ゼビウスの系譜(12)
1986年、散々消費し尽くされたゼビウスのゲームシステムは時代遅れとなりつつありました。
アーガス
1986 NMK/ジャレコ
●強制縦スクロール+任意横スクロールループ●空中地上撃ち分け●面によりショット形態変更●パネル×3パワーアップ●パワーアップ次面リセット●空中障害物●着陸ボーナス
空中地上撃ち分けからゼビウスのシステムを色濃く継承しているのですが、随分と趣の異なる作品となっています。
先ず空中に障害物が浮遊している事が特徴です。破壊可能なものと出来ないものがあり難度を上げています。その雰囲気だけで云えばB-WINGに近いと見る事も出来るでしょう。
これにより自機は移動とショットを遮断されるのですが、敵は障害物などお構いなしに攻撃して来るので理不尽感が募ります。
また敵のアルゴリズムが独特です。素晴らしいキャラアニメーションと流麗な動きは一見に値すると思うのですが、出現位置や弾の射出位置などが自機に近すぎる嫌いがあり、また理不尽な印象を植え付けます。
敵地上物が射出する弾が放物線を描いて迫って来るところは新鮮を提供します。
素晴らしいグラフィックや考えられたアニメーションなどに目を奪われるも、あまりに難度の高い事から遊べない作品となっています。もう少しユーザーを遊ばせてくれる配慮があったらば……と残念に思えてしまいます。
以前書いた記事がありますので宜しかったら参照して下さい。
http://babsika.cocolog-nifty.com/okiniiri/2004/12/post_22.html
→亜流
ダーウィン4078
1986 データイースト
●強制縦スクロール●空中地上撃ち分け●自機体力2●複雑なパワーアップ●僚機成長
デコらしい一風変わったゼビウスタイプのSTGです。特定の敵を倒してアイテムを入手するパワーアップ方式が取られていますが、タイトルからも分かるように進化論がテーマとなっています。
進化もあれば退化もあり時には突然変異も偶発する事から、ただ闇雲にパワーアップするだけでは立ち行かない工夫を仕組みました。……とは云いつつもあまり活かし切れていない感もあります。正直を云えばちょっと変なゼビウス程度の作品となっています。
自機のパワーアップは独特なものとなっていて、他のSTGにはないゲーム性を入手する事には成功しています。音響も独特なものを持っています。強力なショットが多い都合からか、敵の動きがトリッキーで見切り難いのは痛し痒しですね。
また地上攻撃が貧弱でストレスを感じます。ツインビーのような融通があったら良かったのではないかと思ってしまいます。それほど精度を要するゲームではないので尚更でしょう。
他では味わえないゲーム性を所持しているわりには、新しいシステムが組み込まれていない不思議な作品です。
→亜流
スクランブルフォーメーション
1986 タイトー
●強制縦スクロール●1ボタン空中地上攻撃●僚機隊列変更
敵を倒す事で僚機となるオプションを入手し、隊列ボタンを押し攻撃属性を変更させます。
空中敵に強い隊列、地上物を倒し易い隊列、またはその中間……これを駆使して進む内容となっています。
アイディアは面白いのですが、如何せん練り込みが不足していて単調な感が拭えません。面の構成もお座成りっぽいですね。面内で空中ステージと地上ステージと切り替わる事も多いのですが、繋ぎのテンポも最悪なものとなっています。キャラクターの雑な挙動も気になります。ゲーム性もかなり低いと云わざるを得ません。
→亜流
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