコピーゲームから様々な種類の作品が生まれる事になります。

クリスタルキャッスルズも完全なるドットイートゲームの亜流と云えますが、1983年と云う後発時期から工夫を凝らされた作品として発表されました。
先ず目を引くのが素晴らしいグラフィックです。それまでのドットイートゲーム並びにビデオゲームは、システム把握の容易さとハードの貧弱を理由に2D画面で作られているのが当然でした。
本作も疑似3Dの域を出ない作品とは云えるものの、絢爛な立体表現とセンスの良さが融合しており、現在の目で見ても際だった強い個性を感じさせてくれます。
立体交差と高低のある地形、トンネルやエレベーターと云った仕掛けも上手く機能していますね。
面スタート時にワイヤーフレームで描かれて行く背景は一見の価値アリです。また、それぞれの面に名前が付いているところも新しい試みだったのかも知れませんね。

操作はトラックボールとボタン(ジャンプ)1個を使用します。
ここは評価の難しいところで、トラックボールの特性を活かすべくドットが配置されていたりもするのですが、細かい移動を余儀なくされる部分で思ったように操作出来ず苛々してしまう事もあります。
ゆっくりと移動してドットを取れば良いのですが、高次面になると敵移動スピードが極端に速くなるので、自機もトラックボールのデジタル特性を活用しなければならなくなり誤操作を誘発させられてしまいます。
企画段階では正解と思えたトラックボールによる操作が、難度調整の段階で反古になってしまったと見て取れます。

他のドットイートゲームに見られない特徴としては、敵もドットを食べてしまうところですね。
これにより不可抗力的に面クリアしてしまう事もあります。が、このシステムを利用しなければ高次面はクリア出来ないものと思われます。それくらい敵の移動スピードが上昇しますし、トラックボールによる操作の難しさがネックになって来るのです。

通常、攻撃の手段を持たない自機のクマさんなのですが、敵がドットを食べている時は体当たりする事が可能となります。倒した敵は以後復活しないので、ドットを食べさせて攻撃するタイミングも重要になって来ます。
他にはジャンプで飛び越えた直後に倒せる敵や、無敵アイテムでのみ体当たり出来る敵など攻撃方法もバラエティに富んでいます。

ゲーム性はそれほど高くなく特に面白い作品とは云えません。しかし独特の操作感とハイセンスなグラフィック(マーブルマッドネス1984に繋がるかのような)がちょっとした麻薬性を醸し出しています。プレイ出来る環境をお持ちの方にはお奨めしたいアタリゲームの傑作ですよ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.01.28

メジャーハボック

mhavoc

1983年に米アタリ社から発表されたビデオゲームです。

この作品はベクタースキャン(ワイヤーフレーム)ゲームの最高峰とも呼べる最後の大作です。
1979年のルナランダーから始まり、同社は数々の名作とされるベクターゲームを発表して来ました。

’79 アステロイド (全方向移動シューティング)
’80 バトルゾーン (ツインレバー3D戦車シューティング)
’81 テンペスト (リアビュー移動制限シューティング)
’82 クァンタム (トラックボール敵包囲アクション)
’82 ブラックウィドウ (ツインレバー全方向シューティング)
’83 スターウォーズ (同名映画3Dシューティング)

以上が主だった素晴らしい作品群です。これ以降は’85にスターウォーズ帝国の逆襲が存在するくらいですね。
メジャーハボックは一時代を築いたアタリ社ベクターゲームの総決算とも取れる絢爛な内容を誇っています。

先ず主人公が戦闘機に乗り込み宇宙空間へ飛び立つシーンから始まります。このような演出は当時のゲームには皆無であったと云えるでしょう。

mhavoc2 mhavocrv

そうして俯瞰から眺めた形のシューティングゲームとなります。全ての敵を破壊すると(例外あり)敵基地への着陸ステージが始まります。
無事着陸すると主人公が戦闘機から降り出て来て、本作のメインとも云える迷路ステージとなります。ここではダイアルコントローラーで主人公を左右に操り、ジャンプで上昇しバリアを張り敵や罠を凌ぎつつ原子炉を目指します。

mhavocp原子炉を停止させた後は、いま来た迷路を時間内に脱出しなければなりません。無事脱出した暁には次面コマンド画面へと移り、ブロック崩しゲームを一定時間遊べます。
以降はシューティングステージへと繰り返します。

とにかく豪華な内容だと云わざるを得ません。文章にしてしまうと取り止めのないように思えるかも知れませんが、ベクターの特徴を使った画面表示がやや強引ではあるけれど流麗さを約束してくれています。
現在の目で見てしまうと個々のゲームは印象を中途半端に思わせますが、ベクタースキャンの魅力がそれ以上の楽しさと興奮を提供して飽きさせません。シャープに感じる高いゲーム性と独特な物語進行は他の追随を許しませんでした。そうしてベクターゲームは時代の流れに幕を閉じてしまったのです。

メジャーハボックは個人的にも大好きな作品です。機会があればここからベクターゲームしか有していなかった独特なゲーム性を研究してみたいと思っています。

| | Comments (3) | TrackBack (0)

