2007/09/20

大人の玩具

Furuta先日、東京ヤクルトスワローズの古田敦也氏が今期限りでの監督辞任、選手生活引退を表明しました。

今期ペナントレースでの最下位決定に於いての引責辞任と云う事になります。シーズン最中でペナント争いが激化して盛り上がっている中、何故この時期に発表したのでしょう?

そうです。彼は大人の食い物にされていたのです。

眼鏡を掛けていると云う理由で最初のドラフトに掛からなかった事を除けば、彼の人生は順風満帆に進んで来たと云えるでしょう。
ルーキーイヤーから正捕手として活躍し、首位打者を始めベストナイン9回、MVP2回、オールスター連続16年出場、日本シリーズMVPも2度受賞。
2005年には大卒社会人経験者で史上初となる2000本安打を放ち名球会に名を連ねました。
捕手としても超一流でデータを分析した上でのクレバーな投球組み立てと、驚異的な盗塁阻止率を誇る強肩には定評がありました。

しかし野村克也監督を師とするID野球の申し子は、その嫌味がないインテリ風貌と世間からの好感度を買われ、時に神輿として担ぎ出される役割も余儀なくされてしまいます。

プロ野球選手会長就任。これがケチの付け始めだったのではないでしょうか。
就任後ほどなくして起きたストライキ問題。大きなプロ野球機構側に挑む一選手古田敦也がクローズアップされます。狡猾な弁護士と間抜けな選手たちが人の好い彼を担ぎ出した瞬間です。涙の記者会見に世間の評判も上々。周りの大人は思いました。

「使える眼鏡のお坊ちゃんだな……」

2005年オフ、選手生活のみを続けたいとする古田を恐喝的契約内容で兼任監督に仕立て上げたヤクルト首脳陣。
2006年は上位チームの自滅で3位となったものの、今年は早々と優勝争いから脱落。
この間、球団は古田監督の話題だけで足を運んでくれるファンの収入と、マスコミ宣伝効果だけをプラスとして、マイナスになる可能性のある必要な選手補強さえ行いませんでした。

現役選手に人一倍拘泥していたものの、兼任となってからはろくな自主トレーニングや練習も行えず怪我に泣かされた続けた古田氏。

今回の辞任引退会見でも彼は堪え切れず涙を流しました。

「悲しいと云うよりは悔しいです」
正直な彼の偽りない心情だと思います。しかし球団の催した会見であり、これ以上の気持ちを公に出来ない優柔な彼のぎりぎりの行動でもあったのではないでしょうか。
まあ球団としては今の段階で会見をしておけば、ペナントレース終了まで客足が途絶える事もないだろうと考えている筈です。

彼を辞任引退に追い込んだのは何も汚い大人たちだけではありませんよ。
そうです貴方たちもA級戦犯と云う事を肝に銘じた方が良いのではありませんか……凡打してもエラーをしてもチームが負けてもヘラヘラと笑っているスワローズ選手たちよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/09/16

彼について……2人目

Miyaketan以前から夜のマイクはマイク違いとは云えどタイソンばりに力強い事で有名な彼。
グラビアアイドルだった純真そうな「りおお」が阿婆擦れ「ウッチー」の後釜として同番組を受け持つようになって、端から見ても異常なほどハシャイでいましたね。彼が行うキャバ遊びの一環を公共の電波で裏書きする結果となりました。

しかし最近「りおお」に対して当たりが冷たくなっていますねえ。
彼女のキス写真報道の所為なのか、「11PM」化した「すぽると」に苦情が殺到したのか、はたまたそれを受けての会社から注意を促された結果なのかは判然としませんが、「平井くん」と呼ぶその声その目には愛憎の光が醜く輝いています。ここにも彼の女性に対する性格が滲み出ていると云えるでしょう。

タレント養成所と化したフジテレビで年々偉くなって行く彼。
職場は楽しくなければ働く意味がない。いや結構でしょうよ、一理はありますから。
しかし自らの好みだけでタイクーンを振る舞う彼には、露木さんのような求心力は発揮出来ません。

これからもスポーツニュースとしては異例とも云える虚実入り乱れたストーリーをでっち上げて、エンターテイメント性に富んだ番組を私たちに提供してもらいたいものですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/08/18

彼について……1人目

Kokubunkunもともとはポスト・キムタク的な立場で売り出していた彼なのですが、アイドルがバラエティ番組のタレントと化した現在に生き延びる手段として、ここ数年でキャラクターの変更を行って来ました。

中途半端なバンド形式と肝心要のボーカルがド下手糞な負、与えられる楽曲の平坦さと詞の内容の陳腐さ。これでは生き馬の目を抜く音楽業界ならび芸能界では生きて行けません。日本最強のプロダクションの庇護があろうとも……。

そこで彼は路線の変更を画策しました。
デビュー当時に彼のキャラを形成していたであろう「斜に構えた藪睨み」は既にありません。現在の彼が導入したものは「庶民の側についた悩める瞳」なのですから。

特に秀でたルックスを持たない彼が三十路を前にして入手した必殺技と云えます。
眉をややしかめ、近くにある問題を解決出来ない非力さをアピールする為に遠くを見詰める……これで彼は一般庶民の側に立ち得ました。好感度もずんずんと伸びて行く事でしょう。

またキャスターとしての道を模索してYESMANの態度も装備したようです。
合いの手として「はい、はい、はい」と半ば今気付いたとする肯定を表現するのです。これで今迄の知識と勉強に対する向上心を相手に認識させる事が出来ます。
大して興味のないスポーツも選手名と要点だけを暗記して、解説者に逆質問する事で詳細を得ている印象を与えると云う技も覚えました。

何も悪い事ではありません。
和田アキコやタモリ、片岡鶴太郎だって行った世間への迎合です。あとは上手いこと知識人と称されるまでレベルアップ出来れば御の字でしょう。

しかし実際の彼は私の見立てで云うとこんな人間ではありません。
上に弱く下に強い、そして何よりも意地悪の炎をその瞳に見出せます。そんな彼が見せる「悩める瞳」や「屈託のない笑顔」でビールをおかわりする仕草に滲み出た偽善を感じる時、とてつもない嫌悪を催されます。

いや、これは私と云う卑屈な存在の僻目でしかありませんので、ファンの方はお気になさらないで結構ですよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)