2006.01.27

プーヤン

pooyan

1982年にコナミから発表されたビデオゲームです。

それほど有名な作品ではないと思うのですが、アイディア性に秀でたコミカルな固定画面シューティング物の佳作となっています。

先ず特筆すべきなのはポップなグラフィックから作られた世界観でしょうね。
色彩自体は当時のゲームとして見ても平凡の域を出ていないのですが、キャラクターが愛らしくて憎めません。その造形自体もまた並程度のもので大した事はないのでしょうけれど、没個性的な部分に不思議な魅力が隠されているようにも思えます。ヘタウマ絵の安心感とでも云えましょうか。

固定画面の中に絵としての情報が詰め込まれているのも特徴の一つです。
自機であるママが乗るゴンドラ、それを操作する男の子ブータン、小屋や牢屋の中で暢気に構えているのはタイトルに冠された女の子プーヤンとなっています。

敵であるオオカミは風船発生装置を操りプーヤンを捕まえに来ます。或る時は梯子からママを噛み殺そうとしたり(ミスする毎に自機の移動が制限される)、また或る時は崖の上から岩を突き落としてママを殺そうと躍起になります(小さなミスを繰り返す事で大きなミスとなる)。
バルーンボンバーの移動制限とインベーダーの侵略が上手くシステムに組み込まれていると見ても良いかと思います。

当時としては比較的ゲーム性が高く出来上がっていました。
自機ショットである矢が2連射出来る事と、貫通弾である肉の存在が秀逸ですね。

敵の弾が放物線を描くように飛んで来る事や、防御された自機ショットがその真下の敵に当たる融通性も面白い部分です。
ただ詰め込まれたアイディアの為なのかシューティングとしての面白さが希薄となっています。これは現在にプレイしても同様の感を提供していると云えるでしょう。しかしアクションゲームとして捉えるとプーヤンは俄然面白いゲームに変化します。
以前記事を書いたラビオレプスも同様の作品ですね。プレイヤーの受け取り方でゲーム性が変化するのです。この部分には未だ話題にもならず解明されていない謎が含まれているのではないでしょうか。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.11.22

沙羅曼……蛇

lifefrcj

2ちゃんねるで誤字を指摘されていたそうなので直しておきました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.11.08

本日のドルアーガ

todruaga

久し振りにドルアーガの塔をプレイしました。
10面で間違ってシルバーマトックを失うもなんとか1ミスでクリア。扉と鍵の配置に助けられた形ではありましたが。
しかしこのゲームほどランダム要素が巧みに纏められた作品はないなと感じます。毎回新鮮な緊張感を提供してくれて飽きさせません。
高難度のゲームとして語られる事の多い本作ですが、幾つかのルールとセオリーさえ憶えてしまえば決して難しいゲームではないと思います。

具体的に云うと……
①マトック(壁を壊せるアイテム)を使った効率的な迷路の歩き方
②敵の出す呪文の防御方法(これも多くは場所取りが重要となります)
③アイテム出現方法の暗記

基本的なルールを知り上の3箇条を憶える事で適正な難度になると思っています。
しかし、ここにランダム要素が加わるので極端に難しくなる面があるのは否定出来ないのですが、逆に難しいとされる面が簡単になる事もあります。

私は或る時期ゲームから離れていた期間があったのですが、そこを除いてしまえば1984年以降定期的にドルアーガの塔を遊び続けて来ました。
アーケード、ファミコン、アーケード、ナムコミュージアム、MAME……と云った感じですね。
かなりの時間をドルアーガに費やしていますが、未だに飽和感を憶えた事がありません。これは良く出来たランダム要素の為せる業でしょうね。

少し幼稚な話頭を弄びますと以下のゲームが私の未だ遊び続けているゲームとなっています。

●ドルアーガの塔
●忍者くん魔城の冒険
●ダライアス
●バブルボブル
●ウィザードリィ

何れも適度なランダム要素、または不確定要素のあるゲームですね。一生を通して遊び続けられるであろうゲームに5本も巡り会えたのは僥倖の極みだなあと感じておる次第であります。

| | Comments (3) | TrackBack (2)

2005.10.14

バブルボブル42面

アクセス解析のワード検索を見てみると、バブルボブル目当てで来ている方の多い事が判りました。
タイトーメモリーズの発売を受けての事なのだと思います。昔遊んでいたけれど攻略法を忘れてしまった方や新規で攻略のコツを求めている方が多いのでしょう。
色褪せる事のない不朽の名作だけに納得出来ます。バブボブファンの私としても大変嬉しく感じられます。これを機会にもっと多くの方たちに本作の素晴らしさを知って貰いたいものです。

そして「バブルボブル 42面」と云うワード検索が意外と多いんですよね。
遊んでいる方なら分かると思うのですが、確かに42面は中盤の鬼門とも呼べる難しいラウンドになっています。実機で遊んでいた頃、私もこの面に散々泣かされました。
しかし多少のコツを掴むとノーミスでクリアする事も出来ます。完全なパターンとは云えませんが、以下にその方法を記します。
取り敢えず初心者向きの攻略としますので、パワーアップコマンドを入れてある事を前提に進めます。


bubl0002
まずスタートしたら速攻で下部真ん中のひでごんすかぶりつきで倒します。画像は失敗パターンとなっていますが、敵が動き出してしまったら諦めても構いません。

bubl0003
次に画像の位置までバブルンを移動します。左右どちらでも良いのですが、私は右側の方がしっくり来るのでそうしています。
頭上の敵に注意しながら最上段までジャンプします。この際、敵が左側に固まっているとベターです。


bubl0004
最初からいる3匹はバブルンが登って来た時のジャンプに釣られて、固まっているかジャンプしている筈です。そこへ泡を吐きながら突進します。
射程距離まで近付いたら3匹を泡に閉じ込められるだろうとして見切りジャンプ(左)します。この時に泡ボタンを連打しておく事で纏め割りを誘発させます。

この時点で下に残っていた敵も全て最上段に登って来ているでしょう。
泡吐きとジャンプを繰り返しながら敵に接近して行きます。ジャンプする事で敵は釣られてジャンプするので火を殆ど吐かなくなります。

敵を泡に閉じ込めたら、垂直ジャンプして敵方向の逆を向き泡を連打します。天井部で割れた泡が連鎖して敵を倒してくれます。逆を向くのは背びれで泡を割る為です。
斜めジャンプで敵の入った泡を割ろうとすると、復帰したての敵にぶつかる可能性が高くなります。もし連鎖で泡が割れなくても焦らずに垂直ジャンプして機会を窺う方が良いと思います。


bubl0005
これの繰り返しで面クリアとなります。

文字で書いてしまうと簡単なのですが、慣れるまではなかなか難しいでしょう。しかしこのパターンを実施出来れば上手く行ってノーミス、または1ミス程度の被害しか出ないと思います。


パワーアップのない状態でも同じパターンが通用しますが、かなりシビアな操作が要求されます。
久し振りに遊んで見たのですが、コマンドなしで100面のスーパードランクにやられてしまいました。或る回数まで左端が安全地帯となっているのですが、その回数を間違えて死亡と云う情けない終わり方です。通常面のパターンも50面を過ぎたあたりから断片的にしか思い出せませんでした。

しかし小1時間充分に楽しませて貰いました。暇を見てもう少しリハビリして見ようかな。

| | Comments (3) | TrackBack (0)

2005.09.28

アクロバットミッション

acrobatm

1991年にタイトーから発表されたビデオゲームです。開発はUPLとなっています。

UPL社のゲームらしい独特なシステムと世界観を持った強制縦スクロールシューティング物です。

自機を8方向レバーで操作しショットとボムの2ボタンを使用します。
ショットは前方に強い扇状に広がるウェーブと、自機の周囲を防御するように旋回してから前方に発射されるハリケーンとの2種類から成っており、パワーアップアイテムを入手する事で選択する形が取られています。それぞれ4段階までのパワーアップが可能ですが、極端に強くなる事がないバランスが良く出来ています。また、どちらのパワーアップを選んでも特に有利となる事がありません。好みに応じてと云った感じで使用出来ます。若干ハリケーンが使い易いかなと云うレベルですね。

ショットボタンを押し続ける事で溜め撃ちも可能となります。完全にチャージしないと発射出来ないのですが、敵弾も消し去る強力な攻撃を持っています。しかし如何せんチャージ時間が長いようにも思えます。ここは敵の出現位置を憶える事で許容出来るとしても、パワーアップアイテムを入手してからでないと使用出来ないのは不親切なところです。
最弱状態やミス復帰後の救済措置となっていない溜め撃ちでは、その真価も疑われてしまいますね。

自機が敵に触れてもミスとはならない部分は新しいゲーム性を提供してくれています。
その際に鳴る金属音も斬新な感覚を与えます。しかし、これと云ったシステムとの連動がないのは残念でもあり勿体ない感を募らせます。もう少し敵に触れる事を前提としたステージ構成があっても良かったのではないでしょうか?

自機は敵弾に触れて初めてミスとなりますが、直ぐには爆発せずに5秒間の猶予が与えられます。その間は通常の操作が不能となり、煙を吐きながらランダムに蛇行する自機を左右への舵当てだけで操作する事になります。このもどかしい操作感は絶品に値します。その後、爆発した自機と飛び散る破片に当たり判定が生じますので、ダメージを与えたい敵に近付いた方が良いと云う攻略法が編み込まれているのです。
この部分が本作の最も目立つ斬新なシステムですね。どうせでしたらボム一発分程度の破壊力があっても良かったのではないかとも思えます。
自機の復帰後に画面上の敵を消滅させるシステムを持ったシューティングゲームは多く見掛けますが、これの逆パターンにしてしまうと云う意味です。納得感も充分に得られる筈ですが如何でしょう。

自機が移動する際に逆方向にバーニアの炎が出る演出が付いているのですが、これはグラフィック上の演出だけではなく、当たり判定も有していて敵を倒す事も可能となっています。倒した敵の点数が2倍になると云うサービス付です。
しかし、見た目に分かり難い事と、ショット一発分の攻撃力しか持たない事から殆ど目立たないシステムとなっています。面白いアイディアだと思えるだけに、もう少し絵として分かり易くしてテクニカルな印象を与えて欲しかった部分ですね。


このような斬新を多く含んだゲームなのですが、その何れのシステムも不完全燃焼のまま捨て置かれているように感じられます。練り込みが不足しているとも取れますし、新システムを活かす土壌構成まで考えられていないとも云えます。
ここらへんはUPLの作品が持つ悪い癖だと思います。自機システムにだけ腐心して後はお座成りと云ういつものパターンですね。
本作に限って云えば、斬新なシステムを多数搭載しているものの、何か売れ線を狙っているような衒いも見て取れます。斬新の中途半端がそう見せているのかも知れません。
個人的には好きな作品ですしリアルタイム時にはそこそこ遊んだのですが、人にお奨め出来るものではありませんね。このもう一歩と云う感覚が同社を倒産に追い込んだ疑うまでもない事実と云えるのではないでしょうか。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2005.04.15

バーチャファイター(4)

vf0000

1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

プレイヤーの立場から云わせて貰ってもバーチャファイターは本当に面白いゲームでした。対戦プレイは勿論の事、1Pで遊ぶ意味の強い作品であったとも云えます。
本作にはスコアが存在せず、クリアの基準となるものがタイムしかありません。普通に遊ぶと全面クリアしても5分程度です。ドライブゲームのように上手いプレイヤーほどクリア時間が短くなると云うのはオペレーターからしても良い作品だったと思います。
或る程度遊び込んだ上級者はタイムアタックにも挑戦していました。私もウルフを使い挑戦していたのですが、20秒の壁を破る事は出来ませんでした(最速で16秒クリアと云う全国記録があったと思います)。

全面クリア後のエンディングがラウンドKO時のリプレイ再生となるので、如何に芸術的なシーンを演出するかにも燃えました。
ウルフであればジャイアントスイング下段投げで決めたり、アキラであれば隠しコマンド技であったダッシュP+KPPKの回し蹴りを演出して見たりとギャラリー受けするリプレイを狙ったものです。

バーチャファイターはそれまでの格闘物に較べると技ダメージの量が非常に大きく設定されていた為に、テンポの良い展開が約束されており、一日に何回でも遊びたくなる魅力を有していました。私もはまっていた当時は一日に全キャラクリアを達成しないと帰宅出来ないと云う病気にかかっていました。その上で対戦もしていたのですから何時間遊んでいたのかも分からない程です。

続編であるバーチャファイター2が登場するまでこんな状態が続いていました。これは私だけが特例と云う訳ではなく多くのバーチャジャンキーに共通していた遊び方であったとも云えます。


MAMEでも本作は対応済みなのですが、再現度はまだ低いと云わざるを得ません。
画面にゴミは出ていますし音の再現度もいまいちですね。内容的にはダメージを与えた際のキャラクターの浮きが低い為に、空中コンボが決められないのが一番の痛手でしょうか。ダウン攻撃の当たり判定もありません。
空中コンボにあまり頼る必要のないアキラウルフジェフリーあたりで遊ぶ分には問題ないかなとも思います。
取り敢えず気長に修正される事を願いたいものですね。もしそれまで我慢出来ないと云う元バーチャジャンキーの方には、エンターブレインから発売されているバーチャファイター10TH ANNIVERSARYをお薦めします。書籍扱いの商品なのですが、この中にPS2用のバーチャファイターが同梱されています。
バーチャファイター1のオリジナル(60フレームになっていますが)とバーチャファイター4EVOを1のシステムとグラフィックで遊べる内容となっていて大変お得感があります。勿論私も購入しました。が、はまる可能性があるので未だ封を切っていません。それほどバーチャファイター1は当時はまった一人のプレイヤーとして特別な作品なのです。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2005.04.14

バーチャファイター(3)

vf0013

1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

1991年のストリートファイターⅡから始まった対戦格闘物なのですが、爆発的な支持を経過した’93年当時は、2D格闘物に対する飽和感と閉塞感がゲームセンター内に少なからず存在していました。
ストⅡの亜流作品が氾濫する事でプレイヤーは混乱し、対戦筐体を専有し続ける常連客に一般ユーザーは戸惑いながら踵を返すと云う状況が見受けられました。
勇気を振り絞って乱入した一般ユーザーが常連にいたぶられて悄然として帰途に着く光景も日常だったと云えるでしょう。

一般ユーザーにとって遊びたくても遊べないジャンルが対戦格闘物だったのです。
そのような状況に登場したのがバーチャファイターでした。当初はセガから出た対戦格闘物と云う事で新しいもの好きのマニアが飛び付きましたが、それまでのストⅡ系対戦格闘物から流用出来ないテクニックと新しいルール、低いゲーム性に面白さを見出せず早速と諦められて人気も出ませんでした。

しかし、プロジェクターを使った専用のメガロ筐体は集客効果に秀でていましたし、ひとつのコンパネに1Pと2Pのレバーが配置されている都合上、他人に乱入される気遣いもありませんでした。
ここで以てバーチャファイターは一般ユーザーがマニアに気兼ねする事なく初めてでも遊べる対戦格闘物と成り得たのです。
余談ではありますが、同時期に発売されたスーパーファミコン用のストリートファイターⅡが未曾有の大ヒットとなったのも、ゲームセンターで遊べない組の功績が大きかったと思います。

そうして既知のようにバーチャファイターは一般層を巻き込んだ大ヒット作品となりました。
この頃になるとセガの通常(アストロ)筐体を組み合わせた対戦台がゲームセンターに多く見られるようになり、遅ればせながらマニア達も遊び始めたのですが、一日の長たる一般ユーザーがマニアに連勝すると云う逆転現象を起こしたのです。
それまでの対戦格闘に慣れ親しんだマニアであればあるほどバーチャファイターは難しいゲームだったと云えるでしょう。ガードボタンを使う操作系統……飛び道具の存在しないリアルなルール……技の攻撃属性、判定などを理解しなければ勝てない知識に頼った内容……反射神経だけでは太刀打ち出来ない駆け引きと確率の世界……。
対戦格闘マニアに初めて訪れたアイデンティティ・クライシスの瞬間でした。

バーチャジャンキーと云う言葉まで作られた本作の功績は、それまで対戦格闘に興味のなかった一般ユーザー、また興味はあったけれども遊べなかったユーザーをマニアにまでしてしまったところにあります。どう見ても対戦格闘などやる筈のない女性ユーザーまで多く虜にしてしまったほどです。
そして、マニアと一般層の間に高く聳え立っていた壁を崩す事に成功した稀有な存在だったと云えます。
これは鈴木裕氏を含めた開発者の意図するところではなかったと思いますが、時代の流れを味方に付けた必然を感じます。当時のタイミングで登場したからこその名作と呼べるのではないでしょうか?

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.13

バーチャファイター(2)

vf

1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

当初淡泊に思われた本作のゲーム性でしたが、ベクタースキャンや生ポリゴン好きな私の趣味と合致していた為にかなり遊び込む結果となりました。そうして当初受けた負の印象が在る程度計算された上での演出であると判然しました。
陳腐な世界観と安直なキャラクター……演出の乏しいグラフィック効果……格闘物としては新しい操作系統……点数のないゲーム……これらは全くの斬新とは云えない負の印象を与えたものの、理解する事でバーチャファイターと云う作品を形成する素晴らしい因子として成立されていたのですね。

はじめの頃はポリゴンキャラが提供する挙動のみを楽しんでいたに過ぎなかったのですが、操作に慣れた辺りから徐々にゲーム性が高くなって来る感覚を味わいました。
これはキャラクターの攻撃属性(上中下)が分かって来た為に与えられた脳と腕に伝わる快感だったとも取れます。また自分の使用するキャラクターが用いる技の性能も憶えて行く事で、それまで見えていなかったシステムが知識としてストックされて行きました。
これは1つのゲームを遣り込んだ際にだけプレイヤーに与えられる楽しさの最たる物だと云えますね。特に斬新な要素から新鮮なプレイ感覚を所持する本作でしたので、知的好奇心を満足させる事には長けていたのだと思います。
そして、それまで対戦格闘物に疎かったプレイヤーでも一からスタートする土壌を用意していたのです。

プレイ時にインストラクションカードには記入されていない技が暴発する瞬間が能くありました。
ウルフショルダーアタックジャイアントスイングなどが代表的なところで、これらの技の正確なコマンドを調査するのもプレイヤーの楽しみでした。
特にアキラ鉄山靠(当時は背中と呼ばれていた)は相手体力の8割方を失くす超必殺技として皆が躍起になってコマンドを探していました。ニフティサーブで殆どの技が解明されたのは半年ほど過ぎたあたりだったと思います。

この頃になるとプレイ人口が増えたお陰で対戦も盛り上がりを見せ始めます。もともとプロジェクターを使用した筐体から出荷された本作でしたので、仲間内での対戦が殆どだったのですが、時折見ず知らずの方が対戦を申し込んで来る事がありましたね。そのような事を繰り返しているうちにゲームセンター内で対戦コミュニティが発達して行ったのだと思います。地方に住む私の周辺でもこのような経緯を踏んでいるのですから、首都圏のそれはもっと拡充としたものだったのではないでしょうか。

個人的に考えるところではバーチャファイターは対戦が特に楽しいゲームではないと思います。キャラクター間のバランスは最悪と云えるほど均衡が取られていません。余程の上級者が扱うカゲパイでも初心者のジャッキーにまず勝てないのです。
それでも対戦プレイが類を見ないほど盛り上がったのはコミュニケーションのツールとして機能していたからだと云えるでしょう。
どちらかと云うとマニアではないヤングアダルト層に受け入れられた本作には、ストⅡの対戦時に猛威を振るったハメ行為やえげつない遣り方を好むプレイヤーが存在しなかったのです。ここにもスマートでドライな作品と云う特徴が見て取れますね。

バーチャファイターはそれまでのゲームセンターに存在した生粋のマニアではないライトユーザーをマニアに仕立て上げたと云う意味でも貴重な作品だったと云えるでしょう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.12

バーチャファイター(1)

vf

1993年にセガから発表されたビデオゲームです。

現在ではポリゴン格闘物の草分けとして名作との評価を欲しいままにしている本作なのですが、ゲームセンターに登場した当時の評価が必ずしも高かった訳ではありません。
3Dで描かれた人間から新しい印象を受けはしたもののゲームとしては未完成に近い作品だと見られていたと思います。

美術面の評価が高い事でも有名ですが、これにしても目新しさ以外の好印象を受けた人は少ないと思います。個人的な第一印象は「地味なうえに恰好悪い…」でした。特にキャラクター造形のセンスのなさには辟易した程です。
またキャラクターのネーミングもステレオ化されていた為に格好悪さを助長していた感があります。しかし、これはバーチャファイターと云う架空ゲームとしての意味を如実に表している部分でしたので、制作者の意図したものであったと思われます。
プロレスラー→筋肉→千代の富士→ウルフ
このような簡単な連想からキャラクターの具体性を名前に込めて呈示する手法と云えるでしょう。

操作システムはストリートファイターⅡからの脱却を図る為に独自なものとなっています。
先ずボタンがガードパンチキックと振り分けられている事にプレイヤーは戸惑いました。ストⅡ以降の格闘物はレバーを自機の向きとは逆方向に入れる事でガードするシステムが取られていたので、ボタンでガードする事には抵抗があり慣れるまでに随分と労力を使わされたのです。
しかし、最終的にはこちらのシステムの方が操作ミスの少ない考えられたものだと感じました。
また、この操作システムはストⅡとの差別化を図るのとは別の意味を持っているとも考えられます。
キャラクターのネーミングと同様に操作方法までステレオ化させようとしたのではないかと云う事です。ガード、パンチ、キックを分離したものと見なし、感覚に訴える事でバーチャルを感じさせようとしたと云うのが私の持論です。

音響面でも面白い実験が為されています。BGMは特に特記する事もないのですが、効果音に新しい試みを見て取れます。
対人格闘には凡そ使用されないであろう音を使用しているのがそれです。カウンターダメージを与えた時の硬質な効果音は交通事故を想起させますし、回し蹴りの際には飛行機のジェット音にも似た効果音が鳴り響きます。これは非常に斬新な演出でした。大袈裟な演出は印象を全てステレオ化する為の作戦とも云えるでしょう。

以上のように本作にはバーチャルを建前としたステレオ化(割り切り)が随所に見て取れます。初めてフルホリゴンを使用した格闘ゲームと云う紹介は、上っ張りだけに騙された安易な評価に過ぎないでしょう。
ポリゴンを使用したが為の制約を全てのシステムに関連させて表現として完成させた……これがバーチャファイターを評価する際の正しい表現だと思います。

この割り切りから生じたドライな肌触りが都会的な印象を強くして社会的なブームとまで盛り上がったのではないでしょうか。当初に受けた未完成の印象とゲーム性の低さはバーチャファイターと云う作品の本質だったとも云えます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.04.10

マッピー

mappy

1983年にナムコから発表されたビデオゲームです。

同社オリジナルキャラクターアクション物の傑作ですね。ゲームでしか表現出来ない奇抜な発想とルールは他の追随を許さない完成度を現在にまで誇っています。
この当時のナムコはビデオゲームの作り方を熟知していたように感じられます。
特にゲーム内のルールであるシステム作りとキャラクターの造形に長けていたと云えるでしょう。
パックマンディグダグマッピーは特に素晴らしい作品ですね。それぞれが独自のルールを持っていてプレイアビリティも快適であった為に世界中でロングヒットしています。

マッピーで云えば、トランポリンを使った上下階への移動システムと敵当たり判定の妙……ドアの存在(移動や攻撃に使用出来るが邪魔にもなる)……ダブルスコアを取り入れた得点システム……ニャームコの特徴的なアルゴリズム……永久防止キャラクターの存在感……ベル、落とし穴などのフィーチャー……ゲームシステムから逸脱していないボーナスステージ……などなど。

本作にしか見出せないルールが目白押しと云えるほど詰め込まれています。それでいて世界観が統一されるよう配慮してあるのです。これはもう最高級の職人芸と云えるでしょうね。そして最も重要な部分も疎かにはされていません。とにかくゲームとして面白いのです。プレイしていて楽しいのです。

将棋や麻雀、トランプなどの遊戯と同等の確固とした素晴らしいルールを、コンピューター上で表現する……これが当時のビデオゲームに求められた命題であったとも思われます。米アタリ社が意識的にか適当に行き当たった命題だったのでしょうが、ナムコはそこを理解して実践出来ていた唯一のメーカーだったのです。

そうして印象を決定づけるグラフィックを成形する技術とアイディアを持っていました。特にキャラクターの造形に関しては独壇場でしたね。少ない色数と貧弱なスプライトで作成しなければならない制約を巧みに利用して最上の物を創作していました。
例えば、ナムコクラシックコレクション内で細かく描き直されたプーカは、オリジナルのそれよりも良く出来ているように見えるでしょうか? 答えは一目瞭然だと思います。まったく印象に残らない平凡をしか提供してくれません。あの時代あのハードだからこそ作り得たキャラクターは、煎じ詰めるほど味が薄くなって行くものなのです。

私達がMAMEで過去のゲームを楽しんでいるのは決して懐古主義だけから来るものではありません。
当時だからこそ生まれた輝きの確認と再発見、現在のリアル志向作品からは感じられないゲームとしての楽しさを味わいたいと願うからこその退嬰なのです。ナムコ黄金期の作品には私達が忘れてはいけない教訓が宝石のように輝き続けています。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.04.07

B-WING

bwing

1984年にデータイーストから発表されたビデオゲームです。

「ゼビウス」の影響下に企画された強制縦スクロールシューティング物なのですが、随分と趣の異なる不思議なゲーム性を持った作品と云えるでしょう。

「ゼビウス」の登場以降、各社は我先にと争って亜流作品を開発して行った訳ですが、大まかに分けて2つの流れがあったと思います。
1つはゲームシステムをほぼ同じくする内容としてのコピー作品です。ゼビウス登場後すぐに発表された「イスパイアル」が代表ですね。「サイオン」「スタージャッカー」「HAL21」なども特に工夫のないコピー作品と呼べるでしょう。また多少の工夫をしながらも亜流としての域を出ない(または出さない)作品としては、「バルガス」「1942」「アーガス」「スターフォース」など多くのものが存在しました。

二つ目はゼビウスを手本としてはいるものの、なんだか違うゲームになってしまったと云うタイプです。「エクイテス」「ザビガ」などがそうで、「フィールドコンバット」あたりも含まれてしまうかも知れません。そして、その代表であり最も売れた作品が「B-WING」だと云えるでしょう。

本作はゼビウスが登場しなければ生まれなかったゲームであるのは確実だと思いますが、なんとも云えない独特の雰囲気を持っているんですよね。
縦シューティング物と云うだけでシステム的に見ると類似している部分が少ないとも云えます。
実を云うとデータイーストはゼビウス以前にも同様な縦スクロールシューティング物を開発している事実があります。「ミッションX」がそれで対地対空攻撃の打ち分けシステムを採用したのはゼビウスよりも早かったのです。

以前読んだゼビウスの作者である遠藤雅伸さんのインタビューによると、氏が開発へ参加する以前には既に攻撃の打ち分けシステムが考案されていた……自機は戦闘機で敵もそれに類する現代兵器であったとの事です。
そして、ここからは推測になるのですが、ゼビウスとして完成された作品の背景グラフィックが、氏の開発参加以前に或る程度完成していたものだとすると、見た目の印象が「ミッションX」と殆ど同じと云う事になってしまいます。
私が乱暴に演繹した結果なのですが、ゼビウスを企画した当初のプログラマーは「ミッションX」の上位版を作ろうとしていたのではないのでしょうか?
結局そのプログラマーはナムコを退社してしまい、企画は遠藤氏に委ねられて「ゼビウス」として完成します。いまとなっては卵と鶏の関係ほどの問題ですので実際がどうであれ気にするほどの事でもありませんが、「B-WING」の開発された意味を考える上では重要だと思います。

「ミッションX」では対地対空打ち分け攻撃の他に、自機の上昇下降システムが取り入れられています。これはまさしく「B-WING」や「ザビガ」に採用されているものと同様のシステムです。
色々考えると「ゼビウス」と「B-WING」は血縁に当たるのかなとも思えてしまいます。他の亜流作品が単なる遠縁の親戚だとすると、上記の2作品は複雑な家庭内で袂を分かたれた兄弟とも取れます。「B-WING」が持つ独特の風体はそこから生じている可能性もありますね。その真ん中に存在する「ザビカ」は家出していた次男あたりでしょうか。そして、その直後に生まれた「リバレーション」は妾腹と云えるかも……。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2005.04.06

ボスコニアン

bosco

1981年にナムコから発表されたビデオゲームです。

名前だけは有名な作品なのですが、当時のゲームセンターでは大してヒットしませんでした。
美しいグラフィックときらびやかな音響、斬新なゲーム内容は現在に見ても素晴らしいものだと思います。

内容としては全方向任意スクロールのシューティング物となっていて、マップ内に設置された敵基地を全て破壊すると1面クリアとなります。
敵基地の位置が画面右横にあるレーダーに表示されているところは前年に発表された「ラリーX」から引き継がれたものです。
本作では更に敵の攻撃状況まで表示されるようになり、それを告げる音声合成によるボイスとともに緊張感を煽る役目を担っています。

ボスキャラクターなどが殆ど存在していなかった当時において、自機の6倍はあろうかと云う敵基地の大きさは衝撃的でした。周囲にある6基の砲台を全て破壊するか、シャッター付のコアに弾を撃ち込む事で破壊出来ると云うシステムも新鮮です。そうしてデザインが素晴らしいのが最大の特徴だと云えますね。
ただ全方向から弾を撃たれる事に慣れていなかったからか非常に難しいゲームに見えました。

舞台である宇宙空間は無限ループとなっています。これが為に広大なフィールドが作られてレーダーを確認しなければ索敵し難くなっています。この部分はシステムとして見れば良く考えられているのですが、初級者には取っ付き難い印象を与えていると思います。また背景が星空のみであるので指標となるものが見付けられないばかりか、自機を操作移動させている感覚が希薄にも思われます。

基地以外の敵キャラクターは個性に乏しくアルゴリズムも画一的だと云えますね。偵察機を逃し続けると強力な敵が出現するアイディアは面白いところです。

もうひとつ面白いところでは、ショットボタンを押すと自機の前と後ろから同時に弾が発射される事です。
これは全方向スクロールと云う都合上、どこから敵が現れるか分かり難いシステムに付けられた救済措置と云う意味でしょう。
しかし、どうせでしたら前方には3WAYショットが撃てて敵の出現数を増やして欲しかったと今では思えます。敵の密度が低いゲームなので破壊する爽快感がないのが致命的だったのではないでしょうか。
本作のすぐあとに登場した「ギャラガ」が爽快感の塊であっただけ特にそう思えてしまいます。

「早過ぎた名作」とはボスコニアンを語る際の常套句です。システムが斬新で当時のプレイヤーに理解されなかったと云う意味で使用されるのですが、実際を考えると「ギャラガ」より早く出たが為……とも取れなくはないでしょうか?

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2005.04.05

最後の忍道

nspiritj

1988年にアイレムから発表されたビデオゲームです。

同社は86年発表の「R-TYPE」以降80年代後半まで数々の良作を発表し続けました。
「イメージファイト」「ミスターヘリの大冒険」「迷宮島」「トンマ」「R-TYPEⅡ」「ドラゴンブリード」「Xマルチプライ」などなど何れも個性的な作品として記憶に残っています。
それ以前の作品が「快傑ヤンチャ丸」「妖獣伝」「スペランカーⅡ」「ロットロット」などだった事を考えると、まるで嘘のような密度を持っていると云えるでしょう。

この変革は「R-TYPE」の企画者が持ち来したものだと云われています。若さと情熱を持った彼が入社した事で新しい息吹が入り込み、中堅メーカーの惰性とも呼べる古い因習をなきものとしたのだと見れば良いのかも知れません。

実際に当時のアイレムからはゲーム開発にかける熱い思いや勢いが感じられました。一定水準以上の作品を連発すると云う意味では、一時期のナムコやカプコンにさえ引けを取っていないとしても過言ではないでしょう。

そんなアイレム黄金期の中にあって最高傑作だと思われるのが、本作「最後の忍道」です。

ゲーム内容は「魔界村」から発展して行ったジャンプアクションシューティング物のひとつだと云えます。
ゲームの世界では意外と珍しい純和風の世界観を遵守しているところが特徴的です。
8方向レバー1本、ショットとジャンプの2ボタンで自機を操作します。また武器選択ボタンを押す事で4種類ある武器を適宜使い分けて行く戦略性(攻略性)も持ち合わせています。

何れの武器も使い勝手が良い強力なものとなっているのですが、本作に独特なゲーム性を提供したのが「鎖鎌」の存在です。
「鎖鎌」は中距離攻撃用の武器となっていて、ショットボタンを押してレバーを回す事で(厳密には違いますが)自機の周囲を大きく回転すると云う特徴を持っています。攻撃判定も広く敵の弾まで相殺出来るメインの武器と呼べます。これにパワーアップの分身を2つ付ける事で画面内の敵をほぼ全て倒す事が出来るのです。

実際的には小ジャンプ大ジャンプを繰り返す中でレバーをぐりぐり回しながら進んで行くゲームとなっています。爽快感とテクニカルな技が同居して高いゲーム性を作り出す事に成功したと云えるでしょう。

ジャンプアクション物ではありますが、落下して死亡する場所などは皆無ですので、多少アバウトに進んで行く事も許された融通性を持っています。

自機は体力制の取られていない一発で死亡するシステムなのですが、敵に触れただけではミスになりません。敵の放つ飛び道具に当たるか、敵が刀を振るなどして発生した攻撃判定に触れて始めて死亡するのです。ここにも今迄にはなかったゲーム性の一端が隠されていると云えるでしょう。ミスしたように見えて死亡していないと云う状況がよくあります。

多少の乱数要素があるのも特徴のひとつに数えられると思います。敵の出現パターンは決まっているのですが、画面の左右または上下どこから出現するのかが分からないのです。この部分は当初は気にならないところではあるものの或る程度やり込んだ際に重要になって来る要素ですね。

面構成とグラフィック、音楽も非常に素晴らしい出来映えとなっています。しかし本作は難度の高さから一般に受け入れられず消えて行った不遇の末路を辿りました。
確かに意地悪なほど難しい場面も幾つかあるのですが、世間で云われるように激辛難度のゲームではないと思います。
どちらかと云うと制作者が今迄にないものをと気合いを入れて作った部分が裏目に出たのではないかと云う気